空犬通信

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エフェクター、松本隆、美女ジャケ……最近手にしたおもしろ音楽本 その2

最近手にしたおもしろ音楽本、続きです。



書影 野村エフェクター書影 微熱少年書影 ジャズ批評 美女ジャケ

『野村義男の“足の踏み場もない”エフェクター・コレクション』は、書名と表紙がすべてを語っているといっていい本で、これ以上、説明のしようがありません。エフェクター(ものすごくざっくり説明すると、エレキギターとアンプの間につないで、音色に変化を与える機材)好きとしては買わざるを得ない1冊。



コンパクトエフェクターへの思いや魅力が伝わってくる野村義男さんによる熱いまえがきで始まる本書。表紙にあるようなエフェクター(約300台だそうで、ほんとに、ものすごいコレクションです)を、これでもかというぐらいに全編にわたって徹底的に見せてくれる本を期待していました。たしかに、前半はそういう内容なんですが、本全体として見ると、ちょっと「雑音」が多い感じも受けました。


エフェクターマニアが手にとる本でしょうから、前著出版以降に入手した楽器や、ノベルティやストラップの写真などを中途半端(にとあえて書きますが)載せるよりは、その分もエフェクターにあててほしかったなあと思いました。また、野村義男さんの参加セッション参加リストが巻末に掲載されていますが、それよりは、参加楽曲をいくつかピックアップして、この曲ではこんなエフェクターを使用したというデータや解説をつけてまとめるなど、本書のテーマとリンクするものにしたほうがよかったのになあと、といったことが気になったりしました。


『エッセイ集 微熱少年』は、《1975年に刊行された、小説ではなくエッセイ集の方の『微熱少年』をオリジナルに近い形で文庫化》したもの。まさか、刊行から40年も経ったいま、新レーベルで再刊とは、驚きの文庫化です。以前は単行本(ブロンズ社)を持っていたんですが、手放してしまっていたので、迷うことなく買い直しました。


《歌謡曲の作詞家としての歩みを始めた時期の貴重な詞論や歌謡曲論から(「歌の詞とはぼくは本質的には恋歌、LOVE SONGだと思っている」……)、プロデューサーとしてかかわった作品のレコーディングの様子を伝えるエッセイ、リズム論、“恋歌”の歌詞20編、ソウル・ミュージックの紹介などを収録。ますむらひろしの絵とのコラボレーション、“春街スケッチ”も鮮烈。「さよならアメリカ さよならニッポン」と書いた松本隆が、その宙吊り状態の中で残した「ぼくの生きた曲がりくねった軌跡」(あとがきより)です》。


ますむらひろしさんの装画、羽良多平吉さんデザインの表紙は単行本そのまま。背が文庫共通デザインで、オリジナルとは違っているのだけが残念ですが、単行本の雰囲気をそのままコンパクトにした1冊です、オリジナルを知るファンにはうれしい1冊でしょう。


ちなみに、立東舎文庫は、音楽本をたくさん出している出版社、リットーミュージックが創刊した新しい文庫レーベル。版元のサイトを見ると《昭和ルネッサンス。隠れた名著を発掘してお届けします》とあります。創刊ラインナップを見ると、音楽本にはかぎらないようで、今後が楽しみです(が、版元の言う「隠れた名著」に『なめんなよ 又吉のかっとびアルバム 写真集』のような本が入ってくるのだとしたら、ちょっと不安がないでもないですが(苦笑)、まあ、そこはともかく)


『ジャズ批評』、特集は「美女ジャケコレクション ヴォーカル編」。版元の内容紹介、《ジャズ・レコードが生まれてから、まもなく100年。ジャズ・ファンは音楽を聴く以外にもうひとつの楽しみ方を見出した。 それは優れたデザインのジャケットを眺めること。なかでも多くの固定ファンを持つと言われているのが「美女ジャケ」と呼ばれるジャンル。 本特集は187号「美女ジャケコレクション(インスト編)」に続く第2弾! 寺島靖国氏をはじめ各氏の協力のもとLPからCDまでたくさんの美女ジャケが集まった》にもある通り、同誌2015年9月号の続編です。


前回の特集もそうでしたが、とにかく特集のボリュームがすごい。しかも、特集はオールカラー。レコードをアートワーク込みで楽しみたい方には必見といっていい内容になっていますよ。


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