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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

Brooklyn Parlor、QK、SPBS、シェ・モワ……新刊書店の開店・閉店いろいろ

1週間ほど前にまとめたばかりですが、重要な案件を含む開店・改装・閉店関連ニュースがたまってきたので、まとめます。


●オープン


  • 4/20 文教堂湘南とうきゅう店(220)
  • 4/24 Brooklyn Parlor HAKATA(127)
  • 4/25 QK(ヴィレッジヴァンガードイオンモール船橋QK店)
  • 4/26 未来屋書店イオン福津
  • 4/26 SPBS annex(7)
  • 5/17 スクラム鏡石店(80)
  • 5/18 夢屋書店ピアゴ清水高橋店(113)

うち、気になるのは、ブルックリンパーラー、QK、SPBSの3店。いずれも、純粋な新刊書店とはちょっと違う業態のお店ですが、本好き書店好きの関心を引きそうなものばかりなので、一緒に取り上げます。


ブルックリンパーラーはブルーノートジャパンがプロデュースするブックカフェ&ダイニングバーで、東京近郊にお住まいの方なら、新宿マルイアネックスの地下に入っているお店を利用したことのある方もいることでしょう。今回の博多は2号店。関連記事はこちら。「ブルーノートプロデュースのカフェ、博多に九州初出店へ」(4/24 博多経済新聞)。


お店について、サイト、Brooklyn ParlorHAKATAには、こんなふうにありました。《あなたにとって新しい本や音楽に出会える場所。そして、雰囲気を愉しみながら、食事、カフェ、お酒を味わえる場所が、ここブルックリンパーラーです。》《2012年の春。満を持しての2号店目を博多の街にオープンさせます。多くのミュージシャンや芸術家を生んできた福岡の磁場。ここに、また新しい化学変化を誘発するため美味しいビールと食事、ぐっとくる音楽と本を取り揃えてみなさんをお待ちしています。》


店内の様子や、気になる本の品揃え他については、博多経済新聞の記事を引きます。《ニューヨークのブルックリンをイメージし、「音楽、本、食の融合」をテーマに据えた同店。インテリアデザインは「マンダリンオリエンタル東京メインダイニング」や「新丸ビル」などを手掛けたインテリアデザイナーの小坂竜さんが担当したほか、ブックディレクターの幅允孝さんが、九州の著名人の本や音楽やライフスタイルなどをテーマに同店のために選んだ本約1200冊を設置している。店内奥にはライブができるステージなども設けた。》


過去の書店レポート記事で取り上げたことがありますが、博多と言えば、大型店から地域密着型のお店まで、多数の書店がしのぎを削る書店激戦区。地図で見ると、今回のお店は、天神エリアとはちょっと離れているようですし、なにより、一般の新刊書店とも営業スタイルも違いますから、競合云々の話にはならないと思いますが、それでも、地元の書店さんや本好きのみなさんにとっては気になる存在になることは間違いありません。新宿のお店は利用したことがあるのですが、博多のお店も、ブックオカのときなど、次に博多に行く機会があったら、ぜひ訪ねてみたいものです。


QKは聞き慣れない名称ですが、ヴィレッジヴァンガードの新業態とのこと。イオンモール船橋のサイトの表記では「QK」と、ヴィレッジヴァンガードの名がつかない単独のものになっていて(VVのサイトでは、上のかっこ内の表記)、カテゴリーは「キッズ雑貨」、お店の説明には、《「あそべるえほん屋」をコンセプトに、本や雑貨などおもちゃ箱のようなお店です》とあります。書籍と雑貨のバランスがどのような感じなのかはわかりませんが、新刊書店・専門書店の一種にくくっていいでしょう。


イオンモール船橋は4/25、千葉県船橋市にオープンした大型ショッピングモール。新刊書店としては未来屋書店が入り、アニメイトも入っていますから、広義の書籍関連ショップが3店も入っているわけですね。施設の紹介記事は、こちら。「イオンモール船橋開店」(4/26 読売新聞)、「イオン、シニア対応のSC開店 サービスを拡充」(4/25 東京新聞)。


後者の記事では、はっきりと「シニア対応」であることがうたわれていますね。代官山蔦谷もシニア向けをうたっていますし、後述のヒカリエも、(記事にある対象年齢層は20~40代で、「シニア」とは言えませんが)「大人」向けであることを前面に出しています。「シニア対応」はこうした大型商業施設のデフォルトになっていくんでしょうか。こうした商業施設のターゲットのシフトは、中に入る書店の品揃えにも大きく影響しそうです。


上のリストには入れませんでしたが、ヴィレッジヴァンガードは、この春だけで、ほかにも複数の新規店情報がありますが、件数が多すぎてアップデートがついていけませんので、今後は、今回のような新業態や、他店との競合関係、立地など、新刊書店動向的に興味のあるものだけ取り上げていくことにしたいと思います。同チェーンの新店情報は、こちら


次の「渋谷ヒカリエ」はあちこちで話題になっていますね。オープンは本日4/26。東急文化会館の跡地にできた、地上34階、地下4階の大型複合商業施設で、サイトの説明によれば、《都内初のプラネタリウムや画期的な大劇場「パンテオン」をはじめとした複数の映画館などで構成され、最先端のライフスタイルを提案してきたかつての東急文化会館のDNAを引き継》いでいるとあります。関連記事はたとえばこちら。「大劇場、希少店舗を売りに… 渋谷ヒカリエ、高級感で「大人」に照準」(4/25 Sankei Biz)。


