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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

千種・今池・栄周辺の新刊書店たち……名古屋書店レポート その1

写真と資料を整理しているうちに、あっという間に一週間以上が過ぎ、さらに福岡・熊本行きが入ってしまい、整理すべきアイテムは倍増、さぼっているわけではないのに、なかなかレポートを上げられず、毎晩泣きながらお酒に逃避している空犬です。


小田嶋隆さんは『小田嶋隆のコラム道』(ミシマ社)のなかで、《いきなり本題にはいることが、多くの場合、正しい選択になる。読者は誰も弁解なんかを聞きたいとは思ってはいないのだし、弁解をしている側も、本心では自分の弁解を信じているわけではないからだ》としています。言葉もありません……。《とすれば、弁明や申し開きみたいな非コラム的な要素のために行数をついやすのは愚の骨頂》。まさに「愚の骨頂」の見本市みたいな記事を垂れ流している書き手がここに……。


大変遅くなりましたが、先日訪問してきた名古屋の書店の様子を、ごくごく簡単に(って毎回書いては、結局毎回冗長化しているる気がしますが)レポートします。ふつうに書くと例によって、長くなりがちなので、たくさんお店は見てきましたが、いくつかのお店に絞って紹介することにします。(以下、店内の写真は、すべてお店の方に断って撮影したものです。写真は、10/21、22ごろの様子で、現在とは棚やフェアの様子が変わっている場合があります。)


まずは、千種・今池界隈から。千種と言えば、ちくさ正文館。駅からすぐのビル2階にちくさ正文館ターミナル店が、歩いて少し先に本店があります。ターミナル店はワンフロアで130坪、本店は路面店で150坪ほど。


ちくさ正文館ターミナル 01ちくさ正文館ターミナル 02

↑ちくさ正文館ターミナル店。ぼけぼけですみません……。


ちくさ正文館と言えば、本店のことをイメージする方が多いと思いますが、実際には、2店は、扱うジャンルなどをうまくわけていて、2店合わせて300坪弱のお店、という感じになっています。ターミナル店のほうでは、本店で扱いのない学参やコミックなどをしっかり置いていて、学生のお客さんの姿も目立ちます。


本店の古田さんにお話をうかがいましたが、お店の方もそういう意識だったそうで、2店合わせた300坪弱というサイズは、今のように超のつく大型店が同一商圏に複数林立するような時代になる前は、名古屋でも大きいほうのお店だった、といいます。


ちくさ正文館ターミナル 01ちくさ正文館ターミナル 02

↑ちくさ正文館本店。


店内、2階のイベントスペースをのぞくと、1階は大きく3つに分かれています。同店の名を読書人の間に知らしめているのは、人文書の並ぶ一画。


ちくさ正文館ターミナル 03ちくさ正文館ターミナル 04

↑どの棚も個性的かつ印象的で、どれを取り上げていいのか迷います。壁際の棚の歴史書や思想書はこの規模としては圧巻の品揃えですが、古田さんいわく、10年ほど前までは1.5倍はあった、とのこと。いやはや。詩集や文芸評論も充実。出版文化史好きとしては、いわゆる「本の本」関連の充実も見逃せません。このジャンルに関心のある身としては、古書ならともかく、新刊書店に並んでいるこのジャンルの本で、持っていない本読んでいない本はあっても、知らない本というのはあまりないという自信があったんですが、なのに、悔しいことにというか、うれしいことにというか、知らない本が並んでいたりします。2000坪のジュンクの棚に、ではなく、150坪のお店の棚に、ですよ。すごい。


このジャンルはすごいですね、こんな本も置いてるんですね、と、そんな感想や質問ばかり漏らしていたら、古田さんいわく、「10年ぐらい前までは、雑誌もほとんどおいてないような品ぞろえだったからね」。そして、「うちは、そういう(のを求める)お客さんが来るから」と。


ちくさ正文館本店だけで、2、3回分の記事が書けるぐらいのネタがあるのですが、今回はこれぐらいにしておいて、また、いつかあらためて紹介することにしたいと思います。あなたが書店好きならば、このお店を訪問するため「だけ」でも、わざわざ千種を訪ねる甲斐があると思います。


メルヘンハウス 外観1

↑児童書専門店の老舗、メルヘンハウス。ここは、大変にいい思い出のあるお店で、看板を、そして、ファサードを見るだけで、うれしくなってしまいます。思い出話を書いていると長くなるので、レポートの後でふれることにします。


鎌倉文庫 今池ガスビル

↑鎌倉文庫今池ガスビル店。地下鉄駅の真上、交差点の角という好立地の、駅前書店。80坪。バランスのいい品揃えに、明るい店内、ふだん使いによさそうなお店です。



ウニタ

↑人文専門書店として、一部ではよく知られるお店、ウニタ書店は残念ながら定休日でした。


らくだ書店1らくだ書店2

↑同じ地域のお店として紹介するには、歩くとけっこう離れているのですが、今池から徒歩で10分ほどのところに、らくだ書店本店があります。資料には200坪とありますが、店舗前面のほとんどがガラスになっていて、店内は非常に明るく、さらに、1階の天井高をとり、吹き抜け部分をもうけた、立体的な造りになっているせいか、数字よりもずっと広く感じられます。


2階の児童書売場には高低差がもうけられ、凝った造りになっています。中央にはベーカリーカフェがあり、吹き抜けから1階を見渡せます。フロア内の移動が楽しくなるような工夫があちこちにされているのがわかります。


お店のサイズといい、立地といい、駐車場を広くとった形態といい、一見、よくある郊外型店舗に見えますが、店内散策が楽しくなるようなお店造りで、幅広い年齢層・読者層に好かれそうなお店になっているように思えました。


