今日は、ジュンク堂書店新宿店&池袋店、紀伊國屋書店新宿本店の仲良し数人で飲みにいってきました。このところ、本業の仕事がらみで、また、書店がらみで、いろいろつらいことや鬱屈もあって、かなりへこたれ気味だったんですが、今日の楽しい会でずいぶん救われました。
ちなみに、わたくし、原因不明の眼の病気で、今日はお酒は厳禁。会の冒頭でみんなにその旨を告げ、やさしい書店員のみなさんによる抑止効果を期待したんですが、なぜかアルコール入り飲料のグラスがいくつも目の前に並ぶことに……そういうマジックな部分も込みで楽しいひとときでした。
さて、今日は飲み会の前に紀伊國屋書店新宿本店に寄ってきたんですが、最近気になるのが5階の「じんぶんや」。棚がこの名前になってからしばらくになりますから、今さらなんなんですが、ここ、いいですね。ただいまのフェアは、「紀伊國屋書店と新宿 モダン都市文化」。

モダン都市……ぼくの大好きなテーマです。選者は和田博文さん。モダン都市関連で、しかも出版文化本であるこの本(左)の著者ですから、期待が高まります。
いやあ、実にすばらしいセレクトですよ。これはもうぜひ店頭を実際に見ていただきたいです。モダン都市文化の関連本が、これでもかと集められています。文学作品も視野に収められているので、ぼくのような「お話寄り」のタイプにもとっつきやすいセレクトになっています。
上記の冊子の「文学関係」の書目一覧には、『現代詩大事典』といった単行本・専門書のみがあがっていますが、実際の店頭には、文庫になっている文学作品が、かなり幅広くセレクトされていて、「じんぶん」とか難しいことはよくわかりません的なぼくのような読者でも眺めていて楽しいフェアになっています。
ただ、1つ残念だったのは、フェアのノリがこちらの趣味に合致しすぎで、ゆまに書房の「コレクション・モダン都市文化」みたいに高くて買えないのをのぞくと、すでに読んでる本持ってる本が多くて、これぞというのを抜き出せなかったこと、ぐらいかな。
でも、こんなのを買えましたよ。
- 『田辺茂一と新宿文化の担い手たち』

1995年に新宿歴史博物館で開催された特別展の目録です。タイトル通りの中身で、紀伊國屋書店店主田辺茂一がどのように新宿文化を育んでいったのかを一望できる、一級の資料です。これがたったの1100円で買えるんですから、このためだけにでも、新宿書店文化に興味のある向きは、紀伊國屋書店新宿本店5Fに全速力でかけつけねばなりますまい。
同フェアは8/8まで。近隣の読書人はぜひのぞいてみてください。フェアについては、紀伊國屋書店の書評空間にも関連記事がありますから、こちらもどうぞ。