fc2ブログ

空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

アバンティブックセンター、遠藤書店……京都本屋巡り その4

「京都本屋巡り その4」としましたが、前回のその3とは別のときに訪問した書店レポートです。



すぐに記事にしようと思いながら、すっかり時間がたってしまいました。しばらく前になりますが、仕事の用事で、京都に行ったときのこと。帰りの新幹線に乗る前に少しだけ時間があったので、そういえば、アバンティブックセンターが改装になるという情報をWEBで目にしたけど、どうなったかなあと、新幹線に乗るまでのわずかな時間を利用して見てきました。


1709 アバンティ全景

アバンティブックセンターは、アバンティ京都に入っている大きめのワンフロア型の書店。少し古い資料には、約500坪とありました。9/23にリニューアルオープンとなっています。


1710 アバンティブックセンター 告知1709 アバンティブックセンター 告知1709 らしんばん 告知

↑リニューアルオープンの告知。左がオープン後、中はオープン前のもの。右はらしんばんのもの。


4階に入っていた、らしんばんアバンティ京都店が6階に移転。同じフロアに、らしんばん、アニメイト、アバンティが同居という、客にはうれしいけれど、同店のコミックやラノベ担当にとっては(と、おそらくは版元の営業担当にとっても)頭の痛いフロア配置になっています。集客という点ではプラスにはたらく可能性もありますから、さて、どうなるか。


1710 アバンティブックセンター フロアマップ1710 アバンティブックセンター フロアガイド1710 アバンティ ガイド1

↑こんな感じでフロアを分け合っています。本とサブカルはいいですが、着物レンタルが同居しているのが、ちょっとカオス感があっていいですね。


1710 アバンティブックセンター 外観21710 アバンティブックセンター 外観

↑雰囲気がわかる程度に、ということで通路から少しだけ。


サイズが少し縮小になり、棚の配置なども変わりましたが、全ジャンルをカバーした品ぞろえは変わらずという感じでした。


コミック棚を見ると、同じフロアに強力なライバルがいるにもかかわらず、というか、だからこそなのか、コミックを減らしたりはしていないようで、しっかり棚をとっているように見えました。


1710 アバンティブックセンター 書皮

↑ブックカバー。


アバンティブックセンターは、大阪・京都・滋賀・兵庫・和歌山と近畿圏を中心に店舗展開をしているチェーンで、関東だと神奈川にアミーゴ書店二俣川店があるのみのようですから、関東在住の本好きにはあまりなじみのない名前かもしれません。


でも、関西の本好きにとっては、ふたば書房や大垣書店のイオンモール店ができる前には、八条口側の書店といえばイコール、アバンティブックセンターというような、京都の本屋さんの顔の1つといえるようなお店でしたよね。


ぼくも昔から出入りしていますが、個人的にとてもいい思い出のあるお店の1つです。初めて勤めた小さな出版社で編集者をしていたころのこと。事情があって、思うように本がつくれない状況になり、さりとて何もしないわけにもいかないということで、書店営業のようなことをしていた時期がありました(それが、編集者をしながら書店に出入りきっかけになるのですが、それはまた別の話)


あるとき、関西と名古屋の営業に行くことになりました。京都の本屋さんを回り、そのとき、京都で最後に訪ねたのがアバンティブックセンターでした(同店は新幹線の乗り場のある八条口からいちばん近いお店だったので、当時の出版営業は最初か最後に同店を回ることが多かったと聞きます)


今では、出版社の人間どころか、作家さんご本人があちこちの本屋さんを回ることもめずらしくなくなりましたから、想像がしづらいかも知れませんが、当時は、東京の出版社の人間がわざわざ来た、それも、営業ではなく編集者が来た、などというと、(もちろんお店によりますが)それなりに歓迎されたり喜ばれたりすることがあったのでした。


アバンティブックセンターを訪ねると、若造の編集者が東京からわざわざやってくるのがめずらしかったのでしょう、店長さんだったと思いますが、店頭だとなんだからと、事務所に招き入れてくださり、じっくりと話を聞いてくださったのを今でもよく覚えています。


