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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

『SFマガジン』創刊50周年

うれしいニュースです。「日本SF大賞、伊藤計劃さんの遺作「ハーモニー」に」(12/6朝日新聞)、「日本SF大賞:故人で初 早世した伊藤計劃「ハーモニー」受賞」(12/6毎日新聞)。


《第30回日本SF大賞(日本SF作家クラブ主催)が6日、故・伊藤計劃(けいかく)さんの「ハーモニー」(早川書房)に決まった。》(毎日の記事より)。同記事によれば、《故人の大賞受賞は初めて》とのこと。ちゃんと見ている人は見ている、ってことですね。





SFと言えば。ちょっと高かったけれど、買ってしまいました。だって、「早川書房の「S-Fマガジン」が創刊50周年」(11/日経WagaMaga)ですからね。




テッド・チャン、グレッグ・イーガン、ジーン・ウルフらの短篇に、ディックやヴォネガットらの名作短篇の再録も。内容詳細は、版元のサイト、こちらでチェックを。


それにしても、1つのジャンルに特化した専門誌が半世紀もの間続いてきた、しかも、出版不況が叫ばれ、あちこちで有名無名を問わず雑誌が倒れまくっている時期に50周年を迎えた、というのは本当にすごいことですよね。ぼくは毎号買っているわけではぜんぜんなくて、それどころか、記念号や好きな作家がらみの特集のときぐらいしか手にとらない、なんちゃって読者なので、こんなこと書く立場にないんですが、でも、これからもぜひがんばってほしい、そんなふうに応援したくなる雑誌です。


創刊50周年を記念して、展覧会も開かれているようですね。



「早川書房『S-Fマガジン』50年の歩み」として、表紙絵の「デジタルサイネージ展示」(「ポスターやパネルなどの代わりに、ディスプレーに情報を表示・配信するシステム」だそうです)が見られるようです。渋谷パルコ PART1の6階特設会場にて、12/9まで。第2弾として、「50周年記念アートブック『Sync Future』展」 が、同じ会場で12月10~27日に開催されるとのこと。


この展示に合わせて、B1のリブロ渋谷店では、SFサイン本フェアが展開中、そして同じくB1のウィンドーには『SFマガジン』のバックナンバー(こちらはデジタルじゃなくて実物)が展示されているとのこと。


というわけで、SF者のみなさんは、12月の忙しい時期に大変ですが、渋谷に全速力で駆けつけてください。また、非SF者、元SF者のみなさんも、これを機に、ちょっとSFをかじってみるのも悪くないかと。


そうそう、元SF者、といえば、こんなニュースも。少年乱歩に続いて、なつかしいシリーズが新装復刊されたようです。「SF名作コレクション-壮大な夢とロマンの世界へ」bk1)。出版元、岩崎書店のページはこちら。「SF名作コレクション(第1期) 全10」「SF名作コレクション(第2期)  全10」




版元のサイトから内容紹介を引きます。《1970年代に刊行され、ベストセラーとなった「SF少年文庫」全30巻から選りすぐりの作品10点を刊行しました。誰もが知っているH・Gウェルズの傑作『タイムマシン』、マーク・トウェーンの『アーサー王とあった男』など、世界の古典SF、世界の児童SF、日本人作家による創作SFの三つの分野から厳選された作品を集めました。こどもたちを壮大な夢とロマンの世界へ誘います。》


いやあ、これ、なつかしいなあ。1970年代に小学生だった世代の男子なら、これの旧版でSFに出会ったという方がけっこういるのでは。あかね書房の「少年少女世界SF文学全集」とか、昔は、ジュブナイルSFのシリーズがほかにもあったっけなあ。久しぶりに読んでみたい気もするなあ。でも、ただでさえ、読みたい本、読まなきゃいけない本が山積みなのに、こんなシリーズに手を出しちゃったら、大変だなあ……。


そうそう、SFでシリーズで、といえば、こんな文庫シリーズも刊行開始されています。




あっちでもこっちでもSFの話が。ブーム、とまではいかなくても、なんだか静かな盛り上がりを感じますよね。で、この文庫、版元の内容紹介によれば、《本格、奇想、幻想、純文学、ミステリ、恋愛……SFというジャンルが持つ幅の広さと可能性を詰め込んだ、オリジナル日本SFアンソロジー・シリーズ》だとのこと。《第1弾は10人の完全新作+故伊藤計劃の絶筆を特別収録》。おお、伊藤計劃さんの作品が読めるんだ! それだけでも即買い決定ですよね。


で、その伊藤計劃さんの話に戻ります。毎日の記事には、伊藤計劃のご両親のコメントが載っています。受賞者本人ではなく、そのご家族の談話が報じられるというのはあまりないケース。毎日の記事からその部分を引かせてもらいます。

《息子を亡くして、親として、とても寂しい思いをしておりました時に、うれしいニュースが飛び込んできました。栄誉ある素晴らしい賞を頂くことができて感激しております。「ハーモニー」は、ほとんど病院のベッドの上で書き上げたものです。残された時間の中で精いっぱい持てるエネルギーを投入して完成させることができました。さっそく墓前に報告いたします。応援して下さった皆様ありがとうございました。》……泣けますよね。


あらためて伊藤計劃さんのご冥福をお祈りするとともに、この受賞や報道がきっかけに、このすばらしい作家が残したすばらしい作品を、1人でも多くの人が手にとってくれることを願わずにはいられません。


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