空犬通信

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谷崎本がずらり、春琴堂書店……京都本屋巡り その3

京都本屋さん巡りレポートの続きです。


今回は、前回取り上げた大垣書店烏丸三条店とはまったくタイプの異なるお店です。京大正門近くにある小さな新刊書店、春琴堂書店


170809 春琴堂書店 外観170809 春琴堂書店 題字

店名は、もちろん谷崎潤一郎の作品から。店内は、雑誌、文庫、マンガなどが中心で、店内だけを見ると、日本を代表する大学のすぐそばにある本屋さんらしい棚には残念ながら見えない感じではありますが、文庫棚の上に、谷崎潤一郎全集や谷崎関連の単行本がずらりと並んでいるのが目を引きます。



文庫棚も全体の点数こそ多くはないのですが、よく見ると谷崎率がやけに高い。谷崎関連では、中公文庫の『潤一郎ラビリンス』が全部そろっていましたし、中公はラビリンス以外の作品も当然完備。新潮文庫や講談社文芸文庫などの谷崎関連文庫もずらりです。なかにはずいぶん背の色のあせたものも混じっていて、売れても売れなくても谷崎はしっかりそろえて並べておくぞ、という感じが伝わってきて、ちょっとうれしくなります。谷崎だけでなく、三島などもしっかりそろっていて、この規模の店の文庫棚としては、谷崎を中心とする純文学率が高い品ぞろえになっていました。


店内のスペースのメインは学生向けの不動産屋さん(昔ながらの不動産屋さんではなく、SUUMOのカウンターのような感じ)になっていて、書店部分は全体のスペースの4分の1ほど。店内に階段がありますが、以前は2階部分も書店だったんでしょうか。だとしたら、けっこう広かったのかも。大昔に来ているはずのお店ですが、まったく記憶にありません……。


京都大学とえば、日本の大学の最高峰の1つ。そのすぐそばにある新刊書店が、このようなかたちでしか営業できないというのは、ちょっとさびしい気もしますね……。でも、書店がこうして営業を続けることができているだけでも喜ぶべきことなのかもしれません。


書影 花筏書皮 春琴堂書店

↑この店ではやはり谷崎関連のものを買わないわけにはいきません。ただ、谷崎作品の文庫はたいがいもってるからなあ……と棚をチェックして選んだのは鳥越碧『花筏 谷崎潤一郎・松子 たゆたう記』(講談社文庫)。谷崎と妻・松子の関係を描いた小説とのこと。松子は「春琴抄」「細雪」のモデルになったとされる人ですから、春琴堂書店で買う本としては悪くないセレクトかなあ、と。右は同店のブックカバー。


このほか、河原町界隈では、ジュンク堂書店京都店、丸善京都本店、あと帰りの新幹線に乗る直前に三省堂書店京都店にも寄りました。ジュンク堂書店京都店では少し買い物ができたんですが、丸善京都本店のほうは、その後の用事の関係で時間切れ。知り合い書店員さんにあいさつするのがせいいっぱいで、棚を見る時間はまったくとれませんでした。残念。


書影 火村短編集

↑ジュンク堂書店で買った本。有栖川有栖『名探偵傑作短篇集 火村英生篇』(講談社文庫)



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