「本の福袋」を実施している図書館、増えてきているようですね。福袋の季節なので当たり前かもしれませんが、この数日の間に全国の図書館で実施されている事例を紹介記事がいくつも目につきました。
- 「福袋で本を楽しもう」(1/1 タウンニュースさがみはら緑区版)
- 「沼津市立図書館で「本の福袋」貸し出し 「中身チラ見せ」で期待度アップ(1/5 沼津経済新聞)
- 「図書館福袋/滋賀 | 2021/1/6」(1/6 BBCびわ湖放送)
- 「「本の福袋」貸し出し 幼児〜小学生対象 県立図書館 /岩手」(1/6 毎日新聞)
- 「「本の福袋」貸し出し 沼津市立図書館 選ぶヒントも /静岡」(1/6 毎日新聞)
- 「新たな本の世界へ 宝塚の図書館、福袋で貸し出し /兵庫」(1/6 毎日新聞)
- 「「お楽しみ袋」好評 巣ごもりに対応 ザ・本屋さん」(1/6 十勝毎日新聞)
- 「山口市立図書館で福袋ならぬ「福本」企画 擬音語で本との出合い演出」(1/7 山口宇部経済新聞)
十勝のもののみ書店の取り組みですが、他ものはすべて公共図書館での取り組みです。
しばらく前の記事で本の選書サービスの類が増えてきていることについてふれましたが、自分で特定の本を選ぶことをせず、他人・第三者に選書をまかせるという意味では、先の記事で取り上げたような有料の選書サービスと、主に図書館で実施されている福袋とは、なんとなく通じるものがあるようにも感じます。
個人的なことをいうと、本にかぎらず、「福袋」にはまったく興味を引かれないタイプなものですから(例外として、たとえば、スタバやドトールなど、ふだん利用している飲食チェーンの福袋で、中に入っているものがだいたいわかっていて、値段的にお得というものは買うこともありますが)、本の福袋には手を出したこともありませんし、本は選ぶところから読書!という考え方の持ち主なものですから、今後もなさそうな気もします。
ただ、このような取り組みが悪いとかダメだとかはまったく思いません。なんとなく何か読みたいけれど何を読んでいいかわからない、という方も、自分で選ぶと決まった傾向のものになりがちなのでまったくタイプの違うものを呼んでみたい、というニーズも、いずれもそういうものがあることは充分に承知していますので、本と読者の出会いの幅を広げる意味でも、あちこちでこうした取り組みがされるのはとてもいいことなんだろうと思います。
どんな人がどんなことを期待して利用するのか、利用してみた人は選書についてどう思ったのか、などなど、利用者の声や感想なども知りたいところです。出版社や書店など、本の送り手側にとっても参考になりそうですしね。