三鷹ネットワーク大学主催の読書会。4月開催の第19回の案内が出ました。
- 三鷹の夜☆月いち読書会(第19回)――科学と文学の間(あわい)に
日時:2023年4月7日(金)19:00~20:30
会場:三鷹ネットワーク大学
受講料:500円
《年齢や地域や分野の壁を越えて、すべての市民の皆さまに開かれた大学》をうたう三鷹市の三鷹ネットワーク大学が主催する読書会です。詳細は継続が決まったときに書いた記事および大学のサイトをご覧ください。
第19回の課題作品はジェイムズ・ティプトリー・ジュニア「男たちの知らない女」。短篇集『愛はさだめ、さだめは死』(ハヤカワ文庫SF)に収録されています。
《ユカタン半島に不時着した男女を襲う意外な運命》と、版元の内容紹介ではあっさりした紹介になっていて、このあらすじだけを見ると遭難サバイバルものか何かのようにも見えますが、そこはこの書き手のこと、そのような単純なお話になるはずはなく、SFならではのひねりと驚きに満ちた作品になっています。女性登場人物の行動から、フェミニズムSFともされる本編を一緒に読み解いてみたいと思います。
本編の著者、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアは、「接続された女」「愛はさだめ、さだめは死」「たったひとつの冴えたやりかた」といった、内容だけでなくタイトルも印象的な傑作群を70年代から80年代にかけて次々に世に送り出し、今なお多くのSF好きに読まれ、愛されている作家です。ペンネームは男性名で、ある時期までは男性作家として通っていたのですが、実際は女性の書き手です。なぜこの筆名で書いたのか(書かなければならなかったのか)、なぜあのような最期(自死)を選んだのか……今回は課題作品だけでなく、作家自身についても考えてみたいと思います。
申し込みの受付期間は3/7から4/6まで。くわしくは三鷹ネットワーク大学のイベント案内ページをご覧ください。
追記:先月の案内にも書きました通り、本読書会、第2期は2023年5月までの予定でしたが、6月以降も継続ということになりました。テーマは引き続き「科学と文学の間(あわい)に」となりますが、これまで以上に幅広い作品を取り上げ、より多くの人に楽しんでいただけるような読書会にしたいと考えています。詳細が決まりましたら、このブログとツイッターでご案内します。
※本読書会は、オンラインではなく、実際に集まってリアル開催されるタイプの会です。本稿執筆時点では、感染拡大状況も落ち着いてきていますが、完全に収束したとは言えない状況です。本読書会は、市の安全基準に基づいて、万全の感染拡大防止策をとったうえで開催されるものではありますが、今後の感染拡大状況によっては、読書会は延期・中止になる場合、またはオンライン開催になる場合があります。あらかじめご了承ください。またマスク着用の緩和についても、是非がいろいろ言われていますが、複数人がひとつの部屋に集まって、全員が発言をするという会の性質上、もうしばらくはマスク着用を基本としたいと思います。ご理解とご協力をどうぞよろしくお願いします。