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空犬通信

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ヨドバシにコミック売場が、ディスクユニオンにブックユニオンが登場……吉祥寺の書店事情にまたまた変化が

吉祥寺ネタは久しぶりかもしれません。我が町吉祥寺の書店事情にちょっと変化がありましたので、紹介しておきます。2件、あります。


まずは、ヨドバシカメラでコミックの取扱が始まったというニュースから。関連記事は、こちら。「ヨドバシカメラ、コミック販売開始――ポイント3%還元」(1/18 ITmedia eBook USER)。


記事の一部を引きます。《ヨドバシカメラは1月18日、通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」と一部店舗でコミックの取り扱いを開始した。コミックのヨドバシゴールドポイント還元は3%で、ラインアップは約8万5000点、オンラインからの注文は全品送料無料》。


《ヨドバシ・ドット・コムのほか、マルチメディア梅田、マルチメディア吉祥寺、マルチメディア川崎ルフロンの3店舗で取り扱う(店舗では約7万8000点のラインアップ)。マルチメディア横浜、マルチメディア博多、マルチメディア札幌、マルチメディア仙台でも2013年3月末までに取り扱いを開始予定》。


うち、気になるのは、リアル店舗でのコミックの扱いですね。スタートの3店の1つに、吉祥店が入っています。吉祥寺の書店利用者としては気になるニュース。早速見てきました。


130119ヨドバシ5階

↑1/19時点では、店内のフロア案内は、ご覧の通り、コミック売場の表示はなし。サイトのフロア案内では、5階のカテゴリに「コミック」があり、取扱商品は「マンガ・コミック」となっています。


実際の売場を見てみた印象ですが、たしかに、かなりたくさんのコミックがそろっています(なにしろ、7万8千の在庫をうたっています)。コミックはそれほどくわしくないながら、一応、あちこちの書店でコミック売場をたくさん見てはいる目で見たところ、平台には最新刊のコミックがずらり、売れ線の商品はそろっていますし、そのほかに、ぼくのような昭和おやじ世代がなつかしく感じるような作品群(たとえば、秋田書店サンデーコミックスの古い巻とか、文庫判ではない、講談社の手塚全集とか)など、吉祥寺の他のお店、たとえばコミックに力を入れている、ブックファーストアトレ吉祥寺東館店には並んでいないようなタイトルも並んでいたりします。


では、それで魅力的な売場になっているかというと、本好き書店好きの目からすると微妙です。傾斜のまったくない棚に、下の方までぎっしり本が入っていて、その棚が向かい合わせになっているところなど、非常に見づらい感じです。また、売れた本なのか、もともと本で埋まっていなかったのかわかりませんが、棚のあちこちがけっこう盛大に空いていて、本が倒れたまま。1回見ただけでこのようなことを書くべきではないと思い、2日連続で見てみましたが、同じ棚で同じように倒れたままになっているところが、複数ありました。本に合わせて作られたわけではない棚の高さを調整した結果なのか、棚の下のところが、1段分、変に空いてしまっている棚があるのも気になりました。


また、棚の横板の前面部分(棚差しの本の上下)すべてに、「図書カード使えます」とか「ポイントカードで3%還元」といった文句の入ったテープ状の案内が貼られているのも(ほんとに、全部の棚板に例外なく入っているのです)非常にうるさいです。


全体に、本を並べただけ、という印象を強く受ける売場で、とてもではないですが、本のプロの手がかけられた感じのする売場には、少なくとも現時点ではなっていないと言わざるを得ません。基本的には、空犬通信では、書店や本の売場については、どこがダメ、あれがダメみたいなことは書きたくありません。(しかも、ぼくはヨドバシカメラはけっこう好きだったりするのです。おもちゃ売場は頻繁に利用しているし、オーディオやヘッドホンや双眼鏡の売場はうろうろしているだけで楽しいし、我が家の家電の多くもここで買ったものだったりするのです。)


でも、すでにこれだけ書店があり、なかにはコミックの専門店もあり、専門店でないまでもかなり力を入れているお店だってあるエリアに、わざわざこうして進出するのに、こんな感じの売場になっているなんて、なんだかすごく妙な感じがするのです。同一商圏のライバル店の店頭の様子を調査することさえしていないんでしょうか。ちょっと覚悟が足りないというか、本の世界を甘く見ているというか、そんな感じがどうしてもしてしまったのでした。なので、あえて批判的に取り上げました。


