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空犬通信

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十数年ぶりの新作……The Who(ザ・フー)のセルフタイトルアルバム

過去映画のリバイバル、そして十数年ぶりだという新作オリジナルアルバム……今年はThe Who(ザ・フー)作品にふれる機会の多い年でした。




ジャケ The Who

デビューから(途中に休止期間はありますが)半世紀以上にわたって活動してきたロックバンドが、満を持してという感じで出してきたセルフタイトルアルバム。ジャケに貼られたステッカーには、2006年以来のスタジオアルバムとあります。


アナログで入手。早速聴いてみたら、これがもうなんというか、中心メンバー2人が70代半ばとは思えないほど、そして、2019年発売の新作とは思えないほど(もちろん、いい意味で)、どこからどう聴いてもザ・フーのサウンド。


ご存じの通り、ザ・フーは、オリジナルメンバー4人のうち、2人がすでに亡くなっています(ドラムのキース・ムーンは1978年に、ベースのジョン・エントウィッスルは2002年に)。つまり、リズム隊二人が入れ替わっているんですよね。


キース・ムーンのどたどたした、妙に存在感のあるドラムに、音数の多さとごりごりの音でバンドサウンドに埋もれることのないジョンのベース。通常、4人体制のバンドで、この二人のように個性的な音とプレイでならしたリズム隊が入れ替わると、サウンドのイメージはがらりと変わってもおかしくないのですが、本作は、曲も歌も演奏も、どこを切り取ってもザ・フー印、驚くほどザ・フーのサウンドになっています。ピートの曲にロジャーの歌が載ると、それはもうザ・フーでしかあり得ないのだなあ、と、そんなことをあらためて強く思わされたのでした。


今回は、全曲ではないですが、多くの曲でベースはピノ・パラディーノが、ドラムはザック・スターキーが担当しています。


このブログでは何度もふれているとおり、ぼくはザ・ジャムの熱狂的なファンなのですが、そのザ・ジャムが憧れた親分というか兄貴分というか、そんな存在がザ・フーです。となれば、当然、ザ・フーもぼくにとって特別な存在にならざるを得ませんよね。(実際にはザ・フーのほうを先に聴いているんですが。)


ポール・マッカートニーもそうですが、小中学生のときに初めて聴いたミュージシャンの「新作」をこの年になって手にすることができるって、すごいことですよね。しかも、とうになくなっていてもおかしくないアナログ盤で手にしているという。


ザ・フーは、1965年にザ・フー名義でのファーストシングル(ハイ・ナンバーズとしてのシングルは前年1964年)を出したバンドですから、55年ですよ。こんなタイミングで発売されたセルフタイトルアルバム。当方のようなオールドロック好きにはぜひおすすめしたい1枚です。



さて。それにしても、今年はThe Whoづいている年でしたね。十数年ぶりのまさかの新作というだけでも驚きですが、そのほか、ザ・フーの同名コンセプトアルバムを元にしたロックオペラ映画2作がリバイバル上映されましたね。8月には『トミー』がアップリンク渋谷・吉祥寺他でリバイバル上映されましたし、10月には『さらば青春の光』のデジタルリマスター版がシネマート新宿他他で公開になりました。


チラシ トミー表チラシ トミー裏
チラシ さらば青春の光チラシ さらば青春の光 裏

どちらもビデオ・DVDで観ていますが、音楽映画はやはり大きなスクリーン、大音量で聴くとまったく印象が違いますよね。


とくに後者、『さらば青春の光』は個人的に大好きな映画で、DVDで何度も何度も観返してきた映画。ようやくスクリーンで観ることができ、感無量です。身勝手で短気で不機嫌で不安定で自意識過剰でと、ふつうならとても魅力的とは言えない主人公に、楽しく前向きとはまったく言いがたい物語。それなのに、なんでこんなに何度も何度も観てしまうのかなあ。


ジャケ トミー CD

↑『トミー』、最初に買ったのはアナログなんですが、コンセプトアルバムということで、通しで続けて聴きたいと思い、1枚にまとまったCDで聴いています。


ジャケ 四重人格ジャケ さらば青春の光 サントラ

↑『四重人格(Quadrophenia)』。高校生のときに大阪の中古レコード屋、BIG PINKで買った1枚。分厚いブックレットが同梱の、重量盤じゃないのにずっしり重いアルバムで、当方にとっては宝物盤の1つ。『さらば青春の光』には映画のサウンドトラックもあって、こちらはCDで持っています。


書影 valeria

↑リバイバル上映の際、パンフレットは、当時の復刻版が売られる場合、新しいものが制作されて販売される場合、パンフなしの場合など、いろいろですが、今回は『トミー』も『さらば』も残念ながらパンフレットはなし。パンフレット代わり、ということなのか、『さらば』のほうは、特集雑誌『シネマ・ヴァレリア』が劇場で売られていました。『さらば』愛に満ちた寄稿がいろいろ掲載されていますよ。



追記(2020/1/11):『さらば青春の光』関連で、こんな本が2019年に発売されています。



書影 The Making of Quadrophenia

映画『さらば青春の光』のメイキング本。オールカラーで220ページほどの分量。映画のスチルだけでなく、当時の報道資料や関連図版も多数収録されているようです。これは読み応えありそうだなあ。映画『さらば青春の光』のファンは要チェックでしょう。



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