三鷹ネットワーク大学主催の読書会。3月開催の第18回の案内が出ました。
- 三鷹の夜☆月いち読書会(第18回)――科学と文学の間(あわい)に
日時:2023年3月3日(金)19:00~20:30
会場:三鷹ネットワーク大学
受講料:500円
《年齢や地域や分野の壁を越えて、すべての市民の皆さまに開かれた大学》をうたう三鷹市の三鷹ネットワーク大学が主催する読書会です。詳細は継続が決まったときに書いた記事および大学のサイトをご覧ください。
第18回の課題作品は松田青子の「みがきをかける」「休戦日」。連作短篇集『おばちゃんたちのいるところ - Where the Wild Ladies Are』(中公文庫)に収録されています。
《追いつめられた現代人のもとへ、八百屋お七や皿屋敷のお菊が一肌ぬぎにやってくる。お化けの妖気が心のしこりを解きほぐす、ワイルドで愉快な連作短篇集》(版元の内容紹介より)と、版元の内容紹介も、リズミカルな書きっぷりでなんだか楽しげです。
本作は世界幻想文学大賞・短編集部門を受賞しています。世界幻想文学大賞は、ファンタジー作品が対象の米国の文学賞ですが、SFやホラーなども対象になっており、SF読みの間では、ヒューゴー賞・ネビュラ賞と並ぶ世界三大賞のひとつともされる賞です。今回の作品は科学っぽいところが薄いのではと思われるかもしれませんが、世界的な賞を受けた作品がどのようにファンタジックなのか、どのような幻想文学なのか、そのような観点から読み解いてみるのもおもしろいかもしれません。
作品集のタイトルは、20世紀の絵本の最高傑作などとされることもあるモーリス・センダックの名作絵本『かいじゅうたちのいるところ』(原題:Where the Wild Things Are)のもじりになっています。内容的に、この絵本を読んでいないといけないということはないのですが、この絵本のことを知っているほうが、このユニークな作品集をより深く楽しめるかもしれません。邦訳は冨山房から。
申し込みの受付期間は2/7から3/2まで。くわしくは三鷹ネットワーク大学のイベント案内ページをご覧ください。
追記:本読書会、第2期は2023年5月までの予定でしたが、6月以降も継続ということになりそうです。詳細が決まりましたら、このブログとツイッターでご案内します。
※本読書会は、オンラインではなく、実際に集まってリアル開催されるタイプの会です。本稿執筆時点では、感染拡大状況も落ち着いてきていますが、完全に収束したとは言えない状況です。本読書会は、市の安全基準に基づいて、万全の感染拡大防止策をとったうえで開催されるものではありますが、今後の感染拡大状況によっては、読書会は延期・中止になる場合、またはオンライン開催になる場合があります。あらかじめご了承ください。