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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

紀伊國屋うめきた、五条書店、ジュンク大宮ロフト……新刊書店の開店・閉店いろいろです

というわけで、2013年最初の、新刊書店、開店・改装・閉店関連ニュースです。(以下、日は、昨年のもののみ「2012」を表記しています。)


◆オープン


  • 2012/12/22 アニメガ京都店
  • 2/2 くまざわ書店アリオ札幌店(札幌;540)
  • 2/9 ゲオ掛川大池店(静岡県掛川市;20)
  • 2/上 ブリッサ・リブレリア(東京都港区;30)
  • 4/2 有隣堂???店(武蔵小杉)
  • 4/26 紀伊國屋書店グランフロント大阪店(940)

アニメガ京都店ですが、四条通沿い、エイシンビルの3階というのは、ブックストア談の3階ですよね。サイトでは、ブックストア談京都店の住所表記はエイシンビルの1〜3階のままのようです。アニメガは文教堂の店舗内店舗のようなかたちであることが多いようですが、今回もそのパタンになるのでしょうか。詳細がよくわかりませんので、どなたかご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示ください。


札幌のくまざわは、後述の「閉店」リストでふれている丸善アリオ札幌店の跡に居抜きで入るお店とのこと。半月ほどと短期間での新規オープンとなります。居抜きですが、210坪ほど増床となるそうで、500坪超のお店になっています。


ブリッサ・リブレリアは業界の知り合いからの情報ですが、現時点ではWebにも関連情報が見当たらず、どのようなお店なのかまったくわかりません。詳細ご存じの方がいらっしゃいましたら、情報いただけるとうれしいです。


有隣堂は、武蔵小杉駅の武蔵小杉東急スクエア内にできるお店。関連記事はこちら。「武蔵小杉の再開発、東急スクエアにユニクロなど98店」(1/17 日経新聞)。記事を引きます。《東京急行電鉄などは16日、東急東横線・目黒線の武蔵小杉駅南口地区の再開発ビルの商業施設部分に入居するテナントの概要を発表した。駅改札口に直結するショッピングセンター「武蔵小杉東急スクエア」にユニクロや総菜など98店が入る。このほか地権者店舗として食品スーパーのマルエツが出店する。4月2日に開業する》。書店の有無については記事では、ふれられていませんが、ツイッターで教えていただいた情報によれば、有隣堂が入ることが決まっているそうです。支店名や規模などの詳細は不明です。


昨年から噂が聞こえてきていた、うめきたの紀伊國屋書店の件、以前の記事で簡単にふれたことがありますが、とうとう正式発表されましたね。プレスリリース(「紀伊國屋書店「グランフロント大阪」に新規出店」(1/16 共同通信PRワイヤー))が出ていますので、閉店案件まで紹介してから、記事末尾で、PRなどを引きながらあらためてふれたいと思います。


◆リニューアル


  • 2012/12/13 TSUTAYA WAY熊野店(三重県熊野市)
  • 1/18 サガミヤ広野店(静岡県伊東市;90)
  • 1/26 丸善ラゾーナ川崎店(600)
  • 2/1 ブックボーイ大船渡店(岩手県大船渡市;199)
  • 2/上 丸善岡山シンフォニービル店

オークワ熊野店2階のTSUTAYA WAYは移転オープンとのこと。伊東の老舗書店、サガミヤ広野店は、ビジネス書棚を一新とのこと。丸善が2件あります。ラゾーナ川崎はコミック売場の増床、岡山は、実用書・文庫・新書売場の強化とのこと。熊野以外の3件は、業界の知り合いからいただいた情報です。