ちなみに、当時、平日の夕方の店内は、今の目で見たらびっくりするほどのお客さんで混雑していたのでした。店頭では話がしづらいというのはそういう状況もあってのことだろうとは思いますが、じっくり話を聞いてやろうという店長さんのあたたかい対応には感激させられたものです。


その後、機会があれば、同店には寄りましたが、ふたばや大垣書店の新しいお店に比べるとなんとなく元気がないようなところも感じられ、少し足が遠のいてしまっていたのも事実でした。


ちなみに、アバンティブックセンターは、現在は取次のトーハン傘下の書店になっています。関連記事はこちら、「トーハン、アバンティブックセンターを買収」(2015/7/31 新文化)


アバンティがあるのは京都駅の八条口側。そういえば、以前、何かの記事で見かけて気になっていた、本屋さんが夜になると立ち飲みの店になるというお店がアバンティの先にあったはず。ということで、行ってみました。


1709 遠藤書店 外観11709 遠藤書店 外観21709 遠藤書店 外観 逆側

↑こちらが、そのお店、遠藤書店。訪ねてみたら、ほんとに飲み屋書店でした(笑)。すごい、こんな本屋さん、あるんだ……。アバンティから徒歩で少しのところにある路面店です。


1709 遠藤書店 図書館

↑正面には京都市南図書館が。飲み屋書店と図書館が向かい合っているというのもおもしろい組み合わせです。


1709 遠藤書店 看板1709 遠藤書店 看板21709 遠藤書店 入り口

店内に入ると、入り口すぐ右脇にレジがあり、そこで注文をするしくみ。ものすごく感じのいい気さくな店主がいろいろ話しかけてくれます。店内奥が厨房になっているようです。店内中央にはテーブルがあり、まだ時間も早いというのに常連のおっちゃんたちもすでに複数いて、兄ちゃんここ座り、と自分の家ででもあるかのように、早速歓待してくれます。


生360円、ハイボール250円、つまみも100円以下のものがいくつもあります。安い。


1709 遠藤書店 雑誌ラック

↑雑誌ラックにお酒の手書きメニューが貼り付けてある光景は初めて目にしたかも(笑)


今回は時間がなくて、ビール一杯分の時間しか居られなかったけど、次からは京都で新幹線までの時間をつぶすときはここに来ようと思ったのでした。


帰宅してから調べてみたら、ものすごくくわしく紹介している記事がありました。「書店なのに立ち飲み人続出!今や各地から人が集う京都の遠藤書店で人の温かさに触れてきた【ぐるなび忘年会特集】 」(2016/11/17 ぐるなび)。ぼくの中途半端なレポよりも、こちらを見ていただくほうが、どんなお店かがよくわかります。店内の写真もたくさん載っていますので、ぜひご覧ください。


なお、この遠藤書店、とても個性的なおもしろい店だと思いますし、文中に書いた通り、飲み屋さんとしては再訪したいお店であることにも誇張はありませんが、純粋な本屋さんとして楽しめるお店なのかと問われると、それはちょっと難しいかもというのが正直なところです。


お店に並ぶのは、店頭のラックと店内の棚に並ぶわずかな新刊一般雑誌と、ぐるなびの記事にも写っている古本文庫の棚が2本分ほど。あとは、店内の奥にアダルト雑誌・DVDなどが並んでいますが、店内でいちばん数的に多いのはアダルトです。一般の単行本や文庫、コミックなどの新刊はありません。


かつては一般新刊書店として営業していた店が、現在は飲み屋さんとして地元客に愛されているという、業種転換が成功した例として、お酒メインで楽しむのはいいと思いますが、書店「だけ」を期待して、(とくにお酒を飲まない人が)訪問すると、がっかりしてしまうかもしれませんので、その点はご注意を。


スポンサーサイト



コメント

こんばんは、空犬様。
アバンティブックセンターは30年前学生時代に
よくお世話になりました。
こちらと、河原町にあった駸々堂&丸善(洋書や翻訳絵本)が私にとってベスト3です。
アバンティでは単行本コーナーに佐々木丸美の単行本が
ずらーっと並んでいたことが一番印象的でした。
今でもその光景は脳裏に焼き付いています。
当時は学生だったので単行本は買えず
もっぱら文庫版の佐々木作品を買っていましたので、
ここで味戸ケイコさんの表紙絵を一冊ずつ眺めて時間を過ごしました。
横にKIDDYLANDがあったような記憶がありますが
気のせいでしょうか。

