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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

大垣書店京都本店、京都駅ビル ザ・キューブ店……京都書店巡り その1 【更新】

先日、仕事の用事で京都行ってきたので、空き時間を利用して、いくつか、気になっていたお店を訪ねてきました。


まずは、こちら。大垣書店京都本店



オープン前から話題になっていて、たくさんのメディアに取り上げられていましたから、くわしくはそれらの記事を。たとえば、こちら、「大垣書店、業界活性化を狙う新しい本店」(3/16 Lmaga.jp)「大垣書店、「京都本店」を開店」(3/18 新文化)


場所は、四条室町に新しくできた商業施設「SUINA室町」の1階。ふつうなら書店が入っていてもおかしくない商業施設に書店がないということもめずらしくなくなってきている昨今、新しい大型商業施設の1階に、それもメインの店舗の1つとして書店が入るというのはまれなケースといっていいかもしれません。


最寄り駅は地下鉄烏丸線の四条駅、もしくは阪急阪急京都線烏丸駅。地下から直接入れます。


1906 京都 大垣書店 本店 看板1906 京都 大垣書店 本店 入り口

ぼくの見落としなのか、本当にそのような案内がなかったのか、この春にできたばかりの話題の商業施設のはずなのに、地下道には「SUINA室町」はこちらといった案内が出ていませんでした。地下26出口が建物に直結の出口となります。


大垣書店は、1階の半分ほどを占めるワンフロア型の店舗。書店スペースは350坪とのこと。おもしろいのは、周りを飲食店などの店舗が取り囲むようなかたちになっていること。


1906 京都 大垣書店 本店 全景

デパートなどの商業施設内の書店でも、周りに別ジャンルの店舗が並ぶことはふつうにありますから、別にめずらしいことではないのだろうと思いますが、書店の売り場と周辺店舗との距離が、書店スペース内の通路と同じくらいの距離感で、しかも、飲食のなかには、トンカツとか串焼きとか「餃子と煮込み」の店とか、においとか大丈夫なのかなあという業種もあったりするため、気になる人もいるかもしれないなあ、と感じました。SUINAのサイトでフロアレイアウトが見られます。


さて、肝心の書店スペースですが、什器や照明、棚の配置などが工夫された、高級感のある雰囲気になっていました。ところどころに座り読みのできるイスも設けられ、客が長時間滞在しやすい工夫もされています。


店内の商品は、一般的なジャンルで分類されているようですが、ジャンルの表示が「文」「旅」「京」のように、漢字1文字で表されていました。


什器は木の感じを活かしたもので、前述のLmagaの記事内の写真で見られますが、平台が低い位置ではなく、大人の腰高あたりにあり、その下に、また棚があるというかたちになっています。平台は見やすくなりますが、その直下の棚が視覚的にやや犠牲になってしまうケースも出てくるかもしれません。


棚にはPOPやフライヤーの類はなく、かわりに、すべての什器統一の黒いコメントカードスタンドのようなものが置かれていました。これも、Lmagaの記事内の写真に少しだけ写っています。


店内の什器は壁面のものを除くと、どれも高さをおさえたものになっています。店内を見渡せる開放感のようなものを優先したのでしょうか。その分、在庫点数はこの規模のお店としては少なめの感じに見えました。


品ぞろえをこまかくチェックする時間はなかったので、ざっと見て回っただけですが、ちょっとおもしろいと思ったのは、文庫の並べ方。文庫の場合、レーベル別と、著者別、それの組み合わせ(文芸だけを著者別にするなど)がありますが、大型店の場合はレーベル別が一般的でしょう。同店では、文庫は著者別になっていました。さらに、岩波文庫や角川のソフィア、講談社の学術など、教養系は一般の文芸とは別にして、そちらだけで著者別に。さらに、よく見ると、詩歌は別になっていて、そちらは、詩歌の棚に並んでいました。手がかかっているわけですね。こういう並びを探しやすいと感じる読者はいると思いますし、これはこれでいいと思うのですが、維持・管理は非常に大変なはず。オープン時はいいとしても、今後、このようなスタイルで、数の多い文庫をきちんと管理していくのは大変だろうなあ、などとよけいなお世話でしかないことが心配になったりしました。


