空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

子どもや大学生が本を読まないことがよく話題になるけれど、そもそも大人は本を読んでいるのかな

しばらく前のことですが、大学生の半分が、1日の読書時間0(ゼロ)云々という読書調査の結果を伝える記事が出ていましたね。関連記事をいくつかあげます。



調査の詳細が見られる生協のページはこちら。




85大学生協が参加、20,115名の学生から協力を得た大規模調査です(《数値は、経年での変化をより正確に見るために、毎年指定している30大学生協で回収した10,155名》との但し書きがあります)。相当程度、実態が反映されていると思ってよさそうですね。


こういう調査自体は必要だと思います。とくに、我々のように仕事で本に関わる者は、読書実態のようなものについてはある程度知っておくべきだろうとも思います。ただ、こうした調査結果の報道を見ていつも気になるのが、「最近の子ども/若者は本を……」云々といった論調に安易に流れ過ぎのように感じられてしまうことです。うーん、だいたい、じゃあ、大人はどうなんだろう、と。


だって、電車内でも街なかでも、本を読んでいる「大人」、ほんとにいなくなりましたからね。たまに電車内や飲食店内で、隣や前に本を持っている人がいたりすると、それだけでうれしくなったりします。それぐらい、ほんとに少ない。


そういう社会、つまり、周りで本を読んでいる人を見かけない社会でふつうに生活をしている大学生や子どもが、本を読まなくなってしまう、本から離れてしまうのはある意味当然ですよね。


読書に関わる種々の調査で実態を把握するのは大事だし、意味のあることだとも思いますが、やっぱいまどきの若者は本を読まんのだなあ、などとため息をついているだけではもちろんだめなわけで。この数字を見ながら、「大人」、とくに仕事で本に関わっている「大人」は、自分たちにできることはなんなのかと、自分たちがすべきことがなんなのか、と、たとえそれが悪あがきのようなものでもいいから、真剣に考えるべきだよなあ、少なくとも自分は考えたいなあ、などと思ったりします。


だからといって、すぐに何をどうすればいいかなんてさっぱりわからないのが、頭の痛いところなんですが……。


でも。とりあえず、ぼくは電車や飲食店内では、スマホをのぞくのは最低限にし(さすがにゼロは難しい)、これまでしてきたのと同じように、本を読むようにしようと、あらためて思ったりしています。


業界の大先輩が、あるときこんなふうに言っていました。我々出版社の人間は、電車の中で、本を読む姿を世間の人に見せなくてはいけない。「いけない」とまで思うかどうかはありますが、ぼくもやはり、本を読んでいる姿をいろいろな人に見てもらうほうがいい、本を読んでいる姿が街中でふつうに見られるものであったほうがいい、という思いでいます。本を、作りたい、売りたい、手にしてほしい、読んでほしい、と思っている我々自身にとって本がそのような常に身近にある存在でなければ、本は大学生にも、子どもにも、大人にも、届きませんよね。たぶん。


だから、どの程度意味や効果があるのかなんてさっぱりわかりませんし、もしかしたらまったくないのかもしれませんが、それでも、(上記の車内読書作戦に加え)この駄ブログやツイッターを使って、こんな本があるよ、こんな本買ったよ、こんな本読んだよ、おもしろかったよ、とか、こんな本屋さんがあるよ、この本屋さんはここがおもしろいよ、とか、そんなことを発信し続けていきたいなあと、そんなふうにも思うのです。



スポンサーサイト

コメント

一連の報道は僕も見ました。
確か、竹内洋先生の『教養主義の没落』(中公新書)だったと思うのですが、戦後のある時期(大学紛争の前)の東大生の蔵書数の平均は約300冊とありました。
もちろん、他の大学でも、東大生より数は少ないものの、学生はたくさんの本を持っていました。
それと比べると、やはり、隔世の感はあります。
僕は仕事柄、電車での移動時間が多いので、その間は読書に充てています。
平均して、週に2冊位は読んでいると思います。
毎月、最低でも1万円位は、新刊書籍の購入(もちろん、リアル書店さんで)に使っています。
ただ、これだけ本屋さんが少なくなると、そもそも身近に本がない状態のまま育ってしまった学生も増えていると思います。
僕の地元(阪急沿線の小さな駅)には、僕が小学生の頃には駅前に3~4軒位は本屋さんがあり、毎日、学校帰りに寄っていたので、自然に本に親しむことが出来ましたが、今は1軒もありません。
深刻な状況です。

  • 2017/03/31(金) 19:10:18 |
  • URL |
  • 某版元営業 #-
  • [ 編集 ]

隔世の感

某版元営業 さん>
訪問&コメント、ありがとうございます。

隔世の感……まさにそうですね。
本屋さんの数が減ってしまった、
だから、しかたない、ではない方法や
アイディアを考えていきたいですね。

  • 2017/04/01(土) 22:56:49 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad