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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

紀伊國屋書店グランフロント大阪店の続きです……大阪書店レポートその2

紀伊國屋書店グランフロント大阪店の紹介を続けます。


5つのゾーン、各ジャンルのすべてを紹介していると長大なレポートになりますし、何より、これから同店を訪問される方の楽しみを奪うことになりかねませんので、ごく一部に絞って紹介します。


いわゆる人文系の書籍群は、ゾーニングでいう「識」、アルファベット区分だとGとHの一部にありますが、同店では「人文」というジャンル表示が使われていません。一般に人文に分類される「心理」は工学の奥に置かれ、「哲学思想」は「趣」、Cのゾーン、つまり文芸などの奥に配置されるなど、ゾーン自体が別になっています。


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↑「識」ゾーンの様子。


新宿本店の人文書の充実ぶり、「じんぶんや」を知る身には意外な感じもしますが、客層なども考えて、練られたジャンル配置のようです。人文以外にも、多くのジャンルで、これとこれを並べたり、これをあちらに移したり、など、こまかな変更・調整・工夫がされています。文芸・人文・理工などを中心に、ジャンル区分と下位ジャンルがどうなっているかを、少し丁寧に見てきましたが、梅田本店とも新宿本店とも違っているところがいくつも目につきました。


新規店なんだから、そんなの当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、この規模ですから、こまかなジャンル区分の変更は、それだけでも一大作業で、確実に担当のみなさんの手間を倍増させたはず。並べ方・ジャンル区分は、新宿本店に合わせる、とか、梅田本店と同じにする、とか、そのようにしたほうがラクに決まっているわけです。なのに、ここまで徹底的に配置・配列を見直し、手を入れるとは……。選書を担当された方は、泊まり込みでの作業だったとも聞きましたが、それはそうなるでしょう。作業的には非常に大変だったはずです。お店のみなさんの「本気度」のようなものが感じられ、感銘を受けました。


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↑「趣」ゾーンの「哲学思想」コーナーの様子。あちこちに気になる本が並んでいたり、おもしろい並べ方がされていたりしましたが、「日本思想」の平台に冨山房百科文庫が2点も平積みになっているのを見つけたときには、思わず写真に収めざるを得ませんでした。


130428紀伊國屋GFO 休憩エリア 椅子

↑「趣」ゾーンの座り読み用スペース。


今回楽しみにしていたことの1つが、開店前の情報で力を入れると聞いていた児童書コーナー。デザインに工夫のこらされた、居心地のいい空間になっていました。


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↑全景をお見せしたいところですが、どう撮ってもお客さん、とくに子どもたちが写ってしまうため、なんだか微妙な写真になってしまっています……。


写真にはありませんが、カラフルなじゅうたんの敷かれた(土足可)円形のスペースで、中央には座り読み用のいすもあります。上段中央の写真にカラフルな壁が写っています。これは、デザイナーさんが、マスキングテープを切り貼りしたものを拡大したものだそうで、細部まで凝っていますね。


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↑ゾーンでいうと「識」の奥にカフェ(スターバックス)があります。スタバの前には、上の写真のような柱状の棚が(逆側もお見せしたいんですが、すべての写真にお客さんが写り込んでしまいました(泣))。ツイッターのアカウント(@Kino_GFOsaka)のアイコンにも使われるなど、同店を象徴する棚になっています。


柱の周囲は「本の本」で埋められていて、種類・点数とも非常に充実しており、「本の本」好きならば見逃せません。ジュンク堂書店の福嶋聡さんの本がこんなに平積みになっているのは初めて見たかも。その他、「本の本」コーナーを設けているお店でもあまり見かけない、文芸社の図書館関連の文庫本など、マイナーなものまでよく集められていました。「本の本」以外にブックカバーやしおりなどの読書グッズや、スタバ側の一部には珈琲関連の本も並んでいます。


130428紀伊國屋GFO 書皮

↑ブックカバー。先にふれた通り、壁の装飾の一部にも使われている、古書風の欧文をあしらったデザインで、内容は、紀伊國屋書店史を英訳したものです。紀伊國屋書店の新規店で、その店独自のカバーやしおりが作られた例がゼロかどうかは調べていないのでわかりませんが、記憶にある範囲ではなく、めずらしいケースではないかと思います。しおりもあります。


