空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

ロンドン書店回り その6……ロンドン・パリ・東京、空港内の本屋さん

今回の旅では、3つの空港で、空港内書店を見ることができましたので、最後に、それらについてふれておきます。


まずは、ロンドンのヒースロー空港。WHSmithsの通常店と、書籍を別にしたThe Bookshop by WHSmithsがありましたが、いずれも、正直なところあまりおもしろい店ではありませんでした。


1604 空港書店 ロンドン

↑これがThe Bookshop by WHSmithsの外観。


Bookshopが独立しているといっても、売れ筋のペーパーバックばかりで、とくに見せ方並べ方、セレクトにも工夫のようなものは感じられません。


お隣の通常のWHSmithsでは、お菓子や雑貨と一緒に雑誌が売られていましたが、種類は少ないし、見せ方も単に雑誌棚に雑誌が並んでいるだけ。書籍はこちらの店舗にも少し置いてありましたが、ペーパーバックのみ。もっと本を見たい人は隣のBookshopへという案内も出ていましたが。全体に物足りない感じで、結局、本も雑誌も1冊も買えず。


いつだったかの記事で、アメリカはポートランドの空港の本屋さんが意外におもしろかった、というのをレポートしたことがありましたが、それとは対照的というかなんというか。ロンドンの、予想していたよりもずっと充実した書店事情を目にした後だけに、ちょっと残念でした。



帰りは直行便が取れなかったので、パリのシャルル・ド・ゴール空港で乗り換えになりました。シャルル・ド・ゴール空港にはRELAYがありました。WHSmiths同様、本・雑誌の専門ではなく、本・雑誌も扱う雑貨店のようなお店です。2つあった店舗のうち、1つはコンビニみたいな店でしたが、もう1つがすごかった。


1604 空港書店 パリ11604 空港書店 パリ2

↑写真左がコンビニのような店舗で、右がその「すごかった」ほうです。


空港内書店ですから、それほど広いわけでもないのに、壁際に、いったい何種類ぐらいあるのかと、ちょっと驚くほどの種類の雑誌が並んでいるのです。全部面陳ですから、見た目の迫力もすごい。


ジャンルも、総合誌、女性誌、スポーツ誌、ビジネス誌と、ふつうの雑誌売り場に並んでいるようなものはたいていそろっています。おもちゃやゲームカードの封入された子ども向け雑誌もありましたし、ゲーム・コミック・SFなど、マニアやおたく向けの雑誌もばっちりそろっています。イギリスでは、空港内書店ではもちろん、街中の一般のマガジンスタンドでもあまり見かけなかったアダルト雑誌まで並んでいました(一応、上のほうの列にはなってはいましたが、区分陳列などはされずに)。いやはや。


書籍のほうもなかなかおもしろい。ジャンル的にも点数的にも絞られているはずなんですが、そのセレクトの仕方にお国柄があらわれているというかというかなんというか。バンドデシネに棚1本が割かれていて、しかも面陳中心のぜいたくなスペースの使い方です。外国語(英語)の本の棚と同じぐらいの分量になっているのがバランス的におもしろくて、思わずほおが緩みます。お隣には、mangaの棚があり、数こそそんなに多くはないのですが(2段ぐらい)、『ワンピース』や『チーズスイートホーム』などの新刊が並んでいました。雑誌同様、これもイギリスの空港書店にはなかったエロティカ(日本でいう官能小説)の棚も、ちゃんと独立して設けられていました。


店内には、文具やギフト雑貨に混じって、アメコミのフィギュアやグッズもたくさん並んでいます。アメコミと日本のマンガが大人気なのは、イギリスと同じ、というか、それ以上なんだろうなあということをうかがわせるセレクトでした。


当然、雑誌棚にもアメコミ雑誌が複数並んでいます。なかに、スター・ウォーズものがありました。ダースベイダーが表紙のものを手にとってみたら、(当然、なんですが)ダースベイダーがフランス語を話しています。その組み合わせがなんだかおもしろくて、読めもしないのに、1冊、買ってきてしまいました。近くには、『GEEK Upgraded』という、アメコミをメインに扱ったおたく向け雑誌もありましたので、これも試しにと思って買ってみました。いやあ、おもしろいなあ、フランスの空港書店。次はパリで書店巡りをしてみたくなってしまいました。


1604 空港で買った本11604 空港で買った本2

↑読めもしないのに思わず買ってしまった雑誌たち。


ちなみに、買い物をしようと、雑誌(この他に、うちの本好きっ子が選んだ、子ども雑誌も手にしていました)をいくつかレジに持っていったら、「こんばんは」といきなり日本語で話しかけられました。日本人スタッフがいたわけではなく、もちろん現地の人でしたが、日本が大好きだということで、日本から来たんだというと、うれしそうに日本語をいろいろ使いまくって、会計をしてくれました。


羽田に到着。出発のときは、時間がなくてチェックできなかった改造社書店を見てきました。羽田空港をよく利用している方はご存じかと思いますが、国際線旅客ターミナルの4階は「和」と「江戸」をテーマにした飲食店とショップが並ぶ「江戸小路」というフロアになっています。その一画に、改造社書店はあります。


1604 空港書店 羽田11604 空港書店 羽田2

↑フロアのコンセプトに合わせて、和風の外観になっています。


日本のガイドや地図、文庫にコミック、雑誌、それに児童書まで。日本のふつうの本屋さんを旅行客向け視点でぎゅっとコンパクトにまとめた感じのバランスのいい品ぞろえ。品ぞろえや見せ方に、何か特筆すべき点がいろいろあるわけではないかもしれませんが、英仏の空港書店とはそもそものスタンスがぜんぜん違っていて、本屋好きとしては、やっぱり日本の本屋さんはいいなあ、と今さらながらにうれしくなってしまいます。英仏の空港書店を見た後だと、この当たり前の良さに、すごくほっとさせられる感じがするのです。


旅先で本屋さんに寄るのはもちろん楽しいんですが、移動途中の空港や駅に本屋さんがあったら、ぜひそれらにも立ち寄られることをおすすめします。お国柄や場所の特徴がよく出ていて、なかなか楽しいものだったりするからです。


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