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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

空犬通信版、2009年の出来事回顧

今年も今日を入れてあと3日。今日から3回は、今年のまとめ記事をお届けします。


まずは、今年の本・書店がらみの事件から、個人的に印象に残ったものをピックアップ。業界の話から、超パーソナルな件まで、ごちゃまぜです。


  • 出版不況、深刻化。本の販売額2兆円割休刊誌、170誌超に
  • Kindle上陸。スマートフォンの進化と併せ、読書電子化が加速。
  • 吉祥寺の商業施設に変化の波。新刊書店にも影響が。
  • 書店発メディアの盛り上がり。「ルーエの伝言」+「めくる」=「メクルエデン」。
  • ブックイベント活性化。「本toちば」スタート。
  • 書店仲間との新たな出会い、「遠足」実現と読書会スタート。
  • SF周辺に盛り上がり。『SF本の雑誌』、日本SF全集、文庫アンソロジーなど重要本次々に刊行。SF界重要人物訃報も相次ぐ。
  • 「大乱歩展」開催、少年乱歩文庫完結、大型明智本刊行と、乱歩、局所的に盛り上がり。
  • 藤子決定版的全集刊行開始、オバQ復刊。手塚文庫全集もスタート。
  • 東宝特撮DVDコレクション刊行開始。


出版不況……こんなことばがこれほどに一般化してしまうとは……。小学館の学年誌(「「小学五年生」「小学六年生」休刊へ」)、学研の学習雑誌(「『学習』『科学』休刊のお知らせ」)、そして、マリクレ(「女性誌「マリ・クレール」休刊へ」)、SV(「日本を代表するカルチャー雑誌『STUDIO VOICE』が8月発売号で休刊」)と、子どものころに親しんだ雑誌、学生時代に大好きだった雑誌など、自分の読書人生にも関わりの深い雑誌たちの休刊ニュースは、現役の熱心な読者ではなかったにしても、やはりショックでした。




少し落ち着いたようですが、「本の雑誌」の危機が伝えられたのも今年のこと。「雑誌」という当たり前の存在が、自分が現役でいる間に大きく変質したり、なくなってしまったりするかもしれない……そんなことを強く感じさせられた1年でした。




狭義の出版、つまり紙の出版のそのような事態と無縁でないのが、電子書籍をめぐる状況。Kindleの上陸、iPhoneの大人気、ケータイコミック市場の伸び……個人的な好き嫌いとは関係なく、出版に携わる者としては目を離すわけには、無縁でいるわけにはいかない状況です。




出版不況と直接関係があるわけではないですが、我が地元吉祥寺では、ロンロンの改装、伊勢丹の閉店、西友の改装、ユザワヤの閉店と商業施設に大きな変化が相次ぎます。ロンロン内のブックファーストは閉店に、啓文堂書店丸井に場所を移して来春オープンにと、新刊書店も街の動きにのみこまれるかたちに。


別に、業界が大変だから、本が売れないから、ということではなく、根底にはやはり「楽しいから」というのがあってのことでしょう。書店発メディアが、空犬の周辺で盛り上がってきたなあと思っていたら、『散歩の達人』に取り上げられるまでになったのは、うれしいかぎり。




『散達』にはほかにも、ぼくの知らないもの含め、いくつものフリペ/ミニコミが紹介されています。ジュンク新宿からもフリペが誕生しました。しんどい、きびしい、売れない、そんなこと言っててもしかたない。業界は不況かもしれないが、店頭におもしろい本がないわけではないよ、こんな本の楽しみ方・書店の遊び方もあるよ……そんなことを、自分の時間やお金を使ってでも伝えたい、そういう書店員さんたちがこんなにもたくさんいるというのは、うれしいではないですか。


『散歩の達人』や南陀楼綾繁さんの『一箱古本市の歩きかた』で紹介されているようなブックイベントが各地で増えてきた、盛り上がってきたのも、同じ流れにあるような気がします。今年千葉で始まった「本toちば」は、いずれでも取り上げられていないぐらいで、規模の点でも知名度の点でも、イベントの充実度の点でもまだまだという感じではありますが、関東エリアでやってみたらうまくいかなかった、なんて前例にならぬよう、来年以降もぜひがんばってほしいものです。




ブックイベントといえば、我らが吉っ読も一応その仲間というか、同じようなところを目指す書店員グループだったはずなんですが、ただの飲み会になって久しいのは何度もご報告している通り。でも、ただの飲み会でも継続していてよかったと思ったのは、今年になって吉っ読でうれしい出会いがあったこと。


BOOK EXPRESS ディラ上野店の長谷川さんやSくん、紀伊國屋書店新宿本店のEくん、Nくん、Yさんらと、夏の文庫遠足を実現できたのは、個人的には今年もっともうれしい事件の1つ。その後も、フリペに飲み会に読書会にと、楽しい関係を続けています。Eくんが書店を卒業したことで、店頭で会えるのが楽しみな書店員が1人減ってしまったのは残念ですが、彼は出版に携わることになりましたから、同業者として今後も楽しくやっていけるでしょう。


今年の事件リスト、後半は、好きなジャンル周辺の出来事から。ちょっと長くなったので、ここで記事を分けます。


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