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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

岩波少年文庫特集のリトルプレスを入手

岩波少年文庫の特集が読めるリトルプレスがあると知ってから、入手までにずいぶん時間がかかってしまいましたが、待ったかいのある1冊でした。




書影 murren 岩波少年文庫特集

2年ほど前の刊行ですが、特集号の存在は知りながらも入手できずにいたところ、最近になってやっと出会えましたので、このタイミングでの紹介となりました。


B6判横置きで、60ページほどの小冊子です。サイトの説明によれば、《「街と山のあいだ」をコンセプトに、身近な自然や山をテーマにした小冊子》だとのことです。他の号を見ていないのでよくわかりませんが、雑誌のコンセプトからすると、岩波少年文庫のような特定の文庫レーベルが特集に取り上げられるというのは異例ということなんでしょうか。


自分にとって思い出の深いタイトルをピックアップして紹介する「少年文庫 私の10冊」「僕の10冊」などの記事を収録。関係者のインタビューが3本も掲載されているのも目を引きます。作家の中川李枝子さん、岩波少年文庫編集部の愛宕裕子さん、そして、岩波少年文庫創刊時の中心人物である石井桃子さん。石井桃子さんのインタビューはもちろん再録ですが、それでも、こうして関係者のインタビューをまとめて読めるのは同文庫の愛読者には貴重ですね。


あと、うれしいのは、昔の装丁の岩波少年文庫の書影がたくさん収録されていること。ご存じの通り、岩波少年文庫は、創刊時から現在までに何度か装丁の変更が行われていて、時期により、函・カバーの有無、上製・並製の違い、4色・2色など表紙の色刷りの違いなどがあります。


ぼくが実際に子どものころに読んでいたのは、『murren』の表紙に写っている函・4色カバーのない時期の装丁のころのもの。『murren』には「岩波少年文庫のあゆみ 装丁の移り変わり」という記事が収録されていて、装丁・造本の移り変わりが解説されているのですが、それによれば、ぼくが親しんでいたのは、第4期(1974〜)のものだそうです。


昔は、この時期の装丁でたくさんそろえていたのですが、たびたびの引っ越しなどで処分してしまったことがあり、現在、手元に残っている岩波少年文庫は、自分で読みたくて、もしくはうちの本好きっ子用にと後に買い直したものばかり。新しい版でも何も問題はないのですが、今回『murren』を見ていたら、なつかしくなってしまい、神保町のみわ書房のような児童書に強い古書店で手元にない巻を昔の親しんだ装丁で探してみたくなりました。


さらに岩波少年文庫特集の詳細を知りたいという方は、2年近く前のものですが、往来堂書店のこの紹介記事をどうぞ。「『murren』vol.22 2018january 入荷しました。特集は「岩波少年文庫」!!」


書影 岩波少年文庫1書影 岩波少年文庫2書影 岩波少年文庫3

↑手元にある岩波少年文庫の一部たち。みな4色カバーがかかった版のものです。


書影 プラテーロ 特装

↑古書店で入手したものですが、創刊40周年記念としてセット販売された、モリス柄の表紙のハードカバー版も数冊手元にあります。


特集を読み終えて、ふと、自分にとっての10冊、いや1冊は何かなあ、などと考えました。当時大好きだった作品で再読もしている『クローディアの秘密』『エーミールと探偵たち』『トムは真夜中の庭で』らは最有力候補。NHKで放送していた海外ドラマ『大草原の小さな家』の原作ということで、初めてシリーズものに挑戦した『長い冬』も思い出深い作品です。ほかにもいろいろと候補が多すぎて迷います。


一方、同じころに読んでいる作品で、岩波少年文庫の収録されている作品のなかにも、単行本で読んでいるため、岩波少年文庫の1冊にはあげられない作品群もあります。『星の王子さま』『クマのプーさん』「ドリトル先生」シリーズ、「アーサー・ランサム全集」などは、いずれも岩波少年文庫版を後に入手していますが、当時はみな、単行本、上製本で読んでいるからなあ。


