空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

世田谷文学館の「日本SF展・SFの国」がすばらしい

SF好きとしては見逃せない、こんな展示を観てきましたよ。



日本SF展 3 チラシ日本SF展 4 チケット

展示の内容について、ちょっと長くなりますが、サイトの内容説明を引きます。《かつて、日本にSFを育てようと集った若き作家たちがいました。星新一、小松左京、手塚治虫、筒井康隆、真鍋博ら、日本SFの第一世代と呼ばれる作家たちです。彼らは、日本ではまだ認知度が低かったSFをどう表現するか、読者に届けるために奮闘しました。やがて彼らの作品は、子どもや若者を中心に熱狂的に受け入れられ、今や世界を席巻する日本のアニメーションや特撮映像作品とともに大きな発展を遂げます。また、「日本SF」に親しんで育ったかつての読者たちが、現在では文化芸術や科学技術分野のほか、多方面で活躍しています》。


《作家たちがSFという表現を信じ、私たちになにを、どのように伝えようとしたのか、本展では時代背景や多彩な資料から読み解いていきます》。


猛暑のなか、わざわざ出かけたものか、ちょっと迷ったのですが、でも行ってよかった。SF好きなら、それも、昭和のころからSFに親しんできた世代なら、ぐっとくること必至の内容で、すばらしい展示でしたよ。


日本SF展 5 図録表日本SF展 6 図録裏

↑昭和のジュブナイルSFの世界を模した図録。こちらも、展示同様、遊び心にあふれた造りですばらしい。カバーは表、裏とも、『海野十三全集』、それも三一書房版ではなく、東光出版社の表紙絵が使われているのもうれしい。


世田谷文学館の展示では、毎回ミュージアムショップに企画展の関連の書籍が並べられるので、企画展を見終えてから、ミュージアムショップをのぞいていくのも楽しみなんですが、今回も、SF関連書籍が新旧、洋邦、大人向け児童向け、フィクションノンフィクション問わず、ずらりと並び、充実した売り場になっていました。


日本SF展 豆本 表日本SF展 豆本 裏

↑ミュージアムショップで売られていたミニブック(豆本)『きつねこあり』。《筒井康隆「きつね」、星新一「ネコ」、小松左京「アリ」の3編を1冊に収録》というもので、SF展の会場限定商品で、通信販売不可だとか。詳細はこちらをどうぞ。




会場の世田谷文学館ですが、ザ・文学という感じの王道のものはもちろん、そこから少しはずれたようなものや、大衆文学・文化にも目配りのきいた文学館で、本好きが喜びそうな企画展がいくつも開催されていますね。SF関連テーマも目につきます。開館記念展が海野十三の資料も含む「横溝正史と「新青年」の作家たち」でしたし、「第8回世田谷フィルムフェスティバル 不滅のヒーロー ウルトラマン展」、「「地上最大の手塚治虫」展」、「星新一展」などもありました。ぼくは結局見逃してしまったんですが、今年の最初の企画展は「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」で、本好きの間ではずいぶん評判になりましたよね。来年1月の「岡崎京子展」を楽しみにしている人も多いでしょう。本好きならば目が離せない文学館の1つです。


日本SF展 1日本SF展 2 看板

↑世田谷文学館の入口あたりと、看板。


場所は、京王線・芦花公園駅から徒歩数分。わずかな距離なんですが、猛暑の中だとそのわずか数分の往復がけっこうつらい。途中、サミットと成城石井がありますが、ふらりと休憩に寄れるコンビニなどはありません。ウルトラ関係の上映会や撮影会がいくつか予定(今日も、ずいぶん子ども連れが多いなあ、SF展にこんなに子どもたちが集まっているなんてうれしいなあ、と思ったら、「ウルトラマンギンガ上映会+握手会」でした)されているようですから、親子連れで見に行く方もいるでしょう。夏休みの日中にお出かけの方、とくにお子さん連れの方は、気をつけて。9月28日まで。

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コメント

二度とないかも!

眞鍋博、筒井道隆とくれば行きたい!
ミニブック、ポストカード、図録欲しい!!
空犬様のおかげで、夏休み中の東京行き決心しました。
オルセー美術館展や馬場のぼる展との合わせ技です。(迷い中だったのです)

文学館の展覧会は、ボーッとしてると情報は耳に入らないので、
ここで紹介していただき感謝感謝です。
こんな催しなかなかないから、後で知ったらどんなにか悔しかったでしょう。
増して眞鍋画伯のポストカードをもし購入できたなら、どんなに幸せなことか。

即航空券・ホテルを手配します。ありがとうございました!!