あと立ち飲み屋さん、初めて知りました。
面白いお店ですねー。
一度のぞいてみたい気がします。

  • 2018/01/03(水) 00:46:13 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

アバンティブックセンター

みこさん>
いつも訪問&コメント、ありがとうございます。

> 30年前学生時代に
おお、そうでしたか。ということは、ぼくが記事中に
書いたエピソードの前後ですから、同じころのお店を
見ていたことになります。

> 河原町にあった駸々堂&丸善(洋書や翻訳絵本)
どちらも、今もなつかしく思い出すお店です。

好きな作家の本が並んでいたり、表紙絵が
好きだったりなどなど、棚の記憶は長く残りますね。

遠藤書店、機会あったら試してみてください。

  • 2018/01/03(水) 13:00:59 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

僕は京都出身で、実家がJR東海道線&阪急京都線沿線だったもので、上の方と同じく、京都の本屋さんと言えば、河原町の駸々堂さんか、京都駅のアバンティ・ブックセンターさんでした。
アバンティがオープンしたのは僕が小学生の頃だったと思いますが、「こんなに大きな本屋さんがあるのか!」とたまげました。
(後に、梅田の紀伊国屋さんに初めて行った時は、もっとたまげました。)
しかし、今となっては、もっと大きい書店さんもたくさん知っているので、数年前に営業でアバンティさんを訪ねた時も、特に驚きはしませんでしたが。
地元の(町の)本屋さんにない本を探す時に、よくアバンティさんに行きました。
特に、受験生の頃は、同店は駿台予備校の目の前だったせいか、学参コーナーが充実していて、よく参考書を買いに行きました。
まあ、買っただけで、ほとんど読まなかったものも多数ありますが。
すみません、長々と個人的なことを書き連ねてしまいました。
出版不況と言われながらも、京都の本屋さんは軒数も坪数も、以前よりもかなり増えていると思いますが、皆さん、何とか元気で頑張って頂きたいと心から願っています。

  • 2018/01/09(火) 18:22:12 |
  • URL |
  • 某版元営業 #-
  • [ 編集 ]

アバンティ・ブックセンター

某版元営業 さん>
訪問&コメント、ありがとうございます。

> 「こんなに大きな本屋さんがあるのか!」
当時としては、旧店舗のワンフロアは充分過ぎる
ほど大型だったでしょうね。それに、サイズだけ
でなく、昔はほんと、いつ行っても混雑している
イメージでした。

> 京都の本屋さんは軒数も坪数も
エリアの地理的規模や、観光客などの外部流入も
含めた利用者規模からすれば、多くの書店が
共存していておかしくない場所ですからね。
たまに用事でしか行けませんが、いまも京都で
がんばっている本屋さんには、せっせと通いたいと
思っています。

  • 2018/01/10(水) 22:51:26 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

空犬様、こんにちは。
某版元営業さんと同様「こんなに大きな書店が」と私もたまげたクチです。
学参が充実しているのは予備校が近いからだったのですね!
数年前にとある本屋紹介本で、ここには赤本がずらっとそろっていると書いてあり、さすが広い書店は、と思っていたのですが、そういう事情もきっとあったのですね。

京都へ行けるとしたら必ず訪れたいのは「誠光社」です。
小ぢんまりした店舗ですが前回とても楽しめたので。
(ここを知ったキッカケは、たまに行く「あうん堂」という金沢の古本&カフェ店主さんの日記です。)

  • 2018/01/13(土) 19:05:01 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

誠光社

みこ さん>
訪問&コメント、いつもありがとうございます。

> 京都へ行けるとしたら必ず訪れたいのは「誠光社」です。
ぼくも昨年、訪問する機会がありましたが、
いいですね。

京都も、またいつか時間をかけて本屋巡りをしたいなあ、
と思っています。

  • 2018/01/14(日) 22:56:37 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する