空犬通信

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「個性」と「ふつう」のバランスの妙、長谷川書店……大阪書店レポート その3(続き)

大阪書店回りレポート第3回、長谷川書店の続きで、今回は島本店の様子を紹介します。(いつものように、店内の写真はすべてお店の方の許可を得て撮影したものです。)


121001長谷川書店 島本店 外観1121001長谷川書店 島本店 外観2

↑いかにも町の本屋さんといった趣の、やや雑然としたたたずまいがいい感じの外観。


121001長谷川書店 島本店 中央棚121001長谷川書店 島本店 中央棚下121001長谷川書店 島本店 中央棚脇平台

↑お店の入り口を入るとすぐに目に飛び込んでくる、中央メインの棚。硬軟とりまぜたセレクトになっています。最上段に、『世界の夢の本屋さん』2点と、『世界一美しい団地図鑑』が並んでいます。棚の右脇の平台も、なかなかにユニークなセレクトになっているのがわかります。


この棚の右側の列にはコミックや学参や雑誌など、(妙な書き方になりますが)町の本屋さんらしい棚が並びます。左側にも雑誌や文庫の棚がありますが、左側の壁際は、昨年のレポートにも書いた通り、この規模・立地の町の本屋さんらしからぬ本があちこちに目につく、ちょっと特徴的な棚が並んでいます。まずは、右側から見ていきます。


121001長谷川書店 島本店 右側全景121001長谷川書店 島本店 右側全景2

↑左はレジ側から、右は店内奥から入り口のほうを見た図。


121001長谷川書店 島本店 雑誌2121001長谷川書店 島本店 雑誌棚

↑雑誌棚。


121001長谷川書店 島本店 文庫新刊121001長谷川書店 島本店 文庫レギュラー

↑文庫棚。左は新刊で、右はレギュラーの棚。著者名やジャンルプレート、POPなどはほとんどなし、シンプルな棚になっています。


121001長谷川書店 島本店 児童書 図鑑121001長谷川書店 島本店 回転ラック121001長谷川書店 島本店 辞書

↑図鑑や辞書など。ボードブックのささった回転ラックは店内奥にあり、ご覧の通り、なぜかキリンが鎮座しています。


121001長谷川書店 島本店 レジ脇棚121001長谷川書店 島本店 レジ脇平台1121001長谷川書店 島本店 レジ脇平台2

↑レジのまわり。


121001長谷川書店 島本店 レジ下ガラスケース

↑レジの台の下部にはこのようなガラスケースが。


ここからは、店内左側、壁際の棚を手前から順に見ていきます。


121001長谷川書店 島本店 左側棚1 吉本121001長谷川書店 島本店 書道121001長谷川書店 島本店 園芸

↑棚はジャンル・テーマ別で、単行本も文庫も新書も、場合によっては雑誌も一緒にまとめられています。棚差しの間に面陳が混じっていますが、棚差しの本の前に置かれていることも。棚差し本の上に、横向きに置かれた本もけっこう目につきます。


121001長谷川書店 島本店 ストールの棚121001長谷川書店 島本店 ストール

↑手芸の棚の前に、ご覧の通り、「ストール作れます」というPOP(?)付きの作品がぶらさがっています。女性誌の付録のバッグなどを店内に飾っているお店はたくさんありますが、そういうのとは似て非なる見せ方で、ディスプレイに凝っているわけではまったくなく、ありもののハンガーに巻きつけただけ、といった、ゆるい感じが逆に効いていて、つい見てしまいます。


121001長谷川書店 島本店 育児他1121001長谷川書店 島本店 育児他2

↑どこまで「編集」されているのか、ちょっと不思議なバランスが実にいい味を出している棚。広義には、往来堂書店に代表される文脈棚の仲間だと思うのですが、微妙なずれ具合というか、まあ、ここでもいいか、という感じのゆるさというか、そういう「遊び」があって、眺めていてあきません。


121001長谷川書店 島本店 文学1121001長谷川書店 島本店 文学2121001長谷川書店 島本店 詩・ことば

↑色を塗ったボール紙に手書きしたと思われる、ジャンルプレートは、けっこうおおざっぱな感じにつけられていますが、棚をあまりきっちりと区切り過ぎていないのが効いていて、眺めていると、いつのまにか隣のジャンルに移っていたりします。それにしても、こんなところで冨山房百科文庫が並んでいるところを目にすることになるとは。


121001長谷川書店 島本店 海外平台121001長谷川書店 島本店 文学平台121001長谷川書店 島本店 平台3

↑平台の本はどれも1冊2冊だったりするんですが、よく選ばれたもののようで、いわゆるベストセラーランキングに顔を出しているような本がまったく混じっていないのがご覧いただけるかと思います。