大船渡のブックボーイは、仮店舗をたたんでの新規開店とのことです。関連記事は、こちら。「東日本大震災:「街に必要」本屋再建 津波乗り越え 岩手・大船渡」(1/9 毎日新聞)。記事の一部を引きます。《東日本大震災で経営する書店4店舗を失った岩手県大船渡市の佐藤勝也さん(69)が2月1日、JR大船渡駅舎跡地近くの仮店舗を畳み、本店を新築オープンさせる。地元に一つだけ残った本屋さん。70歳を目前にして1億円以上の借金を背負うが、なじみ客らに背中を押されて本格再建のスタートを切る》。


《取引業者は震災前に納めた商品の代金支払いを免除してくれた。県の制度で債務が猶予・減免され、二重ローンの懸念がなくなった》とはいうものの、《本格再建には新たに1億円を超える借金が必要になる》とのことです。決して楽な道のりではないはずですが、《地元に一つだけ残った本屋さん》として、がんばってほしいものです。機会あれば、お店も訪ねてみたいと思っています。


この記事のほか、コミックのシュリンク機を手がけているダイワハイテックス発行の書店情報誌「DAIWA LETTER(ダイワレター)」36号でも同店が取り上げられています。以前にも取り上げたことがありますが、この「ダイワレター」、ブックボーイ以外にも書店情報の充実した冊子ですので、ぜひご覧ください。PDFも公開されています。


◆閉店


  • 2012/12/12 辰正堂書店本店(千葉県松戸市)
  • 2012/12/16 宮脇書店東バイパス店(香川県高松市)
  • 2012/12/25 ファミリーブック若葉台店(神奈川県川崎市)
  • 2012/12/29 ブックフォーラム王子公園店(兵庫県神戸市灘区)
  • 2012/12/31 五条書店(福岡県太宰府市;30)
  • 2012/12/31 早川屋書店(愛知県名古屋市)
  • 1/6 ブックスゴロー戸田公園駅店(埼玉)
  • 1/6 エンターキング千葉美浜店
  • 1/13 長谷川書店島本店(大阪)
  • 1/14 丸善札幌アリオ店
  • 1/17 福岡金文堂天神地下街店
  • 1/20 ファミリーブック羽生店(埼玉県羽生市)
  • 1/20 ファミリーブック小山城南店(栃木県小山市)
  • 1/20 文教堂山形南店(山形県山形市)
  • 1/20 宮脇書店練馬店
  • ?/? ジュンク堂書店大宮ロフト店

ひと月ほどの間に15件もの閉店が……。しかも、今回(にかぎったことではないのですが)は、町の本屋さん、それも地元で長く営業してきた老舗の本屋さんの閉店が目立つのがさびしいところ。ブックフォーラムは、阪急神戸線の王子公園駅近くにあった、創業約40年という町の老舗本屋さん。五条書店は、西鉄五条駅近くにあった、こちらも創業約40年の老舗。正確な年数はわかりませんが、松戸の辰正堂書店も古くからあるお店ですね。うち、五条書店については関連記事があります。こちら。「「街の本屋さん」また一つ姿消す 西鉄五条駅前で40年 カレンダー売り寄付」(12/29 西日本新聞)。


上前津の早川屋書店、水無瀬の長谷川書店島本店、天神の福岡金文堂天神地下街店、いずれも小さな、しかし、地元の人たちにとっては大事な、ふだんづかいのお店だったであろう、そんな書店です。年末年始の短期間に、全国のあちこちで、これだけの町の本屋さんが姿を消したのかと思うと、こうして紹介記事を書いていて、なんとも言えない気分にさせられます。


ジュンク大宮は、関連記事、「大宮ロフトが閉店へ 建物老朽化などで今年中」(1/13 東京新聞)によれば、建物老朽化のためとのことで、ロフトは近辺での営業継続を検討中とあります。大宮には複数の新刊書店がありますが、1999年オープンの同店は地域の最大店舗(550坪でオープン、2006年に増床)。まだ閉店の時期さえ未定ということで、どうなるのかよくわかりませんが、今後が気になります。



