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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

文真堂、日新堂、正林堂……群馬県渋川の本屋さん

先日、群馬県の渋川に出かけてきました。



190430 渋川駅前190430 渋川駅

↑駅前をツバメたちがびゅんびゅん飛び交っていました。


伊香保温泉の入り口駅としても知られる同駅。書店巡り目的で行ったわけではないのですが、調べたら駅周辺に4軒ほど書店があるようでしたので、訪ねてきましたよ。


  • タイムクリップ渋川中央店(群馬県渋川市石原13-1)
  • 日新堂書店渋川店(群馬県渋川市 石原157-19)
  • 正林堂(群馬県渋川市渋川2385)
  • 夢屋書房(群馬県渋川市渋川2763-1)

まずはタイムクリップ渋川中央店から。


190430 渋川書店 タイムクリップ1190430 渋川書店 タイムクリップ2190430 渋川書店 タイムクリップ3

地図や案内には「TIME CLIP(タイムクリップ)」とありましたが、「文真堂書店」グループのお店。


書皮 文真堂書店

↑ブックカバーの表記も文真堂書店名義。本を並べたオーソドックスな柄、いいデザインですね。同グループの別ブランド「Bookman's Academy」の名も入っています。


文真堂書店は群馬県高崎市に本社のある、まさに地元の本屋さん。創業は昭和27年、会社設立は昭和42年とあります。タイムクリップ、Bookman's Academy名義のもの含め、群馬県下を中心に30店ほどの支店があるようです。


今回訪問したタイムクリップ渋川店は、JR渋川駅前から伸びる市役所通りを十数分歩いたところにある、通りに面したお店。駐車場を備えた郊外型店舗ですね。


店内はワンフロアで、店の右側半分ほどは雑貨・文具類が占めています。残り半分のうち、手前にゲームとCD・DVDのコーナーがあり、その奥、7割ほどのスペースが雑誌・書籍になっています。


品揃えは、郊外型店舗によく見られるような感じのもの。近隣に学校があるようで、学参や児童書などにもきちんと棚が割かれています。


地方の書店で必ずチェックするのが、郷土本コーナー。神保町と中央線沿線の書店を利用していれば、たいていの本には出会えてしまうわけですが、そのような店でも見かけないような思わぬ本に出会える確率が高いのはやはり地元の郷土本コーナー。どの店にも必ずあるというわけではないのですが、それだけに郷土本の棚が充実しているお店にあたるとそれだけでうれしくなるものです。


今回も、棚を隅から隅まで見て回りましたが、それほど在庫点数の多いわけではないお店で大きな棚を期待するのは無理というのも。エッセイやノンフィクションなど、文芸以外の本をまとめた一角に少しだけ並んでいました。残念ながら、群馬の出版・書店に関わるもの、野鳥関連のものは見当たらず。


群馬には《商業ベースに乗らない貴重な郷土に関する研究や著作を、平易に興味深く編集して県民に頒布して県内の文化振興に役立てることを目的にしてい》るみやま文庫という郷土本シリーズがあります。文庫とありますが、サイズはB6判。こちらを見ると、『詩人萩原朔太郎』『群馬の鳥を探る』『群馬を舞台にした小説』といった、店頭で出会えていたらぜひ買いたかったなあ、というタイトルがいくつか見えます。会員制のシリーズで、しかも絶版になっているタイトルも多いようですから、一般の書店にそろえておくのは難しいんでしょうね。


店の大小や郷土本コーナーの有無に関わらず、郷土作家に力を入れているお店というのはあるものですが、今回の訪問店は、とくにそういう打ち出しは見られませんでした。群馬といえば、たとえば、先のみやま文庫にもあった、前橋出身の萩原朔太郎。1冊も見当たらず。


店頭で出会えるほうが楽しいからと、事前に調べてこなかったこちらも悪いのですが、棚に並ぶ名前だけで探すのはさすがに難しい。出身ではなかったはずですが(帰ってから調べたら、東京ご出身)、絲山秋子さんが高崎在住だなあと思って、棚をあたりましたが、なんと1冊もない……。まあ、ほとんど読んでいるので、見つかったら見つかったで重ね買いを承知で買うことになっていたわけですが、ちょっと残念な気も。


結局、ご当地にはまったく関係のない文庫をピックアップ。まあ、こんなふうに、あれこれ探して、見つからなかったり、代わりのを選び出したり、そういう行為自体が、本を本屋さんで買うことの楽しみの一つなんですけどね。


次は日新堂書店渋川店。先のタイムクリップより少し手前、市役所通りの2つ手前の交差点を曲がってすぐのところにあります。大きな「BOOKS日新堂」の文字が見えていたので、これはと思って期待していたのですが……。


190430 渋川書店 日新堂190430 渋川書店 日新堂 看板

この写真でもなんとなく感じがわかるかもしれませんが、店売り自体はしているものの、扱っているのは、絵本などの児童書とドリルなどの学参、あとわずかに一般雑誌。店内の商品数は非常に少ない状態です。店内に入ってもとくに断られたりもしなかったので、一般向けの小売りはふつうにされてはいるようなのですが、棚には単行本も文庫もコミックもまったくありませんから、一般のお客さんはあまり来ないのでしょう。半分休止状態といったところでしょうか。


