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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

夏葉社島田さんの『古くてあたらしい仕事』

なんとなく、今年最後の1冊にしたくて、このタイミングまでとっておいたのでした。




書影 古くて新しい

島田さん、ご本人いわく《自分の仕事をゼロから考えた本で、出版業界はこうです、という本ではありません》(ご本人のツイートより)というこの本、版元の内容紹介には《転職活動で50社連続不採用、従兄の死をきっかけに33歳でひとり出版社を起業した。編集未経験から手探りの本づくり、苦手な営業をとおして肌で触れた書店の現場。たったひとりで全部やる、小さな仕事だからできること。大量生産・大量消費以前のやりかたを現代に蘇らせる「夏葉社」の10年が伝える、これからの働き方と本の未来》とあります。


島田さん、ご本人名義では、今年、これも出ていますね。


  • 島田潤一郎『90年代の若者たち』(岬書店)

書影 90年代

夏葉社の別レーベル「岬書店」で発行されたもの。やわらかな語り口の文章で綴られたこれらの本を読むと、島田さんがなぜかくも多くの人から慕われるのが、たくさんの人に支持されるのかがよくわかりますね。


それにしても。夏葉社で本を刊行し、自身で全国に営業に飛び回り、数々のイベントをこなしながら、自著を1年で2冊というのは、すごいなあ。島田さん本人をご存じの方ならわかると思いますが、全身からエネルギーを発しているようなタイプではないので、こうして本のかたちにまとまった成果を目にすると、あらためて驚かされます。なにしろ、酒席やイベントで会うと、実際の島田さんは、音楽(と、ぼくにはわからないサッカー)の話ばっかりしていて、いつ本をつくっているんだろう、書いているんだろうと、心配になるくらいですから(笑)


2冊、どちらも夏葉社のファン、島田さんのファンにおすすめなのはもちろんですが、前者は、大文字で勝ち負けが語られるような仕事論が苦手な、小さな生き方に関心のある層に強く響きそうな1冊ですよ。


なお、『90年代の若者たち』のほうは取扱書店がかぎられていますから、簡単には入手できないかもしれませんが、書名で検索してみると、『古くてあたらしい仕事』のなかで島田さんが2010年代に次々にオープンした小さな書店としてふれている本屋さんの(通販を含む)サイトがいろいろが出てきますので、そのなかから、買えるお店、買いたいお店を探すのもいいでしょう。


今年最後の1冊に、自分でも一緒に仕事をしたことのある、仕事仲間といっていい書き手によるすてきな本を選んで大正解でした。


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