次は、栄にいきます。


丸栄丸善 看板

↑今年の6/27にリニューアルオープンしたばかりの丸善名古屋栄店。800坪。


丸善 フロアガイド6F丸善 フロアガイド7F丸善 フロアマップ

↑丸栄の6、7階、2フロアを使っていますが、フロア全体を使っているわけではなく、2フロアとも、他のテナントとフロアを分け合っています。昔の丸善を思わせるところはなく、什器や品揃えの感じは、まさにジュンク型の店舗。


ザ・リブレット栄 1

↑「森の地下街」にある、ザ・リブレット栄。55坪。ザ・リブレットは東京にないこともあって、実際の店舗の様子を見るのは初めてだったんですが、なかなかユニークなお店ですね。他の書店ではあまり見かけない、赤い色が印象的な什器が、書籍には使われています。雑誌の棚には、ワイヤーラックが使われていて、雑誌が、少し引っ込んだかたちで並べられています。これも、よそではあまり見かけない陳列です。


ザ・リブレット栄 2ザ・リブレット栄 3ザ・リブレット栄 4

↑マンガの棚のフェアがおもしろかったので、店長の山田さんにごあいさつし、撮影させてもらいました。すごく凝ったPOPがそれぞれについていますが、すべて本をセレクトしたスタッフの方による手作り。時間も手間もかかっていそうですね、と話をふると、「そういうのが好きなスタッフが集まっているんです」と山田さん。なるほど。たしかに誰にでも作れるものではなさそうですよね。


ザ・リブレット ラシック1ザ・リブレット ラシック2

↑栄店から徒歩でしばらくのところ、以前は旭屋書店が入っていたファッションビル「ラシック」の地下にもザ・リブレットが入っています。ザ・リブレットラシック栄店。20坪。栄店も文具・雑貨の扱いがある複合店でしたが、こちらは、雑貨のほうがメインという感じで、本は非常に少なく、「書店」と呼ぶのが微妙なぐらいの品ぞろえになっています。


雑誌の棚に手前に文具・雑貨が置かれていたり、書籍には、前後二重になった棚が使われていたりと、広くはないスペースを活かした立体的な陳列になっていました。建物全体がにぎわっていて、この通路も人通りが絶えることがなく、すごく微妙な写真になってしまいました……。


ジュンク 名古屋ロフト 1ジュンク 名古屋ロフト 2

↑ジュンク堂書店ロフト名古屋店。1159坪。栄地区で、最大規模であるだけでなく、品ぞろえ、見せ方、混雑具合など、いろいろな意味で印象的なお店でした。ロフト名古屋の7階と地下1階という、ちょっと変則的な2フロアのお店。


興味をひかれたフェアや棚はいくつもあるのですが、1つだけ紹介しておきましょう。ぼくが訪問したときは、ブックマークナゴヤ関連のイベントとして、エスカレーター脇で、フェア「作家書店「大島真寿美書店」」が展開中でした。「大島真寿美を知るための100冊」が展示され、すべてに著者手書きのPOPがついていました。サイン本の申し込みを受け付けていて、店舗受取のほか、郵送にも対応しているのが目を引きました。


ロフトの近くのパルコ内には、リブロ名古屋店が入っています。ワンフロア型店舗で、250坪。ちょうどサイズが同じぐらいで、容れ物(建物)も同じということもあり、渋谷や吉祥寺のリブロなどと共通する雰囲気、つまり、昔のPBCみたいな雰囲気がちょっと感じられるお店になっています。渋谷でさえ縮小になってしまったロゴスのスペースを広めにとっていて、雑誌、とくにファッション雑誌・洋雑誌は面陳が多用され、見た目の印象上もとても効果的な感じ。ファッションビル内の店舗ということで、残念ながら、写真はなし。


東文堂 1東文堂 2

↑リブロの入っているパルコのすぐ近くにある路面店、東文堂書店。20坪で、1階が新刊、2階が古書というお店。ジュンクとリブロがすぐ近くにあるというこの立地で、新刊・古書両方を扱う、小規模な町の本屋さんがどんなふうなお店造りをしているのか、とても興味があったんですが、残念ながら定休日。


政府刊行物 名古屋

↑一般書店ではありませんが、書籍関連のショップとして、愛知県第一官報販売所政府刊行物サービスステーションが、ロフトのすぐそばにあります。どんなものがどんなふうに売られているのか、のぞいてみたかったんですが、定休日。


シグマ

↑栄を離れ、上前津のほうに歩いていきます。こちらのエリアにも、いくつか新刊書店・古書店があるようですが、まず最初に目に飛び込んでくるのが、三洋堂書店上前津店。3フロア、120坪。《前身がパソコンショップΣであったことから、現在もシグマと呼ばれることがある》(Wikiより)とのこと。写真で、フロア案内が見えますでしょうか。1階がサブカル・ホビー、2階がパソコン、3階がアニメ・コミックと、東京で言えば、秋葉原か中野ブロードウェイ的なノリの、濃度の高いセレクトのお店のようでした。


その他、栄の地下街の書店を写真だけ。


鎌倉文庫 サカエチカトキワ園書店 メイチカ店星野書店 サカエチカ店

↑左から、鎌倉文庫栄店(20坪)、トキワ園書店 メイチカ店(15坪)、星野書店 サカエチカ店(22坪)。


ふう。これでやっと、見てきたお店の半分ぐらいかな。次回は、名古屋駅周辺と、その他のエリアの新刊書店、さらに、数は少ないのですが、古書店などを、まとめて紹介したいと思います。



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