地元の教科書販売店のようで、教科書販売と外商がメイン、店売りはメインではないのだろうと想像されますが、街の本屋さんが、街の本屋さんとして機能できなくなってしまっている様子を目にするのは、やはりさびしいものです。


日新堂は、Webに情報がないのでくわしいことはわかりませんが、この渋川店があるのみで、ほかには支店などはないようです。


この2店の近くに、「古書堂カフェ」という看板が出ているお店がありました。(上の看板には「古書堂カフェわん」とありますが、どちらが正式名称なんでしょうか。)


190430 渋川書店 古書堂カフェ190430 渋川書店 古書堂カフェ2

こちらも同じく市役所通り沿い。カフェ? 古書店? 入って確かめてみればいいのですが、ごらんの通り、入り口がどう見てもふつうの民家のたたずまい。なのに「合同会社」の表札も出ていたりする。純粋なカフェだった場合、旅程上、ここでお茶の時間はとれないし、それに、雨でびしょびしょの上着と傘で小さな古書店に入るのは大いにためらわれる感じでしたので、気になりつつもスルー。帰ってから調べてもWebには情報がなく、どのようなお店だったのかわかりません。ハッシュタグ付きのツイートがありました。こちらの店ですね。)


次は、正林堂。渋川駅周辺は(規模や営業状況はともかく)新刊書店が3軒あるわけですね。駅周辺の雰囲気、商圏規模などを考えると、本屋さんががんばっているほうだと言っていいでしょう。しかも、ナショナルチェーンなし、すべて地元ベースのお店・チェーンですからね。


この正林堂(「せいりん」ではなく「しょうりん」と読むようです)は新刊書店、渋川駅から徒歩で十数分。先のタイムクリップとは方角が違うので、雨の中を歩いて回るのがさすがにためらわれ、こちらは断念してしまいました。


渋川駅周辺の書店巡りをした後、渋川駅から伊香保温泉方面にいくバスに乗って移動したのですが、移動の途中、バスの窓からお店が見えました。意外にといっては失礼ですが、想像していた街の本屋さんの見た目よりも新しめの建物で、ガラスの奥に、本が並んでいるのが一瞬見えました。ああ、こちらも寄りたかったなあと後になって後悔。翌日も雨で、しかも帰りは別のバスルートだったので、結局、この一瞬が唯一のコンタクトになってしまいました。


Webで得た情報によれば、正林堂はここ渋川の地元のお店で、ほかに支店はないようです。創業明治21年とありますから(サイトに昔の店舗の外観写真が出ています)、老舗ですね。こちら、お店のサイトを見ると、「地元の特選おすすめ本」などの文字が見え、群馬の本・文学関係へのリンクがきちんとリストアップされているなど、郷土本への目配りもばっちり。サイトに載せられた店内写真に見える本の並べ方もいい感じ。ああ、これは真っ先に訪ねるべきお店ではありませんか。そのようなことに、旅から戻った後になって気づいたのでした……(泣)


古本屋さんもありました。渋川駅周辺の本屋さんを検索して出てきた唯一の古書店が夢屋書房。駅から20分ほど歩きますので、一般的な観光客が駅から徒歩で訪ねるところではないかもしれませんが、ぼくは一般的な観光客ではないので、(タイムクリップに着くころにはびしょ濡れだったので、半泣きになりながら)がんばって足を伸ばしてきました。


ところが。なんと! お店はお休み……(泣)


190430 渋川書店 夢屋書房1190430 渋川書店 夢屋書房2

↑こちらが店がまえ。


看板は木彫りでいい感じだし、店頭に張り出されているチラシは高崎の群馬県立土屋文明記念文学館開催中の企画展「ミステリー小説の夜明け」のものだし、と、なんだか期待できそうな雰囲気が濃厚だっただけに、大変残念です。


190430 渋川書店 夢屋書房3190430 渋川書店 夢屋書房4

Webで調べると、お店自体のサイトは出てこないのですが、いくつかの紹介サイトにあがっている店内の様子、棚の感じを見ると、新古書店・リサイクル系ではなく、古めの本もしっかりそろえたお店に見えるだけに、大変残念です。


というわけで、事前に調べておいた4軒のうち、本屋好きとしてはチェックしておきたい2店に行きそこねるという、きわめて微妙な結果に終わってしまいました。とほほ。


書店は以上ですが、ほかにもブックスポットがありましたので、それらについては、稿をあらためます。


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コメント

ご紹介ありがとうございます。
また渋川市に来られる際には、ぜひお寄りください。

  • 2019/08/22(木) 17:51:00 |
  • URL |
  • 正林堂店員 #-
  • [ 編集 ]

Re: 正林堂

正林堂店員さん>
訪問&コメント、ありがとうございました。
本文に書きました通りで、今回は残念ながら
訪ね損ねてしまいました。いつかぜひおじゃま
したいと思います。

  • 2019/08/26(月) 22:46:19 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

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