FC2ブログ

空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

ジーザス・サン、エル・スール……好きな作品がらみの翻訳が続いて刊行に

個人的に大事にしている作品の翻訳が2点、相次いで刊行になりました。


  • デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』(白水社)
  • アデライダ ガルシア=モラレス『エル・スール』(インスクリプト)



1/20の記事で紹介した、空犬大のお気に入り短編集の1つである前者は、発売前ということでAmazon.co.jpにはあがっていませんが、三省堂書店神保町本店に先行で並んでいたのをゲット。原書で何度も読んでるんだけど、やっぱり気になって買ってしまいました……。



その三省堂書店神保町本店では、刊行記念ということでこんなイベントが。


    白水社《エクス・リブリス》『ジーザス・サン』刊行記念

    「柴田元幸さん×柴崎友香さん トークショー&サイン会

    日時:2009 年 3 月 6 日(金)

    開場 18:30 開演 19:00

    場所:三省堂書店神保町本店8階特設会場


ジーザス・サンイベント

同店の案内を引くと、「只今本店 1 階レジカウンターにおきまして白水社より 3 月初旬発売予定の《エクス・リブリス》第 1 回配本「ジーザス・サン」デニス・ジョンソン著柴田元幸・訳をご予約いただきましたお客様、先着 100 名様にご参加整理券を配布しております。」とのことです。



もう1冊、『エル・スール』は店頭で出会ってびっくり。こちらは東京堂書店で購入。これも、以前に何度か取り上げている空犬お気に入り映画の1つ、ビクトル・エリセ監督の『エル・スール』の原作が、まさかの翻訳刊行です。


《私にとってあなたは謎の存在で、どこかよその土地、私も一度だけ訪れたことがあって、夢の中の風景のように思い出す、そんな伝説の都市(まち)からやって来た特別な人でした。》

こんな文章を読むと、オメロ・アントヌッティが演じたあのお父さんの様子が、そして、
《その振り子はまるで夢の中から、そう、子供時代をあなたと一緒に過ごした、時間が存在しないあの魔法の空間から現れ出たようでした。》

こんな文章を読むと、DVDのパッケージにもなっている場面など、作中で振り子が印象的に使われていた場面の数々が頭に浮かんできます。


大好きな映画の原作が翻訳で刊行されること自体、とてもうれしいことですし、上に引用したわずかな箇所からだけでも、映画のファンも映画の雰囲気とのギャップにがっかりさせられることなく楽しんで読めそうな感じが十分に伝わってきます。


ただ、これ、本の造りがちょっと残念なんですよねえ。原作は、短篇というか中編で、短いんですね。原書では、別の作品とのカップリングで1冊になっていたようなんですが、翻訳では併録作品は割愛されていて「エル・スール」のみ。わずか130頁ほどの翻訳単行本で、本編は、うち100頁ほど。それも、余白たっぷりで、さらに行間も思いっきり空けた、すかすかの組でやっとこの分量です。無理無理に単行本の分量にしたのが明かな感じなのです。天地左右、とくに地の余白はまあいいとしても、この行間は空きすぎで、読みにくいうえに、視覚的にも美しくない紙面になってしまっています。


文庫や新書で出せる部数でないだろうことはもちろんわかりますが、もう少し判型・本文組・造本などで工夫できなかったのでしょうか。読んで気に入ったら、長く大事にしたいと思っている作品なだけに、ちょっと残念です。


ところで、紹介しそこねてたんですが、長らく入手がむずかしかったエリセの監督作品たちが廉価ボックスになりましたね。


  • 『ビクトル・エリセ DVD-BOX  挑戦/ミツバチのささやき/エル・スール』(紀伊國屋書店)



あれが入ってない、画質がどうだ、特典の何が落ちた、と、いろいろな声があるようですが、エリセの代表作2作をこの値段で観られるなら「買い」だろうと思います。まだご覧になったことがないというラッキーな映画好きは、ぜひ原作小説と一緒にどうぞ!



◆今日のBGM◆


  • キング・クリムゾン『USA』



先日、仕事帰りに中野ブロードウェイにあるお気に入りの中古CD屋さんレコミンツに寄ったら、ちょうどリニューアルしたということで、セールをやってました。ラッキー。ってんで、たくさん買ってしまったうちの1枚がこれ。紙ジャケ旧版です。


CD化が遅れたこの作品、アナログでは聴いてたんですが、ボーナストラックの2曲も含め、こうしてCDで聴いてみると……いやはや、すごいわ、この頃のクリムゾンは。


スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sorainutsushin.blog60.fc2.com/tb.php/684-6a962594
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)