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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

怪奇小説アンソロジーが続々と

幻想と怪奇を愛する読み手にはうれしい刊行が続きます。




書影 平成怪奇1書影 平成怪奇2書影 平成怪奇3

版元の内容紹介によれば、《平成の三十余年間に誕生した極めつきの名作佳品を、全三巻に精選収録する至高の怪奇小説アンソロジー》。1には15作、2には18作、3には15作の計48作収録。まさに平成の怪奇小説を俯瞰するに最高のアンソロジーとなっています。


目次には怪奇・幻想ジャンルの常連が並びますが、こんな人も怪奇ものをという名前や、アンソロジー以外では目にふれにくいかもしれない作家・作品も散見され、セレクトもおもしろいものになっています。


同レーベルには先行する下記の3冊もあります。



書影 日本怪奇全3

平成編と併せれば、まさに明治以降、大正・昭和・平成までの100年超にわたる日本の怪奇小説の歴史を見渡すことのできる一大シリーズとなります。怪奇小説読みにとってこの6冊は必携のアンソロジーとなるでしょう。先行の『日本…』は版元品切れのようです。平成編も入手はお早めに。


創元推理文庫といえば、このジャンルの定番中の定番アンソロジー、『怪奇小説傑作集』全5巻をはじめ、もともと怪奇・幻想ジャンルが充実しているレーベルです。そこに最近、翻訳ものの怪奇小説のアンソロジーがまた新たに1冊、加わりました。



書影 幽霊島

版元の内容紹介を引きます。《『吸血鬼ドラキュラ』に代表される西洋怪奇小説の紹介と翻訳、洒脱な語り口のエッセーに至るまで、その多才を以(もつ)て本邦における怪奇翻訳の礎(いしずえ)を築いた巨匠・平井呈一。名訳として知られるラヴクラフト「アウトサイダー」ほか、ポリドリ「吸血鬼」、ベリスフォード「のど斬り農場」等この分野のマスターピースたる13篇に、対談やエッセー・書評を付して贈る、怪奇小説読者必携の一冊》。


内容紹介に登場している作品以外にも、W・F・ハーヴェイ、リチャード・バーラム、M・R・ジェイムズ、シンシア・アスキス、オスカー・ワイルドらの作品を収録するほか、生田耕作との対談や、エッセー・書評などの付録も収録。


平井呈一関連でまとまるのは同レーベルでは『真夜中の檻』に続いて2冊目。資料の充実も含めて、ファンにはうれしい1冊となるでしょう。


文庫ではありませんが、こんなアンソロジーも前後して刊行されました。



書影 幻想と怪奇

版元の内容紹介を引きます。《1973年4月、雑誌〈幻想と怪奇〉創刊。当時からすでに幻想文学紹介の先頭に立っていた紀田順一郎・荒俣宏による、文字どおりの「我国最初の幻想怪奇文学研究誌」だった。翌74年10月号の休刊まで12号を発行、1年6ヶ月という短い期間ではあったが、名のみ知られた数々の名作を掲載し、後の幻想文学出版の礎石となった。休刊から45年。ここに〈幻想と怪奇〉掲載作および、評論、コラム、書評を厳選し復刻》。


いやはや、これはすごい。当方も雑誌『幻想と怪奇』は古本屋で手に入れた数点が手元にありますが、そのような身にもこのようなアンソロジーの刊行はうれしいところ。


書影 幻想と怪奇 参号

復刻部分はもちろん、新たに寄せられた文章も含め、読み応えのあるものになっています。また、「牧原勝志・編『幻想と怪奇』総目次」が巻末に掲載されていますので、このアンソロジーをきっかけに、雑誌『幻想と怪奇』の原本にあたってみたい、他の掲載作品も読んでみたい、という人にも便利で資料性の高い1冊になっています。


さらに本書の資料性を高めているのは、【特別収録】THE HORROR全巻復刻。《〈幻想と怪奇〉の前身と言うべき幻の同人誌〈THE HORROR〉全4号》が巻末に収録されています。


版元の内容紹介にある通り、まさに《幻想文学愛好者必携の一冊》といっていいでしょう。


『平成怪奇小説傑作集』と『幻想と怪奇』は、朝日新聞の書評サイト「好書好日」の連載コラム「朝宮運河のホラーワールド渉猟」でも取り上げられていますので、そちらも併せてどうぞ。



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