空犬通信

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祝ホームズ全集完訳!……翻訳家・深町眞理子先生の会に参加してきました

紹介のタイミングを逸してしまい、微妙に時間がたってしまいましたが、先日、飯田橋で行われた翻訳家・深町眞理子先生の会に出席してきました。


会場には、先生の翻訳家仲間のみなさんや、先生と仕事で縁のある出版社の編集者のみなさんらがずらり。乾杯のあいさつは戸川安宣さんでした。



なぜ、そのような会に、翻訳ものの編集者ではない当方が呼ばれたのかというと、大昔に一度お仕事で縁でご自宅におじゃまして、インタビューをさせてもらったことがあるのです。以来、担当した本をお送りしたり、年賀状をやりとりさせていただいたりはしているものの、実質的な縁はその1回かぎり。そんな、大昔にほんのわずかに縁があっただけの当方にまで声をかけてくださるとは……。


戸川さん以外には知り合いがほとんどいない会でしたが、深町先生に久しぶりにお会いして、お元気な様子を拝見でき、近況報告など、おしゃべりもでき、大変に楽しい時間を過ごすことができました。


170407 深町眞理子先生の会1170407 深町眞理子先生の会2

↑会場には、創元推理文庫の〈シャーロック・ホームズ全集〉がずらり。会の参加者には、『事件簿』の「訳者全面改稿決定版!」が配られましたよ。


170407 深町眞理子先生の会3

↑新旧『シャーロック・ホームズの事件簿』(創元推理文庫)を並べてみました。装画は同じだけど、デザインが変わりましたね。訳者あとがきは新版になり、改題は戸川安宣さんに。有栖川有栖さんの解説は再録です。



会では何人かの方がスピーチをされたのですが、そのなかのお一人、東京創元社の現社長、長谷川晋一さんが、Wikipediaの深町先生の項に掲載されている翻訳書のリストから、先生が手がけてこらられた作家の名前を読み上げるといいう場面がありました。その人数・作品数、そしてジャンルの幅広さは、会場の人たちから思わずため息が漏れるようなもので、その訳業の大きさにあらためて驚かされたのはぼくだけではなかったはず。


帰宅してから、Wikipediaの深町先生の項の作品リストをあらためて眺めながら、初めて読んだ「深町眞理子訳」の本はなんだったかなあ、などと考えてみました。


刊行年順に並べられているリストの最初にあがっているのは、 1964年のアンドリュウ・ガーヴ『兵士の館』(早川書房)。これは未読です。次が同年のシャーリイ・ジャクスン『くじ 異色作家短篇集12』 (早川書房)で、これは大好きな本ですが、ぼくが出会ったのは大学生の頃で、最初は図書館で、後に古本で入手していますから、最初の1冊ではなさそう。


ロバート・L.フィッシュ『シュロック・ホームズの冒険』(早川書房 )が1969年刊。これは高校生のときにたしか文庫で読んだ記憶があるなあ。ロジャー・ゼラズニイ『光の王』(早川書房)も1978年と早い時期の刊ですが、これはハヤカワ文庫で読んでいますから、大学生の頃だろうと思われます。スティーヴン・キング『クリスティーン』(新潮文庫)が1987年で、このあたりからは、刊行時にリアルタイムで読んでいる作品が増えてきます。


というわけで、リストを眺めていても、これも読んだ、あれも読んだ、これはなつかしいなあ、これも先生の訳だったのか、などといろいろな感慨がわいてくるのですが、最初の1冊がなんなのかはよくわかりませんでした。


でも、おそらく、初めて読んだのは中学生のとき。図書館で借りたSFかミステリ作品だったのだろうと思います。それから二十年ほど後に、仕事でお目にかかることになり、さらに、三十年ほど後には、このような会に呼んでいただけることになるとは。当時の、本好き、それも海外文学大好き中学生だったぼくに教えてあげたら、びっくりするだろうなあ。そんなことを思ったのでした。


深町眞理子先生のような、海外のすばらしい作品を読みやすい日本語にして我々読者に届けてくれる翻訳者のみなさんがいたからこそ、これまで海外の作品をこんなふうに楽しんでくることができたのだなあ、と、あらためてそんなことも思ったのでした。


この会は深町先生が招待してくださったものですが、深町先生にお世話になってきたのは、先生に翻訳を頼んできた出版社の関係者の方々であり、我々読者でしょう。その意味では、ほんとうであれば、このような会は我々愛読者が先生のために開くべきものなのかもしれません。


深町眞理子先生、これからも、すばらしい翻訳作品を楽しみにしております。




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