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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

わたしのブックストア、HUgE、たそがれ堂……最近買った本の本・書店本たち。そして来年のも少し

今年も残すところあとわずかということで、本の本・書店本のうち、紹介しそびれていたものや最近購入したものを、いくつかご紹介します。



発売前に、紹介記事を書いた『わたしのブックストア あたらしい「小さな本屋」のかたち』。書名の通り、新刊・古書を問わず「小さな本屋」さんにスポットをあてた1冊で、《店主が3人もいる京の町家書店、亀が八匹&望遠鏡もある本屋、呑みながら読む古本酒場……店というより友人のような、新しくも懐かしい「小さな本屋」を全国を渡り歩いて紹介する、新感覚ブックストアガイド》という内容の本です。


著者の「小さな本屋」さんへの思いは、帯の文言《街の小さな本屋がおもしろい》や、著者にとっての「小さな本屋」さんがどういうお店なのか、新刊書店と古書店を区別せずに取り上げたのはなぜか、といったことがわかる「はじめに」によくあらわれています。


そういう、「小さな本屋」さんへの思いに満ちたいい本なだけに、もったいないなあと思われる点も目につきました。1つは、この書名でこの分量なら、中途半端に(と、あえて書きます)ブックカフェを取り上げることはなかったのではないか、その分、あと数店「小さな本屋」さんを紹介できたのではないか、ということ。もう1つは、雑誌の特集やムックではないのだから、ピースの又吉直樹さんのインタビューはいらなかったのではないか、ということ。本と言えば、書店と言えば又吉さんという感じになってしまっているので、そうした新聞・雑誌・Webの記事などとの差異化という点でも、特別対談に登場している岡崎武志さん&小山力也さんのような、本のプロパーの人、または書店人を登場させたほうがよかったのではないでしょうか。


ブックカフェは単独の本・ムックなども出ていますし、又吉さんもこのテーマでは現在もっとも頻繁に目にするお名前です。それよりも、まだ知られていない「小さな本屋」さんたちに、より頁を割いて欲しかった、さらにスポットをあててほしかった、そんなふうに思いました。


ちなみに、ブックカフェのパートでは、西荻窪のブックカフェ、beco cafeまで取り上げられています。取材がリニューアル前だったようで、リニューアル後の、書籍販売が始まってからの様子にふれられてなかったのは、お店にとっては残念でしたね。


気になる点もあげましたが、「小さな本屋」さんだけでまとめられた貴重な書店ガイドであることはまちがいなく、書店の紹介パート自体は充実していますから、書店好きにはおすすめです。本書については、刊行記念の期間限定ブログ「『わたしのブックストア』とわたし」もありますので、そちらも併せてどうぞ。


ちょっと気取った感じの英文だらけの目次やレイアウトといい、内容といい、ふだんはまったく縁のないというか興味対象外の雑誌だと思っていた講談社の『HUgE』。これまで一度しか購入したことないんですが(ちなみに、アナログレコード特集号)、今回の書店特集「GO! BOOKSTORE! 本屋が呼んでいる」はいいですね。図版も読むところも多いし、取り上げられている書店もエリアも幅広く、よくある雑誌の書店特集とは一線を画しています。こんなにしっかりした特集だとは思いませんでした。


神保町や下北沢など、日本の書店街だけでなく、ポートランド、ブルックリン(以上、アメリカ)など、海外の書店が紹介されているのもうれしいところ。これで、780円は安い。書店好きにはおすすめの1冊です。


東京メトロの車内の吊り広告で「書店」の文字が目に入りました。「TOKYO METRO NEWS 」は、東京メトロの駅で無料配布されている冊子で、12月号の特集は「書店のいごこち。」。オールカラーで、特集は6頁。SPBS、ユトレヒト、Jスタイルブックス、ブルックリンパーラーなど、7店が紹介されています。メトロ利用の書店好きは、配布物のラックのチェックを忘れずに。ちなみに、サイトでe-bookが公開されていますから、東京近郊以外の方はそちらをどうぞ。


121228メトロつり広告

『BOOKS ON JAPAN 1931-1972』は、副題にある「日本の対外宣伝グラフ誌」をまとめたもので、ビジュアルのすばらしさに圧倒される1冊。朝日新聞読売新聞他の書評でも取り上げられているので、くわしくはそれらをどうぞ。少し前の号ですが、『週刊読書人』11/30号に、本書の刊行記念対談として写真評論家の金子隆一さんと森岡書店店主で、この本の著者である森岡督行さんとの対談が掲載されています。



『コンビニたそがれ堂』は人気シリーズの最新刊。著者の村山早紀先生が送ってくださいました。収録の4編には、編集者や書店員の物語があるそうで、さらに、村山先生のお話によれば特撮ネタ(!)まであるのだとか。開封時にたまたまそばにいた娘に、「シェーラひめ」の先生の本だよ、と伝えたら、あっという間に本を奪われてしまい、いまは娘が読んでいるところ。その後で読むのが楽しみです。


最後の『福岡ハカセの本棚』は、本日購入した1冊。ジュンク堂書店のフェア「動的書房」をベースにした本で、もっとお手軽なものかとあまり期待せずに読み始めたら、これが、序文の「はじめに それは図鑑から始まった」から、いきなりすばらしい。元図鑑少年にはうれしくなるような内容で、いろいろ引用したいところだけれど、続く本文がまたいいので、これはぜひ実物にあたっていただきたいと思います。


来年の本についても少し。1月の新刊案内を見ていたら、気になる本がいっぱいありましたので、そのうち、本の本・書店本だけ、簡単にまとめておきます。(行頭の数字は発売予定日。)



『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー(仮)』は、《大崎梢が「読みたい!」と熱烈に依頼した作家たちが、多彩な物語を紡ぐ》という1冊。本屋さんを舞台にした書き下ろし作品を集めたアンソロジーのようですね。


『ハンドブック』は、ユトレヒト代表の江口宏志さんの《活動・考え方をはじめて網羅した本》だそうです。


『少年少女 昭和SF美術館』は、書名からして、昨年、同じ平凡社から刊行された『少年少女 昭和ミステリ美術館 表紙でみるジュニア・ミステリの世界』のSF版という感じの1冊でしょう。版元の内容紹介も、《流線形のロケット、奇怪な宇宙生物、高性能ロボット、タイムトラベル……。昭和30~50年代、科学への関心や想像力、夢と冒険心を育んだジュヴナイルSFの世界をオールカラーの書影で紹介》と、SF者、とくにレトロフューチャーな世界が好きなオールドタイマーならばわくわくせずにはいられないものになっています。ジュヴナイルSFで育った一人として、ものすごーく楽しみです。


『全国文学館ガイド』は、2005年に刊行された本の全面改定版。《前回より16館増の91の主要文学館を紹介しています。各館の紹介および館にまつわるエッセイを見開きで掲載》とのことで、《巻末には、全国660あまりに及ぶ、文学館一覧が付いてい》るとあります。


『本の声を聴け』は、副題「ブックディレクター幅允孝の仕事」の通り、《病院、美容室、デパート、ブティック。多様な業種から選書の依頼が殺到する日本唯一のブックディレクター。活動のすべてを徹底取材》という1冊。


『出版 2014年版』は、年度版で出ている業界研究の定番シリーズの1冊。今日の時点では、まだ版元のサイトに書誌情報があがっていませんが、2013年版はこちら


単なる偶然でしょうが、本の本・書店本が年初からずいぶん重なりますね。


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