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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

東京・阿佐ヶ谷の名店、書原阿佐ヶ谷店が来年2月に閉店に

続けて本屋さんの、それも自分の好きな本屋さんの閉店を記事にしなくてはならないとは……。


東京・阿佐ヶ谷の書原阿佐ヶ谷店が来年2月に閉店となることが、先日、文化通信で報じられました。「書原(東京)、来年2月に阿佐ヶ谷店を閉店へ」(12/28 文化通信)


記事を引きます。《書原は2017年2月中旬に東京・杉並区の本店、阿佐ヶ谷店を退店する。入居するビルが耐震強度不足で取り壊しになる。本社機能はつつじヶ丘店(調布市)に移す》。


本稿執筆時点では、会社のサイトには、閉店と本社移転に関する情報はあがっていませんし、文館通信のほうは、続きは有料会員登録が必要なため、記事の全文を読めていないため、くわしいことはわかりません。記事冒頭部分にある通り、閉店の理由は建物の耐震強度とのこと。売上不振などが原因ではないことにはほっとさせられるものの、阿佐ヶ谷店がなくなってしまうという事実には変わりがありませんからね。同店に熱心に通っていたこともある本屋好きとしては、やはり、残念です。とても。



サイトの店舗情報には、阿佐ヶ谷店を含め、5店があがっていますが、つつじヶ丘店が本社となり、他の店舗はそのままということでしょうか。


書原といえば、個性的なお店、人気店・名店がいくつもある中央線沿線の書店のなかでも、本好き本屋好きの支持の厚いお店として知られていますよね。ふだんの行き帰りに気軽に夜にはJR駅からちょっと離れているためなかなか行けないのですが、ぼくも大好きなお店の一つです。


ぼくは阿佐ヶ谷に住んでいたことがあるのですが、阿佐ヶ谷在住のころはほんとによく通ったものです。書原は深夜遅くまで営業している店なので、よく夜中の散歩のついでに寄ったりしたものですが、そのようにしてここで買った本がいったい何冊あることか。お近くにお住まいの谷川俊太郎さんを店内でお見かけしたことも何度かありました。今でも昔の(といっても、現在とそんなに大きく変わるわけではないのですが)店内の様子を思い出します。個人的な思い出もたくさんあるお店の1つなのです。


一度、雑誌の座談会企画で、現社長の上村智士さんにお会いしたことがあります。『編集会議』2015年秋号に掲載された「本が売れない時代の本屋は何をすべきか」という座談会で、メンバーはBOOKSルーエの花本武さん、三省堂書店の内田剛さん、増田書店の篠田宏昭さん、そして書原の上村智士さん。ぼくは当日、進行役をつとめ、記事にまとめるのも担当しました。


上村さんにはそのとき初めてお会いしたんですが、人材育成のこと、イベントやPOPに対する考え方、自由配布ではなく購入特典としてのフリーペーパーの使い方など、お店について、仕事について、興味深い話をたくさん聞かせていただいたことを思い出しました。


書原阿佐ヶ谷店の閉店日は、中旬とあるのみで、日はわかりませんが、たくさんの本好き本屋好きに愛された同店を訪問できるチャンスはあとひと月強ほどしかありません。本好きのみなさんはぜひ書原阿佐ヶ谷店にお出かけください。ぼくも閉店までに何度か機会を作って、棚をじっくり見て、たくさん本を買ってこようと思っています。


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