店内中央にはイベントスペースがあり、当方が訪問したときも、イベントの案内が出ていました。ちなみに、このスペースの表示は「催」でした。


店内は回遊しやすい動線になっていて、滞在を楽しむことが意識されているのがわかるつくりになっているように感じました。いいお店ですし、また来てみたいとも思いましたが、個人的に気になったのは2つ。1つは先にあげた、周りを飲食店に囲まれている点で、便利と感じる人もいれば、落ち着かないと感じる人もいそうです。


もう1点は、近隣店との棲み分け。大垣書店の四条店は徒歩圏ですし、その先には烏丸三条店もあります。コンビニでも、近接出店で食いあいになったりするケースがニュースで取り上げられたりしています。原則同価の書店の場合は、当然近接出店の影響も大きくなりますから、そのあたり今後各店がどうなるのかなあ、というのがちょっと気になったりしました。


1906 京都 大垣書店 本店 外観1906 京都 大垣書店 本店 側面1906 京都 大垣書店 本店 裏

↑商業施設の正面(左)、側面(中)、裏側(右)。裏側には「本」のような案内が出ていないのが、ちょっと残念。


いろいろ書きましたが、本屋好きはぜひ見ておくべきお店だと思いますので、京都訪問のときには、ぜひ、大垣書店の新しい本店のチェックを忘れずに。


1906 京都 大垣書店 ブックカバー

↑紀伊國屋書店のグランフロント大阪店のときがたしかそうでしたが、新店の場合、ブックカバーがチェーン共通のものではなく、独自のものやオープン記念のものになっていたりする場合があります。今回はどうかなあとブックカバーをかけてもらったら、通常のものでした。


1906 京都 大垣書店 フロアガイド

↑店内でも配布されているフロアマップ。



もう1店も同じ大垣書店の新店。前回京都訪問時にはまだオープンしていなかった京都駅ビル ザ・キューブ店に寄ってきました。


1906 京都 大垣書店 ザ・キューブ1

三省堂書店に比べサイズこそ小さくなりましたが、明るくて感じのいいお店です。


1906 京都 大垣書店 ザ・キューブ2

コンパクトなサイズに書籍・雑誌・文具がきゅっとつまったお店です。お店の雰囲気重視なのか、商品の焼け防止なのか両方か、最近は暗めの照明の本屋さんも多くて、ぼくのような目の悪いおやじにはつらいこともあるんですが、こちらのお店はとても明るい感じ。


手前には新刊棚、エスカレーター側から見て右の壁面には雑誌。奥に文庫とコミックなど。小さい店舗ながら、京都本コーナーや洋書コーナーなど、観光客向けの棚もありました。


三省堂書店とは場所が変わり、エスカレーター前の角になりました。好立地だと思うんですが、ちょっと残念なのは、構造上の問題なのかなんなのか(柱があるとか、防火扉の関係とか)、下の写真のように、角が壁で囲われたかたちになってしまっていること。


1906 京都 大垣書店 ザ・キューブ3

↑ご覧のとおり。この壁の向こうがレジのスペースです。


しかも、商業施設のレギュレーションでもあるのか、新刊やメディア化関連のポスターを貼るでもなく、すごく控え目な壁面の使い方になっています。


ここが開いていれば、新刊やフェアの平台を展開できそうだし、通路を行き交う人にも、お店の奥の様子が見えて、開放的な感じになるのになあ。おそららくはお店側ではどうしようもない事情によるものだと思われますが、ちょっと気になってしまいました。


八条口側にはふたば書房がありますが、三省堂書店閉店後、中央口側には駅構内にはふらりと立ち寄れる本屋さんがない状態が続いていましたので、ここに本屋さんがあるのはやはりうれしいですね。ぜひ駅の本屋さんとして、定着してほしいものです。


今回の京都滞在、ほかにも何軒かのぞいてきたお店がありますので、それらについては稿を分けます。



追記(6/22)」コミックのシュリンク機のダイワハイテックスが発行する書店情報紙「ダイワレター」最新の55号(PDF)で大垣書店京都本店が紹介されています。



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