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空犬通信

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うれしいけど犬好きには微妙?!……井伏鱒二『珍品堂主人』が増補新版に

井伏鱒二の諸作のなかで、その装画の愛らしさもあって、長く愛されてきたあの文庫が新装版になりましたね。




読売新聞に書評が出ていました。「『珍品堂主人 増補新版』 井伏鱒二著」(2/28 読売新聞)


記事の一部を引きます。《今年の生誕120年を記念し、映画化もされた本作が新版で出た。骨董は女と同じで、変なものを掴むようでなくっちゃ鑑識眼は発展しない、惚れるから相場があるという珍品堂主人が、骨董と女に翻弄されながら楽しく生きるさまを鮮やかに描く》。


何が増補されたのかについては、《作家の白洲正子が、モデルとなった秦秀雄と、小林秀雄や青山二郎らとの関係を解説するエッセーも収録した》とあります。ちなみに、旧版に収録されていた中村明の解説は新版にはないようです。


記事はこう続きます。《これがお得で、まさに珍品の文庫である》。《これがお得》というのはともかく、これをもって《まさに珍品の文庫である》というのは、ちょっと無理に書名に引っかけすぎな気もします(苦笑)


ちなみに、この新版をわざわざ取り上げたのは、好きな作品だというのももちろんあるんですが、中公文庫旧版は、こんなかわいい表紙画の文庫として、犬好きには人気の高い1冊だったからなんです。


書影 珍品堂主人 旧版

増補新版が出るのはうれしいし、気にもなるけれど、でも、もとのカバーが本好きには人気のあるものだったし、今の目で見てもちっとも古びていないものだったので、それが変わってしまったのは、(おそらくぼくのほかにもたくさんいるはずの)この装画込みで本作を愛読してきた身にはちょっと残念かなあ、と思った次第。


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