  • 2014/08/06(水) 14:05:49 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

Re: 二度とないかも!

みこさん>
訪問&コメント、ありがとうございます。
わざわざ行く価値があると、ほんとに思いますよ。
飛行機を使ってきて、宿泊もされるのであれば、
ぜひ東京の本屋さんや、本関連のイベントを
楽しんでいってくださいね。

  • 2014/08/07(木) 00:59:42 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

行きましたよ!

空犬様、今日日帰りで北陸から行ってきました!!
SF展・馬場のぼる展(八王子)・オルセー美術館展(国立新美)のはしご!
移動が早足でハードでしたが、一番優先すべきSF展では3時間たっぷり時間取りました~♪
素ン晴らしいですねー、あの美しい原画の数々、直筆原稿、筒井先生のユーモア、
もういくら見ても飽きませんでした。
(筒井先生の「SF教室」まである!読んでみたかった~!!)

アンケートには「2年に一度はSF展して欲しい」と書いてきました。
今度は映像作品(NHK少年ドラマシリーズとか日本沈没とか)やSF作家クラブ通信の
展示増やしてほしいなあ。
原画も、最近のSFアート作家さんの作品も並行して展示されると
興味深く「あ、この表紙絵なら本買おう」と、読書の幅が広がるかも。
(実は影山徹先生が大好きなのです。最近装幀買いして集めてます。)

分厚い雑誌や図録、豆本、はがきなど購入して重かったので、
読みたくなった本は買わずにタイトルチェックしてきました。
いずれ買うか借りるかして読もうと思います。

夏のいい思い出ができ、教えてくださった空犬様には感謝感謝です♪

  • 2014/08/31(日) 23:12:01 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

展覧会はしご!

みこさん>
展覧会のはしご! いいですね。
SF展、存分に楽しまれたようで、何よりです。
> もういくら見ても飽きませんでした。
ほんとですよねえ。

> アンケートには「2年に一度はSF展して欲しい」と書いてきました。
いいですね(笑)。毎回同じ人たちが集まり
そう(笑)。ぼくも毎回行きます。

こちらの情報が、すてきな夏の思い出に多少でも
つながったかと思うと、書き手冥利に尽きます。
こちらもうれしくなりました。

  • 2014/09/01(月) 21:27:19 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

空犬様、

>毎回同じ人たちが集まりそう。
笑っちゃいました☆ 
レギュラー部員プラス新入部員で賑わうといいですね☆

大学のSF研の先輩後輩風のカップルが、
先輩のレクチャーに興味津々で(敬語で)質問してる後輩って感じで、
楽しそうに手をつないで鑑賞していました。
こういう若いファンの定着のためにも、
現在の作品やアートの紹介も少しでいいから増やしていって欲しいです。

本好きさんのブログなどいろいろ回ったりしてきましたが、
こちらの記事は参考にしたい情報が多いばかりか、
内容がとても詳しくて愛があって本&本屋好きゴコロをくすぐられます。
お仕事との両立は大変でしょうが、ご自愛くださいね☆

  • 2014/09/04(木) 09:14:46 |
  • URL |
  • みこ #HZLGOl4w
  • [ 編集 ]

「レギュラー部員プラス新入部員」

みこさん>

> こういう若いファンの定着のためにも、
> 現在の作品やアートの紹介も少しでいいから増やしていって欲しいです。

「レギュラー部員プラス新入部員」……これ、
大事なことですね。懐古的・回顧的な展示は
もちろんオールドファンにはうれしいですし、
そうした展示にも、新しいファンを開拓する
力や意味は十分にあると思いますが、やはり
現在進行形のものの紹介も、きちんとおさえて
おきたいですね。ファンの裾野を広げたり、
その世界に入りやすくしたりするためにも。

おほめにあずかり、うれしいです。ご覧の
通り、あんまりコメントなどの反応も
ないなかで、独りこつこつと駄文をさらして
いるだけ、という書き手なものですから、
ときどきこんなふうにあたたかい反応を
いただけると、俄然やる気ができます
(単純ですね;笑)。

これからも、本と本屋さんの紹介をがんばり
ますので、また遊びに来てください。

  • 2014/09/07(日) 21:21:49 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

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