121001長谷川書店 島本店 バラード足穂121001長谷川書店 島本店 海外文学

↑並びの妙をご覧あれ。バラードの『結晶世界』の隣には足穂の『一千一秒物語』が、その隣には長野まゆみさんの『鉱石倶楽部』が並んでいます。下の段の、ヒメネス、エンデ、石井桃子、ロダーリという並びもいい感じ。


121001長谷川書店 島本店 芸術他121001長谷川書店 島本店 音楽

↑音楽本を1段30点セレクトするときに、ふつう、なかなかこういうセレクトにはならない気がします。



121001長谷川書店 島本店 自然とくらし121001長谷川書店 島本店 ART...121001長谷川書店 島本店 写真集

↑POPは少なめ、というか数えるほどしかありませんが、ときどきこのような新聞記事のコピーなどが添えられていたりします。


121001長谷川書店 島本店 児童書棚1121001長谷川書店 島本店 児童書棚2

↑児童書棚。先に、図鑑類の並ぶ棚の写真をあげましたが、絵本や単行本の並ぶこちらは、いわゆる定番・ロングセラーを中心に組み立てた児童書棚とはずいぶん雰囲気の違うものになっています。


121001長谷川書店 島本店 児童書面陳1121001長谷川書店 島本店 児童書面陳2

↑部分を拡大してみるとこんな感じ。50坪以下の町の本屋さんの児童書棚で、武井武雄・茂田井武ら(ちなみに、どちらも大好きで、写真に写っている、『山ねこせんちょう』はわが家では親子でお気に入りの本の1つ)のコーナーをもうけていて、こんなふうに面陳で見せているお店は、児童書専門店か、それに近いようなバランスの品揃えに意図的にしているセレクトショップ以外ではまずないでしょう。


121001長谷川書店 島本店 Coyote121001長谷川書店 島本店 ガラスケース 森茉莉

↑お店の奥、児童書棚と文庫新刊棚の間には、こんなガラスケース付きの台もあります。3月に訪問したときには、夏葉社の本がずらりと並んでいました。


121001長谷川書店 島本店 裸電球

↑天井からぶらさがっている電球がいい感じです。


121001長谷川書店 島本店 コミック1121001長谷川書店 島本店 コミック2

↑コミック棚は、『ONE PIECE』など売れ線がきちんと並んだ棚になっているようでしたが、上のほうを見ると、ちょっと趣味の発揮されたコーナーがやはりありました。


長谷川書店ブックカバー1長谷川書店ブックカバー2

↑ブックカバー。左がレギュラーので、右は東日本震災復興支援のもの。


長谷川書店 買った本 2点長谷川書店 買った本 単行本

↑このお店では、すでにその存在を知っている本を含めて、いろいろな本を買いたくなってしまうのですが、1冊2冊しかない本は、やはり地元の本好きの目にふれてほしいので、なかなか買えません。迷いに迷ったすえ、結局、複本のあった最近の本を2冊と、大阪の出版社の本で、ふだんあまり見かけないものを1冊購入。赤い文庫は、杉山平一『夜學生』(竹林館)。竹林館は、大阪、東天満の出版社。この本は、帯によれば、昭和18年に刊行された名詩集の復刊だとか。


長谷川書店 はせがわしんぶん 1210

↑全編手書きで、ゆるい感じのノリが楽しい、同店発行のフリペ「ハセガワしんぶん」。表紙に《今さらつける発行ナンバー1》とあります。《注・前にもたくさん出ていますがNoがついていないと不便だったため仕切り直しの第1号です。》という、適当過ぎる断り書きがついているのが最高です(笑)。


というわけで、長々と紹介してきました長谷川書店。棚を見てもらうのがいちばん、という感じのお店なので、ちょっと多めに写真を上げましたが、これでも、お店の雰囲気を伝えきれている感じがしません。書店好きは、ぜひ訪問してみてください。そして、実際の棚を見てみてください。たくさんの発見があるお店ですよ。


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コメント

初めまして

長谷川書店さんのツイートから来ました。

私も本や書店巡りが大好きです。1~2年ほど前に島本町へ行ったのですが、その時は時間の関係で史跡めぐりのみだったので、今度はゆっくり街中を散策しながら長谷川書店さんにもよってみようと思ってます。

  • 2012/10/07(日) 13:52:48 |
  • URL |
  • ぴょんた #QhpV6s.o
  • [ 編集 ]

長谷川書店

ぴょんたさん>
訪問&コメント、ありがとうございます。

> 今度はゆっくり街中を散策しながら長谷川書店さんにもよってみようと思ってます。
ぜひそうなさってください。書店巡りが
お好きならば、きっと楽しい時間を過ごせる
と思いますので。

  • 2012/10/08(月) 18:52:52 |
  • URL |
  • 空犬 #-
  • [ 編集 ]

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