さて、一通り紹介し終えたところで、ふたたび紀伊國屋書店グランフロント大阪店の件です。プレスリリースの一部を引きます。


《株式会社 紀伊國屋書店(代表取締役社長 高井 昌史)は、大阪市北区に開業する大型商業施設 『グランフロント大阪ショップ&レストラン』 南館6Fに下記の概要で出店いたします。グランドオープンは本年4月26日の予定。》


サイズは、店舗面積が1,060坪、文房具が76.2坪、カフェ43.5坪となっていますから、書籍・雑誌・CD・DVDの合計面積は、940坪。営業時間は10〜21時で、店長は、星真一さん。文房具は伊東屋が、カフェはスターバックスが入ります。


「店舗コンセプトと特長」として、
《「本のある居心地の良い風景」をメイン・テーマに、書籍を中心としながらも、お客様のライフスタイルに寄り添った付加価値の提供を目指し、文房具専門店やカフェと積極的にコラボレーションしてまいります。》
《店内を3つのゾーンに分け、全体の統一感を保ちながらもそれぞれのゾーンごとに内装デザインのイメージを変えました。お客様が本のある風景(Scene)の移り変わりを楽しみながら、店内を回遊していただき、本との新しい出会いを体験していただけるよう、空間と商品の演出に様々な工夫をこらしました。》
があがっています(文具とカフェについては割愛)


また、「商品施策」として、
《「ジャンルミックス」と「クロスオーバー」をキーワードに、既存の分類方法、レイアウトや陳列方法にとらわれない、 斬新な商品配置を提案します。》
《雑誌バックナンバー、趣味生活書、美術書、旅行書などを充実させ、お客様のライフスタイルとニーズに合わせた商品をご提供します。また医学看護書については、新宿医書センター(新宿本店5階)の実績を踏まえ、西日本最大級の品揃えを実現します。》
《児童書エリアはゆるやかなカーブと円のモチーフを生かし、明るく、わくわくするような売場を演出します。お子様向けのクッションベンチを設置、読み聞かせなども開催してまいります。》
があがっています。


とくに3つめの児童書エリアが気になりますね。文章だけでは感じはわかりませんが、天神のリブロのように、ユニークな児童書コーナーを作った最近の新店の例もあります。既存の紀伊國屋書店の店舗(全部を見ているわけではもちろんありませんが)に、このようなコンセプトに合致する例がすぐには思い浮かびませんから、かなり新しいイメージのものになりそうな予感。これは期待ですね。


関連記事としては、「グランフロント大阪内商業施設、4月26日開業-出店266店舗決まる」(1/16 梅田経済新聞)もあります。商業施設全体について、出店店舗についての情報がありますので、そちらもどうぞ。


これまでに何度か書いていることですが、大阪北部で高校卒業までを過ごした本好きにとって、やはり大型書店といえば、紀伊國屋書店梅田本店(と旭屋書店本店)。大型書店の楽しさを教えてくれたのも、本の多様性を教えてくれたのも紀伊國屋書店梅田本店で、まさにこのお店に育てられたようなものです。


その紀伊國屋書店が、梅田本店以外の大型店(専門店や小規模店はすでにあります)を新たに出店するのですから、これは当然気になりますよね。4月末のオープンですから、今年の前半、なるべく早いうちに、ぜひ訪問の機会を作り、お店を見にいきたいと思います。


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コメント

いつも勝手ながら拝読しております

ダイワハイテックスの営業やっております。ダイワレターをご紹介頂き、恐縮でございます。
素人ながら、毎号想いを込めて作っております。
目に余る点が多々あるかと思いますが、ご指摘含めよろしくお願いします。
次号も取材が始まりましたので、お楽しみにして頂けると光栄です。

ダイワレター

ダイワハイテックス 営業さん>
いつもご覧いただいているとのこと、ありがとう
ございます。

ダイワレターは、毎号楽しみにしています。書店愛に
あふれた、すばらしいメディアだと思います。
次号も楽しみにしています。

  • 2013/01/23(水) 00:40:44 |
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