空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

目白にいったら必ず訪ねたい……絵本古書とおもちゃのお店「貝の小鳥」

しばらく前の記事で紹介した絵本のガイドムック『子どもと読みたい絵本200』で、子どもの本を扱っているお店のセレクトと紹介記事の執筆の一部を担当させていただきました。


いくつかのお店については、取材も自分で担当しましたので、お店を訪問して店主の方からくわしいお話をうかがったり、店内の撮影をさせてもらったりしたのですが、ムックでは紙面の制約もあり、見聞きしたことを充分には書けず、写真も使えませんでした。そのままにしておくのはもったいないので、取材したお店の一部を何回かに分けて写真入りで紹介したいと思います。(写真は基本的には自分で撮影したものですが、一部、お店の方に提供していただいたものがあります。取材した内容と写真をblogにアップするにあたり、洋泉社とお店の両方に許可を得ています。)


まずは、目白にある「絵本の古本と木のおもちゃ」のお店、貝の小鳥。店主の遠藤さんにお話をうかがいました。(店内写真はすべてお店の方に断って撮影したものです。写真は2月中旬の様子で、お店の様子は変わっている場合があります。)


貝の小鳥 入り口1貝の小鳥 入り口2

↑お店は、JR目白の駅から徒歩数分、大通り(目白通り)から一本入った静かな道沿いにあります。


お店の開店は2004年。10坪と、そんなに大きなお店ではありませんが、店内には、絵本・児童読み物合わせて、古書約三〇〇〇冊が並んでいます。


貝の小鳥 棚1貝の小鳥 棚2貝の小鳥 棚3

子どもの本は、比較的新しい絵本から、思わず「なつかしい!」という声が出てしまいそうな昭和の本まで、幅広くそろっています。まだ入手できるものと品切れ・絶版は六対四ぐらいだそうです。


貝の小鳥 棚4貝の小鳥 棚5貝の小鳥 棚6

子どもにとっては、本もおもちゃのようなもの。乱暴にめくったりするのは当たり前で、なめたり、かじったりすることもありますから、子どもたちのお気に入りの本はすぐにぼろぼろになってしまいます。だから、子どもの本の古書を扱うのは難しい。状態のいいものが残りにくいからです。


ところが、「貝の小鳥」には状態の良さそうな絵本がたくさん並んでいます。聞けば、大人のお客さんが自分のために買った絵本を、引っ越しなどで処分せざるを得なくなるなど、子どもが実際に読んだものではない絵本を売りに来られる方も多いのだそうです。


適度に人の手にふれてなじんだ感じのする絵本が並ぶたたずまいに、おそらくは共通するものを感じるのでしょう。棚に並ぶ本を手にして、「これ、借りていいの?」と聞く子どもたちのお客さんも少なくないといいいます。図書館の本とごっちゃになっているんですね。それぐらい、子どもたちにとっては、よそいきの感じがしない、敷居が低い本棚になっているのでしょうし、お店の本と子どもたちとの距離が近いということでもあるのでしょう。聞いているだけでうれしくなるようなエピソードで、お店に並ぶ本を眺めていると、思わずそんなふうに聞きたくなる子どもたちの気持ちがとてもよくわかるような気がしてきます。


お店では、本だけでなくおもちゃ・雑貨も扱っています。


貝の小鳥 おもちゃテーブル貝の小鳥 おもちゃ1貝の小鳥 おもちゃ2
貝の小鳥 おもちゃ4貝の小鳥 おもちゃ5貝の小鳥 おもちゃ6

↑店内中央にある大きな木のテーブルには、赤ちゃん用から大人が楽しめるものまで、たくさんのおもちゃが並んでいます。木や紙でできたあたたかく、なつかしい感じのするものが多く、眺めていてあきません。


本はともかく、おもちゃや雑貨は仕入れやセレクトが難しそうですが、遠藤さんはかつて勤めていた出版社時代にもおもちゃや雑貨を扱ったことがあり、そのときのつてで仕入れを行っているほか、市にいったり、ネットで探したりもしているそうです。


貝の小鳥 おもちゃヴィンテージ貝の小鳥 おもちゃ3

↑おもちゃは新品が中心ですが、一部、海外のヴィンテージの木製おもちゃなども並んでいます。ただし、コレクター向けの何万円もするような骨董的なものはなく、リユース用にきちんと手の入った現役のおもちゃばかりで、値段もふつうの人が手を出せるぐらいのこなれたものになっています。


貝の小鳥 こけし

↑海外のおもちゃ・雑貨だけでなく、こけしがたくさん並んでいるのも目を引きます。


貝の小鳥 壁面 モビール貝の小鳥 モビール2貝の小鳥 壁面飾り

↑天井からはモビールなどがぶらさがっていて、やわらかめの照明が生み出す影が壁面にすてきな模様を写しだしています。


貝の小鳥 壁面ギャラリー1

↑壁面を使った展示イベントも手がけています。展示は不定期ですが、だいたいひと月単位ぐらいで入れ替えているとのこと。お店の雰囲気にあったものをということで選んでいるそうで、今後展示にはもっと力を入れていきたいとのことです。


遠藤さんが出版社をやめて、自ら本と什器をそろえ、おもちゃを仕入れ、店を立ち上げてから11年。お店は街にすっかり溶け込んでいて、今では近隣の客だけでなく、遠方からもわざわざこの店を訪ねてやってくる客が少なくないというのもうなずけます。お店のすぐ近くには有名な骨董屋さんもあるらしく、その店を目当てに街を訪ねてくる人も多いそうですが、そのような方がふらりと寄ってくれるような、そんなお店にしたいと遠藤さん。このすてきなお店は、街を行く人にとって、すでにそういうお店になってるんじゃないかなあ、などと、帰り道、お店の前の通りを少し歩いてみて、そんなことを思いました。ぜひ、この小さくなすてきな絵本とおもちゃの店を訪ねてみてください。子どもも大人も楽しめるすてきなお店ですよ。


野上書店 1野上書店 2

↑目白の新刊書店と言えば、目白通り沿いにある町の本屋さん、野上書店。



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