130428紀伊國屋GFO 開店特典1130428紀伊國屋GFO 開店特典2130428紀伊國屋GFO マスキングテープ台

↑開店記念特典として、1050円以上の買い物でもらえるオリジナルマスキングテープ。紀伊國屋書店と伊東屋両方のロゴが入っていて、テープのデザインは、(写真では銀が光ってしまってほとんど見えないと思いますが)本が並ぶ様子をあしらったデザインになっています。この特典とは直接関係ありませんが、売り場では、マスキングテープのフェアも開催中でした。


店内とグッズ類などの紹介は以上です。棚があまり写っていないじゃないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。書店の基本はやはり棚だと思いますので、棚については、やはり実際に店頭で見ていただきたいと思いますし、何より、棚はどんどん変わっていくものです。オープン直後の様子をお見せしてあまり先入観を与えることになってしまってもいけないと思い、あえて各ジャンルの棚の様子は控え、お店の雰囲気を伝えることを優先しました。


同店は、オープンのずいぶん前から、ツイッター(@Kino_GFOsaka)で、開店前の店内の様子をレポートしていました。それをまとめたのが、こちら、「紀伊國屋書店グランフロント大阪店 開店カウントダウン」。こちらには、棚作りの様子なども写っています。開店前の店内の様子を、こんなにまとめて見せてくれた例はめずらしいのではないでしょうか。書店の売場が完成していく過程をとらえたドキュメントとして、書店好き・書店関係者には貴重かつうれしい記録になっていますので、ぜひ合わせてご覧ください。



以下、最後に、参考までに、いくつか関連の記事をあげておきます。



以上、長くなりましたが、紀伊國屋書店グランフロント大阪店のレポートです。当日は、2時間以上お店に滞在、さらに、店長の星さんからお店のいろいろについて半時間ほどにわたって話を聞かせていただき、たくさん買い物もしてきたんですが、それでもまだ見足りない感じです。お店がこの後どんなふうに変わっていくのか、また、連休以外のレギュラーの時期にお店がどんなにぎわいを見せるのか、とても興味がありますので、今年じゅうに、また訪問の機会を作りたいなあと思っています。


グランフロント大阪、連休中はもちろん、しばらくの間、とくに休日は、人出が相当なものになることが予想されますが、これから行かれる方は、外の行列がすごくても、あきらめずに並んで、とりあえずは中に入って上まで行ってみることをおすすめします。ぼくが訪問したときも、朝は館外にすさまじい行列ができていたんですが、行列は入り口のあたりだけで、中はすいすいと人が流れていました。紀伊國屋書店目当ての方は、難なくたどり着けると思います。お休みに出かける方も多いと思いますので、参考までに。


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コメント

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

  • 2013/05/11(土) 13:06:28 |
  • URL |
  • 特技の履歴書 #-
  • [ 編集 ]

ありがとうございました

特技の履歴書さん>
訪問&コメント、ありがとうございました。
またよろしくお願いします。

  • 2013/05/11(土) 20:49:53 |
  • URL |
  • 空犬 #-
  • [ 編集 ]

楽しい!

空犬さん、こんばんは!
楽しい記事!!当時読んだか忘れましたが、今読んで
行きたくてたまらなくなりました!
什器や照明も好み♪
息子が関西に住んでいるので近いうちに行くつもりで
目的を「蔦屋書店」にしていましたが、こちらのほうが好みかも。
両方じっくり廻ってみたいなあ。2日はかかるなあ。

忙しくてずっと遠出できてないけど、夏のうちには必ず!
夏こそ観光より書店めぐりが良さそうだし♪

  • 2015/07/04(土) 22:05:28 |
  • URL |
  • みこ #nLnvUwLc
  • [ 編集 ]

ぜひ両方を

みこさん>
訪問&コメント、ありがとうございます。
こうして、昔書いた記事を引っ張りだしてくださる方が
いるのは、書き手にはとてもうれしいことです。

> 目的を「蔦屋書店」にしていましたが、こちらのほうが好みかも。
> 両方じっくり廻ってみたいなあ。

近くですし、比べることで、両者のいいところも
より際立つというか、わかりやすく伝わってくる
と思うので、ぜひ両方をゆっくり回れる時間がとれると
いいですね。

ぼくも今年中に、両店を見に行く機会を作りたいなあ
と思っています。

> 夏こそ観光より書店めぐりが良さそうだし♪
同感です(笑)。

  • 2015/07/05(日) 22:29:27 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
  • [ 編集 ]

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