空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

神楽坂の話題の本屋さん、かもめブックスを訪問してきました

今年、とくに後半に東京近郊にできた新刊書店のなかでは、もっとも話題を呼んだものの1つでしょう。「神楽坂に校閲会社が手掛ける新書店「かもめブックス」-カフェなども併設」(12/5 市ヶ谷経済新聞)


かもめブックス 1かもめブックス 5かもめブックス 4

↑夕暮れなので、まっ暗ですが、お客さんがたくさんいるのがわかります。


かもめブックス 2

↑「週刊新潮」「新潮文庫」の看板に前の店の面影が……。


かもめブックスは、地下鉄東西線の神楽坂駅近く、4月に閉店となった文鳥堂書店の跡地にできた新刊書店。文鳥堂時代にはなかったカフェとギャラリーが併設されています。


Webでは実にたくさんの関連記事を目にしましたが、上のものがよくまとまっていて、お店の様子がよくわかるようですので、少し引いてみます。


《店名は同店を運営する書籍校閲専門会社「鴎来堂(おうらいどう)」(矢来町)の鴎(かもめ)から。2014年4月5日の文鳥堂書店閉店から3日後に、その跡地での開店を決めたという。売り場面積は約41坪。ショップインショップとして、カフェ「WEEKENDERS COFFEE All Right」とギャラリー「ondo kagurazaka」を併設する》。カフェとギャラリーはショップインショップなんですね。


気になる書店部分の品揃え・方向性についてはこんなふうに書かれています。《「本を読まない人に、読書という習慣を取り戻してもらう入り口になれば」と店主の柳下恭平さん。新刊書店だが、良い本をじっくりと紹介し、新しい本との出会いを丁寧に提供。書店従来の新刊を優遇した売り場作りとは異なる、「レコメンド/感動を伝える」と「リマインド/感動を想起させる」を意識した売り場を目指す》。


《「本を選ぶよりも棚を編集するほうが苦労した」という本棚では、大小さまざまな特集を行う》。ここでいう「特集」は新刊書店でいうフェアのことと思っていいでしょう。《店頭の大きな棚では「雑誌の巻頭特集」ならぬ「本屋の店頭特集」を展開。最初の特集は、校正・校閲の会社が始めた書店らしく「日本語のこと」「本を作ること」。特集は3〜4週間ごとに更新する予定だ》。ぼくが訪問したときは、いわゆる本の本だけでなく、専門的な本にフィクションなども混ぜたおもしろいセレクトになっていました。残念ながら『本屋図鑑』は見当たらず。


《書店のスペースを20坪ほどに絞り込んで併設したカフェやギャラリーは、「本を読まない人のための入り口」でもある。「コーヒーを好きな人がカフェの雰囲気のまま奥へ入って来てくれたらうれしいし、ギャラリーのアートで日常とちょっと違う体験をした後に本を見てもらうのもいい。いろんな入り口を用意して、日々地元の人たちに立ち寄ってもらえる場所にしたい」という》。それが日常の光景なのかどうかはわかりませんが、ぼくが立ち寄ったとき(土曜日の午後でした)は、店内はたくさんのお客さんでいっぱいで、驚いたのは、ベビーカーをおした若いお母さんが複数いたこと。カフェの席も埋まっていましたし、奥のギャラリーにも複数のお客さんがいました。


Webでの取り上げられ方や周囲の評判・感想などを聞くと出足は好調のようで、驚いたことにすでに拡張の予定もあるようです。記事には《2015年には、同ビル2階にコミック専門フロアもオープン予定》とありました。



訪問時は、荷物があったのと、あまり時間がなかったのとがあって、店内を取材させてもらったりはしなかったのですが、Webには同店を気に入った人があげている感想や、関連の記事がいくつもあがっているようですので、店内の様子については、それらをご覧いただくのがいいでしょう。店主、柳下恭平さんのインタビューなどもあります。



かもめブックス カード

↑ポイントカード。


かもめブックス 書皮

↑買い物をしたときにかけてもらったブックカバー(書皮)。「COVER PAPER」とあります。奥のギャラリーの展示と連動したもののようで、広げるとチラシというかポスターになっています。毎回そのようなカバーが使われるのか、今回だけのものなのかはよくわかりません。


都内の新たなブックスポットとして人気を呼んでいるようですので、本好き本屋好きのみなさんは、ぜひ同店を訪ねてみるといいでしょう。神楽坂で新しいブックスポットといえば、近くには「la kagu」もありますから、時間に余裕を持って出かけ、両方をはしごするのもいいでしょう。



と、これで紹介記事を終えられればよかったんですが、ちょっと気になることがあったので、最後にふれてだけおきます。個人的な好みからすると、ちょっと本が少ないかなあ、とか、軽装なら気にならないけど荷物があるときは一部、棚の下のほうが見づらいかなあ、とか、気になった点はあったものの、人気を呼んでいるのもわかる気がするなあ、とお店自体はおもしろく拝見していました。文庫本1冊を棚から抜き、買って帰ろうとレジへ持っていったときのこと。最後の最後で、とても嫌な思いをさせられることになりました。


ぼくはお店は人だと、リアル書店を成立させるのはかっこいい什器でも機知に富んだセレクトでもなく、人なのではないかと、そんなふうに思っているのですが(本やものがどうでもいいと言うことを言っているわけでも、店員にいわゆるカリスマ的なものを求めているわけでもないことは言うまでもありません)、そのような考えの持ち主にはちょっと残念としかいいようのない出来事でした。


ぼくのときがたまたまそうだっただけなのかもしれません。でも、もしもこのような接客がふつうに行われているのだとしたら、もう利用したくないなあと、そんなふうに思わされてしまいました。町の本屋さんの跡地に、このような新刊書店ができることを、本屋を愛する一人としてとてもうれしく思っていましたし、訪問して買い物をするのも楽しみにしていただけに、とても残念です。


スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sorainutsushin.blog60.fc2.com/tb.php/2381-8ca85db7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)