ただ、あまりすばらしい売場だと他の書店に影響が出てしまうので、それはそれで、吉祥寺の書店を愛する者としては困ってしまう気もして、その意味では、ちょっと安心してもいるのですが、だからといって、このような中途半端な(とあえて書きます)売場で異業種進出されるのは、本の世界に関わる者にとってうれしい事態であるわけがなく、なんだかちょっと複雑な感じです。


他の2店は自分の目で見ていないのでなんとも言えませんが、梅田店を見たという業界の知り合いが感想を寄せてくれました。「売れ筋の確保ができていないし、人気シリーズは巻数抜けも多い」とのことで、「書店との差は歴然」だそうです。おそらくはぼくが吉祥寺で受けた印象と似たような感じなのでしょう。


本を並べたからといって、書店の「棚」ができるわけではない、ということですね。


ヨドバシカメラのコミック棚設置スケジュールですが、記事の内容と、知り合いから教えてもらった情報を総合すると、このような予定になっているようです。


  • 設置済 マルチメディア梅田
  • 設置済 マルチメディア吉祥寺
  • 1/12 マルチメディア川崎ルフロン
  • 1/26 マルチメディア横浜店
  • 2/上 マルチメディア博多
  • 2/中 マルチメディア札幌
  • 2/下 マルチメディア仙台

新刊書店が、大型店を含めて複数ある、書店激戦区ばかりではないですか。他地域含め、周囲の書店への今後の影響が気になりますね。


通販のほうも見てみます。「ヨドバシカメラがコミック通販開始、送料無料で一部当日配送も」(1/18 INTERNET Watch)。によれば、《ヨドバシ・ドット・コムでは約8万5000タイトル、店頭では約7万8000タイトルを販売する。オンラインの注文は全品送料無料。配送希望日も指定できる。東京、横浜市と川崎市を中心とした神奈川県主要部、大阪、京都、神戸の周辺地域は、注文当日に無料配送する》。


《すでに提供中のスマートフォン用アプリやKindle用アプリ「ヨドバシ」を通じて注文したり、価格や商品レビューの参照、リアルタイムな店舗在庫検索、店舗受け取りの申し込みも行える》。


気になるのは、扱い商品がコミックから拡大する予定があることで、記事ではこんなふうになっています。《ヨドバシ・ドット・コムでは2月をめどに、コミック以外の書籍や雑誌についても、注文を受けた当日に無料配送する予定。現在、書籍や雑誌、コミックのタイトルを増やしているといい、2月末までに約70万タイトルを扱うという》。


使い勝手のいいオンライン書店が複数あるなか、家電量販店の書籍通販がどの程度ユーザに受け入れられるのかわかりませんが、気になる動きではありますね。


もう1つ、吉祥寺にジャンル特化の「書店」ができます。ディスクユニオン吉祥寺店が全面リニューアル、2/8(金)にリニューアルオープンとのことで、それに合わせて、音楽本専門のbookunionが同時オープンするそうです。「2/8(金)10:00 吉祥寺店全面リニューアルオープン!!」(ディスクユニオン吉祥寺店ブログ)。


130208DU吉祥寺リニューアル

ディスクユニオン吉祥寺リニューアルの件、サイトの案内によれば、改装期間は、1/16(水)〜2/7(木)で、改装のための閉店期間はなく、縮小しながらの営業になるそうです。


で、気になるブックユニオンについてですが、サイトには、《ジャンルを問わず音楽/映画関連の新品/中古書籍を1万冊ご用意して皆様をお迎え致します。関連雑貨/読書用品も取り扱います。》とあります。店舗内店舗ということで、御茶ノ水のディスユニオン内のブックユニオンのような感じになるんでしょうか。


ヨドバシカメラはコミック(もちろん、カメラ売場ではカメラ関係書籍・雑誌が、おもちゃ売場ではホビー関連書籍・雑誌が、地下ではコンピュータ関係書籍・雑誌が扱われているのは従来通りです)、ブックユニオンは音楽・映画関連中心と、どちらも専門店ですから、周辺の新刊書店にすぐに大きな影響が生じるということではないかもしれませんが、新刊書店派にとっては、そして「吉祥寺書店員の会」なんて会に関わっている者にとっては、気になる動きではあります。ブックユニオンがオープンしましたら、またあらためて記事で取り上げたいと思います。


吉祥寺の書店事情ということでは、もう1件、報告しなくてはならない件があるんですが、それについては、くわしいことが書ける時期になりましたら、あらためて、ふれたいと思います。



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