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空犬通信

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往来堂書店の名物フェア「D坂文庫 2013・冬」を見てきましたよ

今日は、往来堂書店で開催中の、同店の名物フェア「D坂文庫 2013・冬」を見てきましたよ。


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↑「D坂文庫 2013・冬」、店頭の様子。場所はいつもの、入り口入って正面。ポスターのかっこいいデザインは今回もHさんの手になるものですが、前回のとは色味や雰囲気が違っていて、おもしろいですね。


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↑D坂といえば、おなじみ、オリジナル帯、フェア冊子、おまけのメモ帳。ほんと、手間を惜しまない人たちです。


冊子の表紙には、店長笈入さん、渾身の(?)一文が。「行くってぇと」と、がらっぱちになったかと思えば、「買えますよネ」なんて優男みたいになったりと、いつになく笈入さんのノリがおもしろい文章なので、サイトでも読めますが、全文引いちゃおう。


《本屋は人が集まる場所であるべきだと思うんですよネ。
え?
商店なんだからあたりまえ?
でも今、わざわざ本屋に行かなくても本は買えますよネ。
今までも本や雑誌を買いに、人は店に集まって来てくれていたワケですけど、みんなそれぞれバラバラというか…
買いに集まってくださっている人びとどうしはつながりはありません。
だから家にいながらにして買い物できるようになるとお店に来る理由がない。
結局人なんだろうと考えています。
あすこへ行くってぇと、誰かが本の話してたり、何か教えてくれたり相談に乗ってくれたり、「本とも」に会えたりする。
「D坂文庫」はそんな方向の第一歩だと思っています。》


さて、そんな「D坂文庫」、今回も選書に参加させてもらいました。これまでは、往来堂書店で売れそうなものをけっこう意識して選んできたんですが、たまには趣味丸出しでいこう、ほかにジャンルがかぶる人もいなさそうだし、というので、はじめてSFを選んでみたら、今回はほかにもSFを選んだ方が数人いて、作品・作家こそかぶらなかったものの、なんだかちょっと埋もれてしまいました(苦笑)。悔しいなあ。でも、こういうのも、複数の方、それも、直接は知らない方が集まって選書しているフェアの楽しみでもありますよね。


選書はサイトで見られますが、店頭での出会いを新鮮なものにしたかったので、事前にそちらを見ることはしないでいきました。いつも思うことですが、メンバーはほぼ毎回同じなのに、ほんと、バラエティに富んだおもしろいセレクトになるんですよねえ。知らない本が並んでいればもちろん気になるし、知っている本が並んでいたら、どなたが選んだのだろう、とか、どんな選書コメントだろうと、やはり気になる。そんなに規模の大きなフェアではないのに、片端から見ていくことになるので、しばらくフェアコーナーの前から動けませんでした。


関東近郊の方は、ぜひ往来堂書店の店頭で、このすてきなフェアをチェックしてみてください。遠方の方は、サイトのほうでどうぞ。選書コメントも、すべてサイトで読めますよ。


ついでに、「D坂文庫」以外の、店内の様子も紹介しておきましょう。


121129往来堂 ランキング

↑文庫のランキング。2位に『魔法のびん詰め』(王様文庫)という本が並んでいるのが見えるでしょうか。これ、よそでどれぐらい売れているのか知りませんが、文庫ランキングの上位、それも3位以内にあがってくる本ではないですよね。なぜ、この本が……と、驚きつつ、思い出すのは、いつだったかの記事で紹介した、ガラス瓶がずらりのフェア


今も、レジの前の棚にそれらの瓶が少し飾られています。先のフェアや常設の効果なのかどうかわかりませんが、この本、すごく売れているんだそうですよ。ぼくのような野暮なおっさんには、「ただの瓶じゃん……」としか思えなくて、こういうのがランキング上位にくるのは、ほんと不思議です。ちなみに、この文庫は、びんを使ったレシピ本なんだそうです。