……と、別に誰に聞かれたわけでもないので迷うも何もないのですが(笑)、こうして、当時読んだ本のことや、読んだときの表紙や装丁のことを思い出したりして、古本散策を楽しんだり、本棚から次の再読候補を引っ張りだしたりするのも楽しいものですからね。


今回紹介した『murren(ミューレン)』ですが、リトルプレスですので、どこの本屋さんでも買えるわけではないようですが、サイトに取扱店の一覧がありますので、そちらをチェックするといいでしょう。


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コメント

私の10冊☆

空犬さん,こんにちは!
久しぶりにコメントさせていただきます(^_^)

岩波少年文庫には小学生~中学生時代,
お世話になりました.
小四で入院していた時に母が買ってきてくれたのが
「四人の姉妹(若草物語)」「ふたりのロッテ」
「くまのプーさん」「プー横町にたった家」,
そして講談社児童文庫の「不思議な目をした男の子
(コロボックルシリーズ)」です.
これらの本がその後の読書傾向を決定づけました.
角川文庫のオルコット,プー関連本ケストナー本,講談社児童文庫などなど買いまくり,
図書館の岩波少年文庫を借りまくりました.
おかげで国内海外児童文学・少女小説をバランス良く読むことができました.

岩波少年文庫にはかなり思い入れがありますが,
私の10冊を選ぶならば,
「くまのプーさん」「プー横町にたった家」
「ふたりのロッテ」「エーミールと探偵たち」
「四人の姉妹(上・下)」
「ドリトル先生航海記」
「古事記」
「トムは真夜中の庭で」
「時の旅人」
「雪は天からの手紙~中谷宇吉郎エッセイ集」

最後の3冊は大人になってから読み,感動しました.
少女時代にも読みたかったなあと思います.
他の本も大人になっても面白く読めて,名作は不滅だなと.

話は変わりますが,最近は和田誠さんの本を買い足しています.ユリイカ1月号も今日買ってきました!
児童書で和田さん関連といえば,「おさる日記」「天からふってきたお金」「せかいはひろし」が大好きです♪

  • 2020/01/26(日) 00:52:26 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

Re: 私の10冊☆

みこさん>
こちらこそ、お久しぶり。コメント、ありがとう
ございます。

> 小四で入院していた時に母が買ってきてくれたのが

いいセレクトでの出会いだったんですね。
お母さんに感謝ですね。

> 私の10冊を選ぶならば
このテーマだけで、何度もトークイベントや
飲み会ができそうなテーマかなあ、と。

記事にも書きましたが、岩波少年文庫に入っている
作品のなかには、親本で読んでいるものもけっこう
あるので、それがまた岩波少年文庫の10冊を
難しくしているという(苦笑)。

  • 2020/01/30(木) 22:35:24 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

こんばんは.
ほんと,このテーマで飲んで語りたいですよね.
親本で読んで好きだったデュマ,ヴェルヌ,ケストナー,ガンバ,ぽっぺん先生・・・などなどは入れられず.
「モンテクリスト伯」は親本を読む体力がもうないので,
近々少年文庫で買うつもりです.

そしてうっかり,リストに
「おとうさんとぼく」(コマ漫画・オススメです!)を
入れ忘れてました.
これを含め,<私の11冊>としたいと思います♪



  • 2020/02/02(日) 00:23:17 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

私の10冊

みこさん>
いつもありがとうございます。

> ほんと,このテーマで飲んで語りたいですよね.
読書会とかトークイベントができそうなので、
知り合いの本屋さんに声をかけてみようかなと
真剣に思っているくらいです(笑)。

> 親本で読んで好きだった・・・などなどは入れられず
そうそう、親本枠にうっかりリスト、やっぱり、ありますよね。

  • 2020/02/04(火) 20:48:44 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

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