空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

本棚、この悩ましきもの

本棚好きの空犬です。本そのものも好きだけど、本が並んでいる空間・場所が好きなもので、本棚は、本屋さんのも、図書館のも、自宅のも、友人知人宅のも、どれもとても気になります。だから、本棚を目にすると、ついつい、見入ってしまいます。


先日も、ああ、いい本が並んでるなあ、好きな作家の本ばっかりだなあ、パラフィンがけの本は見た目が落ち着いていていいなあ、と、うっとり眺めていたんですが、どこの本棚かというと、自室の本棚でした。どうりで、好きな本ばかり並んでるわけだ。安いといいなあ、と思って、裏見返しの値札を確かめたりしてましたからね(笑)。重症です。


本棚が好きなので、本棚関連の本はたいてい手にとります。紹介したい本棚本はたくさんあるんですが、少し例をあげると、たとえば、なかなか気に入る本棚がない、ならば作っちゃえ、という『清く正しい本棚の作り方』(スタジオタッククリエイティブ)、同じく本棚を作るエピソードが出てくる、喜国雅彦さんの『本棚探偵の冒険』 (双葉文庫)、作家ら著名人の本棚を集めた『本棚』『本棚2』(アスペクト)、「「本」のある仕事場」の様子をイラストで描きだした、内澤旬子さん『センセイの書斎』(河出文庫)、そして、そのものずばりの書名に、本棚好きなら手を出さないわけにはいかない『本棚の歴史』(白水社)


ストレートな本棚本というわけではないですが、得地直美さんの味わい深いイラストで描きだされた、書名まで読み取れる書棚がたくさん登場する『本屋図鑑』を、この一群に加えてもいいかもしれません。とにかく、本棚本は楽しいのです。


さて、そんな本棚本に、また新刊が加わりました。雑誌の特集と単行本を1点ずつ紹介します。



天然生活 本棚私の本棚


『天然生活』……なんとなく、自分の生活に縁遠そうな感じで、初めて買う雑誌です。特集は、「本棚は親友」。登場するのは、雅姫さん、吉本由美さん、赤木明登さん、岸朝子さん、角田光代さん、高山なおみさん、平澤まりこさん、北杜夫さん他の、本棚や愛読書。


「“あるもの”を使ってつくる」という「アイデア本棚」という記事もあります(紹介されている例は、おしゃれに本を見せる、インテリア的な発想のもので、蔵書家の参考になりそうなものではありませんが……)。「街角の本棚」という記事では、映画館・銭湯・喫茶店などの本棚が紹介されています。


帯に《本好きにとって、本棚は宝物、憧れ、宇宙。そして、本棚はほんとに厄介──。》とある『私の本棚』。本棚好きとしては買わずにはいられない書名であり、テーマであり、そして表紙ですよね。


内容紹介によれば、このような本です。《ずらっと揃った文学全集や、愛おしい本だけを並べた棚など本棚の思い出は人それぞれ。でも一番の悩みは、溢れる本との長年の格闘──小野不由美・椎名誠・児玉清・南伸坊・井上ひさし・荒井良二・西川美和・中野翠・内田樹・金子國義・池上彰・鹿島茂・福岡伸一など23人の読書家による、本棚にまつわるちょっといい話》。


作家・読書家のみなさんが、本と本棚に翻弄される様が楽しくて、あっという間に読めてしまいます。「本棚」の話に特化したものもあれば、自らの読書歴・読書感のような話になっているものもあります。いずれも読ませますが、《僕の本に対する愛着は並外れて強いのだろう》という一文で始まる、児玉清さんの、尋常でない本好きぶりが、ひときわ印象に残りました。


その児玉清さんがなくなって2年少しになります。文中に描かれた、大量の本は、本棚はどうなったんでしょうか……。「蔵書一代」などといいますが、自分がいなくなったら、この本棚はどうなるんだろう……読後、自室の本棚(と、そこに収まりきらずに、本棚周囲に山を作りつつある本たちと)を眺めながら、そんなことをも考えさせられる1冊でした。


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