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空犬通信

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三鷹の夜☆月いち読書会(第11回)……三鷹で読書会が開催されます

三鷹ネットワーク大学主催の読書会。7月開催の第11回の案内が出ました。



*今回から月初の金曜日開催になります。ご注意ください。


《年齢や地域や分野の壁を越えて、すべての市民の皆さまに開かれた大学》をうたう三鷹市の三鷹ネットワーク大学が主催する読書会です。読書会の趣旨や1年間の開催予定など、詳細は継続が決まったときに書いた記事および大学のサイトをご覧ください。


読書会第二期の初回となる第11回の課題作品は、「SFの抒情詩人」、レイ・ブラッドベリの代表作の一つ、「万華鏡」。『万華鏡 ブラッドベリ自選傑作集』(創元SF文庫)に収録されています。


《隕石との衝突事故で宇宙船が破壊され、宇宙空間へ放り出された飛行士たち。時間がたつにつれ仲間たちとの無線交信はひとつまたひとつと途切れゆく――》(東京創元社の内容紹介より)。宇宙空間を漂う飛行士たちの孤独を描いた、海外SF短編オールタイムベストにも必ずランクインする名作です。


宇宙空間での事故は、SF小説やSF映画では定番のシチュエーションの1つですよね。多くの場合、主人公たちが、持てる知力と技術を尽くして危地を脱する様が描かれ、読み手や視聴者をはらはらどきどきさせてくれるもの。そういうタイプは人気のようで、最近だと、アンデイ・ウィアーの諸作、『オデッセイ』のタイトルで映画化された『火星の人』や来年の『SFが読みたい!』の上位ラインクインがほぼ確実と思われる傑作『プロジェクト・ヘイル・メアリー』などがまさにこのタイプですね。映画では『ゼロ・グラビティ』などもそうですね。実話ベースのものだと、『アポロ13』もこのタイプといっていいでしょう。


ぼくもSF読み、SF映画好きとしてはそのタイプのものは大好きなんですが、この「万華鏡」は、同じ宇宙空間での事故を描いたものでありながら、そうしたはらはらどきどき作品群とはまったくタイプの異なる、とても静かな作品です。文庫本で20ページ強の短い作品ですが、宇宙空間に放り出されてしまった宇宙飛行士たちのやりとりから、いろいろなものが浮かび上がってきます。タイトルの意味、宇宙飛行士たちが目にしたもの、その孤独……読中読後に、読み手のなかにイメージが静かに広がっていく感じがします。そんな作品の魅力を一緒に読みといてみたいと思います。


申し込みの受付期間は6/7〜6/30。くわしくは三鷹ネットワーク大学のイベント案内ページをご覧ください。



※本読書会は、オンラインではなく、実際に集まってリアル開催されるタイプの会です。コロナ禍も3年目となり、本稿執筆時点では、感染拡大状況は落ち着いてきているように見えますが、完全に収束したとは言えない状況です。本読書会は、三鷹市の安全基準に基づいて、万全の感染拡大防止策をとったうえで開催されるものではありますが、今後の感染拡大状況によっては、読書会は延期・中止になる場合、またはオンライン開催になる場合、開催時間・開催場所が変更になる場合等があります。あらかじめご了承ください。



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