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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

乱歩、乱歩、瀬下耽……今日買った探偵本たち。

少年乱歩文庫完結明智読本(←結局買いました)に大乱歩展に……今年2009年は、乱歩関連の収穫の多い年になりました。いろいろ出るのはうれしいけど、追っかけるのはなかなか経済的に大変です……。


で、またしても乱歩・探偵関連がこんなにいっぺんに……。


  • 高木彬光・山前譲『乱歩・正史・風太郎』(出版芸術社)
  • 志村有弘『江戸川乱歩 徹底追跡』(勉誠出版)
  • 瀬下耽『瀬下耽探偵小説選 論創ミステリ叢書』(論創社)




『乱歩・正史・風太郎』は、内容紹介によればこのような本。《本格推理小説の巨人・高木彬光と、その作家人生に転機を与えた三人の巨匠―。著者の才能を発掘し、デビューさせた“産みの親”江戸川乱歩、作家としての処世術を伝授した“育ての親”横溝正史、晩年まで長く水魚の交わりであった“親友”山田風太郎。在りし日の推理小説界が垣間見える異色の交友録。》


まだぱらぱらやってみただけだけど、これはもう探偵者・乱歩者必読の予感がひしひしと。


『徹底追跡』、Amazonには内容紹介があがっていないけど、版元の紹介ページによれば、《乱歩の迷宮世界に踏みこむ―絶大な人気を誇る江戸川乱歩に切り込む格好のブックガイド。「名作案内」「乱歩と関連人物」「随筆・日記」「架空対談」など様々な切り口で、楽しくも妖しい乱歩の迷宮に誘う。「年譜」「主要参考文献目録」などの資料も充実。》という1冊。



作りや文章の感じが国語教科書の副読本みたいだし、書き手にも知らない名前がけっこう混じっていたりするし、作品紹介や関連人物紹介も入門的というか、とくに新しい情報や切り口はあんまり期待できなさそうな感じだしで、読み物としてどれぐらい楽しめるものか微妙な気もするけれど、乱歩者はとりあえずおさえておかねばならぬでしょう。


最後の1冊は、乱歩関連ではありませんが、同じ探偵もので。論創ミステリも第5期に突入、すでに40冊を超えています。うれしいけど、未読の巻もけっこうたまっちゃってるし、(何度も書いてることで申し訳ないけれど)この中途半端に大きなサイズのせいで本棚の占有率もばかにならないしで、なんだか大変です。


《女は恋を食べて生きている、男は恋のために死んでいく―怪奇美に耽る犯罪の詩人。名作「柘榴病」ほか全作品を集成。》という内容紹介にもある通り、我々探偵者にとっては、まずは「柘榴病」の人のイメージですよね。「怪奇美に耽る犯罪の詩人」、このかっくいい異名の似合う作家の作品をまとめて読めるのはうれしいなあ。


ちなみに、乱歩関連ではないと書きましたが、この本も見ようによっては乱歩関連本。乱歩が探偵作家を作風から「論理派」と「文学派」の二派に分けているのはご存じの通り。瀬下はもちろん後者の文学派で、乱歩は瀬下を評して《この作者の一つの著しい特徴は怪奇美への異情(ママ)な憧憬にあること(後略)》としています。


この一文は『鬼の言葉』(江戸川乱歩全集第25巻、光文社文庫)で読めますが、本書の解題にも全文が引かれていますので、この怪奇派の枠におさめてしまうかのような評の適否も含め、くわしく紹介されていますから、購入を迷っているような探偵者は、この解題をざっと見てみるのもいいでしょう。



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