空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

古本屋さんが舞台のコミックエッセイ『ブンブン堂のグレちゃん』

お気に入りの「本の本」「本屋本」を紹介します。



ブンブン堂 文庫版書影

親本(イースト・プレスから2007年に刊)は大好きな1冊で、これまでに何度読み返したかわかりません。吉祥寺書店員の会「吉っ読」がコミックをテーマに合同フェアをしたときに、選んだこともあります。表紙も違い、サイズも大きい(A5判)親本は大事にしていますが、付録目当てで、今回の文庫判も買ってしまいました。「本の本」をたくさん文庫にしてきたちくま文庫入りというのが、ファンにはこれまたうれしいところです。


買ってきた当日、まずは文庫化にあたって加筆された付録部分だけを読んでおこうかな、と手にしました。そしたら、おもしろくて、結局全部通しで再読することに。まあ、そうなりますよね。それが「愛読書」というものですからね。


書名、とくに副題を見ればあきらかですが、一応、どんな内容かについて、版元の内容紹介を引いておきます。《18歳のうら若きグレちゃんが選んだバイト先は大阪の古本屋、ブンブン堂(仮名)。店長をはじめ古本をこよなく愛する、熱気と個性あふれる業界の人たちとのちょっと風変わりで痛快な交流を、実体験をもとに描いたコミック・エッセイ。古本愛好者ならにやりとするオタクネタも満載。文庫化にあたり、情報を最新のものにあらためた。巻末にお楽しみ付録付き》。


ちなみに、お店は、大阪にあった加藤京文堂。ぼくも通っていたお店で、今なおなつかしく思い出すお店の1つです。探偵や幻想に強いお店で、ここでいったいどれだけの本を買ったことか。今でも、店内の様子(店頭と帳場にガラスケースがあって、そこには探偵や幻想の稀覯本・高額本が並んでいて、店の奥の壁には、文芸の初版本がずらり)をあざやかに思い出すことができます。




ところで、昨日の記事で紹介した、千駄木の往来堂書店が毎年2回開催している名物フェア「D坂文庫」。ここ数回、参加させてもらっているのですが、昨日から始まった「D坂文庫 2014冬」には、この本をセレクト、こんな紹介文を書きました。


「古本屋マンガ」の最高峰(だと思う)
大阪は阪急梅田駅の近くに「阪急古書のまち」という古書店街がある。そこに、かつて、加藤京文堂というお店があった。文芸全般に強く、なかでも探偵小説や幻想文学の充実で、その手のジャンルの愛好家にはよく知られた店だった。このお店で、いったいどれだけ散財したことか。この本は、著者が同店でアルバイトをしていたころのことをエッセイマンガにまとめたもの。何度も何度も読み返しては、今はない「ブンブン堂」を脳内散策している。》


著者のグレゴリ青山さんとは、年齢が近く、同じく関西で過ごした期間が長いせいもあるのでしょうが、出てくる書名や作家名に、こちらの好みと重なるところが多くて、読むたびにうれしくなる1冊です。たぶん、ぼくがお店に出入りしていたころと、グレゴリ青山さんのバイト時代は重なっているはずです。知らずにお店でお見かけしたり、レジをうってもらったりしていたのかもしれないなあ、などと考えながら読むとさらに楽しい気分になれます。


古本屋さんの本が好きな方、とくに、探偵・幻想・紀行・古めの文芸などが好きな方にはうれしくなるようなネタ、エピソードがいっぱい出てきますよ。

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