FC2ブログ

空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

「エクスリブリス」『ジーザス・サン』刊行記念イベントに行ってきましたよ

書店回り。昨日はジュンク堂書店新宿店へ、今日はジュンク堂書店池袋店、リブロ池袋店、三省堂書店神保町本店へ。もちろん仕事の用事だったんですが、それでもやっぱり書店回りは楽しいものです。今日まわったなかでは、ジュンク堂書店池袋店が久しぶりだったこともあって、仕事の用事が済んでから、同店でまとめ買い。何を買ったかは後日ってことで。


さて、今日は会社帰りに、先日紹介した白水社の新海外文学シリーズ「エクスリブリス」の刊行記念イベントに行ってきましたよ。場所は、三省堂書店神保町本店。


現代アメリカ文学史に確実にその名を残すはずの大傑作、空犬が愛してやまない作品集、デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』の訳者柴田元幸先生のトーク。



ジーザス・サンイベント

話題は当然、ジョンソンと作品のことがメインなのかと思ってたのです。もちろん、メインは『ジーザス・サン』の話だし、柴田先生の話自体もおもしろかったんですが、相手が柴崎友香ということで、なんらかの「配慮」が働いたのか、外文、それも初単独翻訳単行本刊行の作家・作品だけでは客が集まらないとふんだからなのか、柴崎友香さんがらみの話題にトークの多くが割かれるかたちになり、柴田先生にこの大傑作の翻訳刊行の重要さを思う存分語ってもらうことを期待していた空犬としてはちょっと残念な内容に。


途中、作品の朗読をする場面がありました。柴崎氏が『ジーザス・サン』から気に入った箇所を朗読、柴田先生は柴崎氏の『主題歌』から気に入った箇所を朗読、それぞれ、選らんだパートについて語るという趣向でした。




朗読、それも作家本人による朗読自体は大好きなので楽しみに聞き始めたんですが、柴崎氏の朗読が下手すぎて、もう大いにがっかり。起伏なしの棒読みで、しかも、事前に準備してきたはずなのに、しかも作家なのに、けっこう読み間違える。しかも、作家なのに、改行や空行、3点リーダー(……)やダーシ(――)、読点の感じをぜんぜん無視して平坦に読むものだから、雰囲気も何もあったものではありません。あんな雑な読み方をするぐらいなら読まないでほしいです。


その点、柴田先生は、さすがです。以前にも聞いたことがあるのですが、やはり教師という職業がらなのか、朗読自体に慣れている長けているというのがあるのか、ただ読み上げるのではなく、ちゃんと「読み聞かせ」になっていました。『ジーザス・サン』も柴田先生に読んでほしかったなあ。あと、先生には原文も朗読してもらって、原文とのイメージや音感の違いなんかについても語ってほしかったなあ。


イベントの中身はともかく、『ジーザス・サン』の刊行自体はほんとうにうれしい出来事です。この現代アメリカ文学を代表する傑作短編集はぜひとも多くの人に読んでほしいです。原書はこれまで何度も読んできましたが、今回翻訳を読んでみて、原文で読むのとほとんど変わらぬ感銘を受けました。やっぱり柴田元幸訳は英語圏翻訳文学の最大にして最良のブランドですよね。カーヴァーとかブコウスキーが好きな人ならぜったいにピンとくると思いますし、柴田先生が訳してきたような現代アメリカ文学が好きならまず大丈夫でしょう。とにかく、小説好きに広く読まれてほしい、そう願わずにはいられない1冊です。空犬通信、全力でおすすめです!



◆今日のBGM◆


  • The Velvet Underground & Nico『The Velvet Underground & Nico』



ジョンソンの『ジーザス・サン』(直訳だと「イエスの息子」)は、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのファーストに収録されている「ヘロイン」の歌詞からとられたもの。というわけで、今日はもちろんこれしかありえませんね。


ちなみに、柴崎友香氏はこの曲が大好きなんだとか。しかも、ルー・リードの詩集が愛読書の1つなんだとか。今日のイベントを見る限り、朗読の様子や、話の中身はには正直なところあまりいい印象を持てなかったんですが、こういうのが好きってのはなんかそれだけで、お酒を飲みながら話をしたくなりますよね。




スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sorainutsushin.blog60.fc2.com/tb.php/686-efa640ba
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)