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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

薬+本?! ページ薬局……大阪書店回り

いろいろなタイプの複合型書店が登場して久しく、たいがいの組み合わせでは驚かされることもなくなってしまいましたが、調剤薬局+新刊書店の話を聞いたときには、なるほどなあ、そんな組み合わせもあったかと、ちょっと感心してしまいました。



病院内に書店や書籍売場が設置されている例は、『定本 本屋図鑑』にも紹介されていますし、自身でも目にしたことがありますが、薬+本の組み合わせは新鮮ですね。


お店は、ページ薬局。名称からして、なかなかしゃれています。


オープンは2020年の6月。本当ならばすぐにも駆けつけたいところだったんですが、コロナ禍で機会を逸しているうちにあっという間に時は過ぎ、先日、お店は無事に開店2周年を迎えたところ。そのタイミングで、ようやく訪問することができました。


お店は大阪・豊中市にあり、駅でいうと阪急宝塚線の蛍池が最寄り駅。駅からは、バス通りのほうに出ずに、線路沿いの道を、梅田からの場合は進行方向に歩いていと、徒歩数分です。「本」などの看板は出ていないのでご注意を。


2206 ページ薬局 入り口12206 ページ薬局 入り口22206 ページ薬局 看板

店内に入ると、店の右側壁面がすべて本棚になっています。とりあえず本のコーナーもつくってみました、みたいなレベルではなく、壁面全体を使って本格的に展開されています。


2206 ページ薬局 棚1

在庫は1000点ほどとのこと。薬局内ということで、医療や薬、健康関連に特化しているのかというとそんなことはなくて、文芸書がたくさん並んでいますし、料理など実用書もあります。児童書も棚1本分と多めにスペースが割かれています。


売れ筋の本なども並んでいるので、仕入れをどうしているのか質問したところ、近隣の笹部書店(サイトを見ると、こちらも楽しそうな町の本屋さんで、こちらにも寄ってみたくなりました)に二次卸してもらっているとのこと。日販の口座も開いているということで、新しい書店にとってハードルとなりやすい在庫の確保についてもうまくやれているようです。


ぼくが店内にいる間にも何組かのお客さんが来ていましたが、待ち時間の間に本を手にする人は多いようでした。本屋さんとしても地元客にちゃんと活用されているようでした。


ふつうに本を並べるだけでなく、いろいろと拡販のための工夫にも取り組んでいます。最近では、こちらの取り組みがツイッターでも話題になっていましたね。



早見和真著『店長がバカすぎて』(角川春樹事務所)の表紙をあしらったオリジナルのお薬手帳を開店2周年記念として制作したもの。


2206 ページ薬局 お薬手帳12206 ページ薬局 お薬手帳2

↑単行本版と文庫版、両方のバージョンをつくるという凝りよう(笑)


2206 ページ薬局 しおり12206 ページ薬局 しおり2

↑お店のオリジナルしおり。正和堂書店の「ブックカバープロジェクト関西」の配布店でもあり、コーヒー器具をあしらったカバーなども。


お店の仕掛け人は薬剤師の瀬迫貴士さん。ツイッター(@takashisesako)で情報発信をしているほか、noteに、同店の立ち上げまでの経緯や、開店後の取り組みなどについての文章を寄せているので、興味のある方はそちらをご覧になると、お店のことがよくわかると思いますよ。お店の公式サイトからのリンクもあります。


ちなみに、瀬迫さん、実は開店前に堂島にあった本おやこと「本は人生のおやつです!!」のイベントに来てくれたことがあり、お店のオープン前にお会いして、本屋をやりたいんです!なんて話も聞いていたんですよね。それからいくらもしないうちに、ページ薬局オープンの話を教えてもらったので、びっくりしたのをよく覚えています。


基本的には薬局、それもドラッグストアではなく調剤薬局ですから、処方箋を持った人しか来ないわけで、誰もがふらっと入ってくる場所ではありません。これだけの本が並んでいるのにそれはそれでちょっともったいない気も。薬の用事がない本だけのお客さんも歓迎ですよ、という主旨のメッセージがわかりやすく外に出ていたら、それこそ、本屋さんの店頭でおなじみの「本」の一字の看板が出ていたら、もっと利用する人も増えるんじゃないか、という気がしました。ただ、それで立ち読み客が増えたりしたら、調剤薬局のオペレーション的にプラスなのかどうなのかは微妙かもしれませんが……。


というわけで。全国的にもめずらしいであろう、本を扱う調剤薬局。町の本屋さんとしてもふだん使いに十分に耐える品ぞろえと雰囲気とになっています。薬の用事のない人にどんどん勧めていいものかよくわかりませんが、新しいタイプの複合型店舗に興味のある本屋好きはわざわざ行ってみる価値があると思いますよ。


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