空犬通信

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野球本を読む【更新】

いかにもインドア派なことばかり書いているせいか、野球本(とくに、「昭和の」とつくものや歴史もの)と野球映画は好きで、ときどき読みたくなったり観たくなったりする、などというと、意外だと言われることがあります。リアルの野球はぜんぜん観ませんからね。どれぐらい観ていないかというと、プロ野球の全チームの正式名称と本拠地の球場名ですらちゃんと言えなかったりしますしますから(苦笑)。小学生のころはあんなに熱心な野球少年だったのになあ。V9時代のプロ野球チームなら全部言えるし、チームによってはナインまで言えるのになあ……。


さて。最近、いくつか野球本を続けて読みました。初読のもの再読のもの両方ありますが、うち以下の3冊を紹介したいと思います。



『八月からの手紙』は、書名だけだとわかりませんが、野球ものの小説です。舞台は戦後すぐの日本とアメリカで、ニグロリーグの話が出てきます。版元の内容紹介によれば、こんな話。《一九四六年、戦後間もない東京で野球の力を信じた男がいた。復興への期待を胸に、「日本リーグ」を立ち上げようと走り出す日系2世の元ピッチャー矢尾。戦時中、カリフォルニアの収容所で絶望の日々を送る彼を支えたのは、ニグロリーグのスター選手ギブソンとの友情だった。構想10年、渾身の感動作!》


フィクションですが、「黒いベーブ・ルース」の異名をもつニグロリーグ最高の強打者、ジョシュ・ギブソンをモデルにした選手など、なかには実在のニグロリーグの選手が重ねられた登場人物も出てきます。


『八月からの手紙』を読んだらニグロリーグのことがもっと知りたくなります。そこで、手にしたのが『黒人野球のヒーローたち「ニグロ・リーグ」の興亡』。特定の選手の話ならサチェル・ペイジの自伝が出ていますし、野球の歴史をまとめた本にニグロリーグにふれたものはありますが、ニグロリーグだけで1冊にまとまったものはこれぐらいでしょうか。残念ながら現在は品切れ。



野球の歴史ものでは、『ベースボールの詩学』がいいですね。《人類はなぜベースボールを友とするのか。ボールを投げて、打つ。この遊びがやがてルールをまといはじめる。たかだか19世紀のことである。スポーツの本質を、詩人の感性で調べ尽くした快著》。野球への、白球への愛に満ちた1冊で、文章もすばらしい。好きな本で、たまに読み返したくなります。文系野球派(なんてことばはありませんが)にはおすすめです。


3冊のうち2冊が講談社ですが、講談社は昨年、昭和野球が好きな文系野球派にはうれしい本を2冊も続けて出してくれているので、そちらにもふれておきます。



文系野球派は、「伝説の」とか「剛速球」とか、そういうのに弱いんですよね(笑)1年にこんなすばらしい野球本を2冊も出してくれた版元の講談社には、昭和野球が好きな文系野球派としてお礼を言いたい気分です。


昨年出た昭和野球本ではこれも好きですねえ(って、こうして次々に紹介しているときりがないんですが……)


  • 産経新聞社『懐かしの球場 関西編』(産経新聞社)

阪神甲子園球場、大阪球場、日生球場、藤井寺球場、西宮球場……関西で昭和野球に親しんだ世代には、ほんと、たまらんなあ……。このなかで、いちばんなつかしいのは、というか個人的に思い入れのあるのは大阪球場。今となっては考えにくいことですが、かつて、大阪球場には古本屋街があったんですよ。日本の球場の歴史のなかで、古本屋街が常設されていた球場って、大阪球場だけではないでしょうか。関東編も出ていますよ。


というわけで。いまでは球場からも、テレビ中継からも足が離れてしまった「元」ファンでしかありませんが、でも、紙面で追う白球の世界もこれはこれで楽しいものです。


今日は、この文章を仕上げたら、「黒人初のメジャーリーガー」、ジャッキー・ロビンソンを描いた映画『42 〜世界を変えた男〜』を観るつもりです。


追記(11/23):『42 〜世界を変えた男〜』、いい映画でした。ジャッキー・ロビンソンを、後に『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』でJBを演じることになるチャドウィック・ボーズマンが熱演。スター・ウォーズの新作公開を心待ちにしているSW者としては、ジャッキーの才能を見いだし、大リーグに招き入れた立役者、ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャー、ブランチ・リッキー役をハリソン・フォードが演じているのもうれしいところです。


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