まもなくの刊行です。
- 『定本 本屋図鑑』
著者:本屋図鑑編集部編・得地直美絵
出版社:夏葉社
本体価格:2000円+税
体裁:四六判・上製・400ページ
IISBN:978-4-904816-41-7 C0095
発売日:2022年7月21日(取次納品)

2013年に刊行しました『本屋図鑑』。早いもので、刊行からまもなく10年です。このたび、『定本 本屋図鑑』としてあらためて刊行し直すことになりました。旧版『本屋図鑑』と2014年刊の『本屋会議』を合本にし、さらに、一部、新原稿を加えたものとなります。
『定本 本屋図鑑』、企画自体はコロナ前に島田さんと相談して進めていたもので、ほんとなら2020年に出しているはずだったんですが、コロナ禍で延びて、このタイミングになっというわけです。
版元の夏葉社からも、6/21にツイッターで、正式にアナウンスされました。《【新刊のお知らせ】血と汗の結晶であり、弊社の代表作の一つでもある『本屋図鑑』を、新たに『定本 本屋図鑑』として刊行し直します。これを読めば日本の本屋さんの魅力がとことんわかる、そんな1冊になったと思っています。長く品切れでした『本屋図鑑』にたくさん加筆しました。7/21取次納品予定。》
《血と汗の結晶》なんて大げさではと思われるかもしれませんが、この本の元版、『本屋図鑑』では、最初に全都道府県から必ず1店は取り上げるなどという無茶な方針を決めたりしたものですから、刊行前の取材はけっこう大変だったんですよ。なので、作り手の側からすると、《血と汗の結晶》は大げさでもなんでもなく、それくらい力と情熱をそそいでつくった本なんです。
『図鑑』『会議』の刊行後、書店をとりまく事情は大きく変わりましたが、とくにこの2年のコロナ禍で、もともと変化の激しかった書店業界はまさに激変したと言っていいでしょう。両書で取り上げたお店のなかには閉店してしまったところも少なくありませんし、営業を継続しているお店についても刊行当時とは品ぞろえや店内の様子、取材に応じてくださった店長さんやスタッフのみなさんの顔ぶれなど、変わってしまっているところもあります。「も」というよりは、変わっているところのほうが多いくらいかもしれません。
今回、『定本』として出し直すにあたり、『本屋図鑑』『本屋会議』に記した当時の情報は、基本的にはそのまま掲載することとしました。刊行当時の書店の記録としてそのまま残しておくことにこそ意味があるものと考えたためです。閉店・移転・改称などが判明しているものについては巻末にまとめて明記します。
コロナ禍に重なってしまったため、取材にもとうぜん厳しい制約が課されることになりましたので、十分な目配りができたかどうかは心もとないのですが、元の版で取り上げたお店に加え、新たにいくつかのお店を取り上げています。新店の取材・執筆は島田さんが担当しました。空犬は『図鑑』で担当した本屋さんの歴史に、刊行後の分を追加しています。
新しい要素はあるものの、先に書きました通り、多くは再掲載の文章になりますので、旧版『図鑑』と『会議』をお持ちの方に、ぜひ買ってくださいとは言いにくいところもあるのですが、両書とも店頭在庫のみの品切れが続いていましたし、両書を手にしたことがないという方には、ぜひこの機会に『定本』を手にとっていただければと思います。
今回の本は、タイトルに「定本」とつけたくらいで、島田さんも空犬も、これぞ決定版!のつもりでまとめたものになっています。さすがに、今後は改訂版や新版の機会はもうないでしょうから、旧版『図鑑』と『会議』をお持ちの方も、この『定本』をお手元においていただけると、とても、とてもうれしいです。
少し状況は落ち着いてきたとはいえ、コロナ禍がまだ続いている状態ですので、店舗でのリアルイベントなどはまだ難しいかもしれませんが、旧版刊行時や、『会議』の元になった町本会のときのように、本屋さんでのイベントなどもできればいいなあと島田さんと話しています。もしも『本屋図鑑』に関連するフェアやイベントなどをご検討いただけるというお店がありましたら、どうぞお気軽にお声をおかけいただければと思います。感染拡大防止に配慮しつつ、本屋図鑑編集部にできることがありましたら、全力でご協力できればと思います。
これこそが「本屋」の「図鑑」である……そういう思いでつくった本です。本と本屋さんを愛する多くの人の手に届くとうれしいです。
追記(7/2):『定本 本屋図鑑』の原画展が、東京・荻窪の本屋Titleで開催されます。7/15〜7/31。くわしくはお店のサイトの案内をご覧ください。
追記(7/7):チラシができました。ダウンロードしてお使いください。