121129往来堂 吉野せい

↑ランキングの1位は、復刊されたばかりの、吉野せい『洟をたらした神』(中公文庫)。こちらは、ランキングの隣で、フェア「吉野せいとその周辺」フェアが展開中です。


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↑『洟をたらした神』のカバーを手がけたのは、「空想製本屋」さん。往来堂書店に出入りしている方にはおなじみの名前ですよね。「D坂文庫」にも選書で参加されています。


文庫のカバーで見るだけでもすてきなんですが、店内に、原画と色校が飾られていますので、お店を訪問された方は、ぜひそちらを忘れずにご覧ください。原画は、複雑な色味の染色がされた紙に模様が刺繍された、とても質感のある絵。カバーのそれとはまた印象が違う、とてもすてきなものでしたよ。こんなふうに、フェアでいちおしの本のカバーの原画や色校を見せるのは、なかなかおもしろいやり方ですよね。それが別に美術書でなくても、ギャラリー気分で楽しめます。上の写真は、照明が光ってしまって、うまく見えないと思いますので、ぜひ店頭で、実物をご覧ください。



往来堂書店を利用されている方ならよくご存じの通り、同店は、あまりPOPを多用するお店ではありません。多用、どころか、非常に少ない、というか、ほとんどない、といってもいいぐらい。棚に並べるもののセレクトとその並べ方で見せるお店ですから、POPでさらに何かを付け足すことはない、ということなのかどうかは確かめたことはありませんが、とにかく少なめ。そんな往来堂の店頭に、この日は、何やら、見かけないPOPがいくつも目につきました。


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↑往来堂書店の店頭に出現したPOPたち。


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このPOPたち、なんと、作家の海猫沢めろんさんの手になるものなのだそうです。往来堂書店では、大人の職業体験というか、キッザニアの大人版といか、とにかくそのようなことをしているんですが、それに(ペンネームではなく本名で)参加されたんだそうで、POPはそのときに書かれたものだとか。もともと、近くにお住まいだとかで、それがきっかけでたびたび来店されるようになり、この日もいらっしゃっていたそうですよ。


ご自分の著書に、「作家直筆POP」をつけるのではなく、一書店員のように、ふつうの本にPOPを、それも手書きで、ものによってはイラスト入りで、というのがおもしろいですね。いろいろな書店に出入りしてきましたが、「作家・○○○が選んだ■■■フェア」みたいな、ご自身が選書にかかわっているようなフェアは別として、作家さんが、自著以外のものにPOPをつけている例、それも、ふつうに並んでいる新刊や既刊のPOPを無記名で手がけている例は、初めて見たかもしれません。海猫沢めろんさんも、おもしろい方だなあと思いましたが(もちろん、いい意味で;笑)、それを、こんなにたくさん、そのまま店頭で使っている往来堂書店もすごいなあと思いました。


121129往来堂 アインシュタインPOP121129往来堂 灰野さんPOP

↑店内を見ると、他にもユニークなPOPが目につきます。めろんさんに触発されたから、ということではないそうなんですが、ちょっとやってみよう、というノリで、作られたものだそうです。どちらもお店のスタッフの方によるもので、アインシュタインのほうは、「相対性理論」の部分が切り貼りになっているなど、凝っています。


121129往来堂 理系と動物園

↑D坂文庫から抜いてきた文庫以外にも、いろいろ買ってしまいました。左はHさんにすすめられた『昔々の上野動物園、絵はがき物語』(求龍堂)。動物園好き、生き物好きの空犬好みっぽい本です。ルーエといい、往来堂といい、こちらが買わざるを得なくなるような本を、うまくすすめてくれるんですよねえ。右は、めろんさんのPOPがついていた本の1冊で、『理系の子』。すぐにも読むつもりでいたのが、なんとなく買いそびれていたら、平台から姿を消して、ちょっと忘れてしまっていたので、うれしい出会いになりました。


121129往来堂 往来っ子105

↑「往来っ子新聞」105号。そういえば、100号記念に、過去の「往来っ子新聞」をまとめて合本にするという案は、どうなっちゃったんでしょう。


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