SPBS annexは、渋谷ヒカリエ内商業施設「ShinQs」の1Fにできたお店。SPBS(=SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS)は、渋谷・神山町にある書店兼出版社で、今回のannexは2店目。「「シブヤパブリッシング」が雑貨店-新商業施設「シンクス」に」(4/23 シブヤ経済新聞)によれば、《「Tokyo’s Style KIOSK」をキャッチフレーズに、コスメやアクセサリー、バッグなどの小物、20~30代の「ファッション・カルチャー・トレンドに敏感な女性」をターゲットにした雑誌を中心に、「女子の欲しい物」をそろえ》たお店とのこと。場所は《1階「ShinQs Beauty」フロア中央部》で、《店舗は白を基調に「清潔感のある店」に仕上げた》とあります。


同記事でも、「雑貨店」となっていて、記事に掲載されている写真にも書籍・雑誌は見当たらず、一般の新刊書店にはくくりにくい感じですが、雑誌の扱いはあるようです。少なくとも、ぼくのようなおやぢがチェックしにいくようなお店ではなさそうですね(苦笑)。


ヒカリエがらみでは、新刊書店ではないけれど、これもありました。「いよいよオープンの「渋谷ヒカリエ」、本好きはここに足を運べ」(4/25 eBook USER)。《ヒカリエでは本好きにお勧めしたいコラボ企画「ブクログ図書室 powered by MOV Library」が5月15日まで実施される》とあります。


詳細を自分のことばではまとめにくい感じなんで、続けて引きます。《新しい働き方を提案するコクヨファニチャーがヒカリエ内で展開するクリエイティブスペース「8/」(呼称:はち)。その中にあるメンバー制オフィス「Creative Lounge MOV」で実施される同イベントは、Webサービスを実空間で体感できる「in/off」企画の第一弾として実施されるもの。Web上に自分の本棚を持てるブックレビューサイト「ブクログ」と、Creative Lounge MOV内に併設されたライブラリー「MOV Library」が連動したイベントとなる。》


どのように本にふれられるのか、というと。《イベントではMOV Libraryからテーマごとに選書した棚を設置し、来場者は蔵書を自由に読むことができるほか、電子書籍作成・販売プラットフォーム「パブー」で公開されている電子書籍から選書されたタイトルをiPadなどで読むこともできる。ブクログに投稿されたレビューをリアルタイムで会場の壁面に投影するなどの仕掛けも用意しながら、新しい本との出会い方、読み方を提案する機会を提供する。また、ブクログのサイト上でも特設本棚が用意される。》


記事に《メンバー制オフィス》とありますから、気軽にふらりと行きにくいように感じる方もいるかもしれませんが、《入場料も事前申し込みも不要》とあります。SPBSは、お店のコンセプト的にも40過ぎのおやぢが出入りしづらそうな感じですが、こちらは5/15までに機会を作れたら、ちょっとのぞいてみたい感じですね。


●リニューアル


  • 4/20 流水書房藤沢用田店(20)
  • 4/27 宮脇書店青森本店
  • 5/25 カルチャーシティ平惣川内店(270)

流水は神奈川県藤沢市のお店で、改装の内容はよくわかりません。地理的な関係がわからないので推測ですが、宮脇は、ジュンクの弘前への出店対抗策的な意味合いもあるのでしょうか。情報をくださった方によれば、コミック、文庫、医書、ビジネス、人文を強化するのだといいます。カルチャーシティは徳島のお店。ラノベ増強だそうです。


リニューアルと言えば、先日の記事で紹介した、東京堂書店シェ・モワ店にもふれておきましょう。4/23(月)、無事にオープンとなりました。


シェモワ120419シェモワ120420

↑開店前、改装作業中の同店(左が19日、右が20日)。


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↑オープン当日の様子。外観、ずいぶん雰囲気が変わりました。柱の意匠も前はありませんでしたよね。


オープン初日があいにくの天気だったのは気の毒ですが、上の写真の通り、きれいなお店になりました。それにしても、ふくろう店時代からは、すさまじい変わりっぷり。写真を見せられても、旧ふくろう店とは、東京堂書店のお店とはわからない人もいるでしょう。まさに激変です。


以前の記事で、チラシを紹介しつつ、完全に女性向けの造りになりそうだと書きましたが、今回中に入ってみたら、予想以上の徹底ぶりでした。


サイトにフロアマップがあがっていますので、まだ店内をご覧になっていない方、遠方で来られない方はぜひそちらを見ていただきたいんですが、店内の書籍・雑貨の密度は低めに抑えられ、ジャンルも女性向けに絞り込まれています。鞄やアクセサリー、シューズのコーナーがあり、奥のシューズの一画は、たしかじゅうたん敷きになっていて、椅子が置かれていました。ガーリーな感じになることは事前の告知でわかっていましたが、まさか、ここまで徹底するとは。いやはや、驚きました。


今回のリニューアルで、もちろんぼくのような40過ぎのおやぢには縁のないお店になってしまったわけですが、でも、自分の好き嫌いとか、利用の有無とはまったく別に、これはこれでいいんじゃないかと思いました。もちろん好みは分かれるでしょうし、すでにぼくの周囲でも「あの東京堂が……」といった、がっかりやら揶揄やら嘆息やらが混じった声も聞こえてきたりします。でも、本丸が大規模リニューアルで、かつての路線を維持しながらもシックなお店に変貌したいま、似たような雰囲気で、規模だけが小さいとか、ジャンルが中途半端に絞り込まれているとか、そのようなお店を斜め前に用意する必然性はまったくありませんからね。


一般的にはともかく、少なくとも神保町には、似たタイプのお店はありませんからね。これだけたくさん書店のある街に、独自のお店を作ったということで、もっと評価なり注目なりされてもいいような、そんな気がしました。


ただ、神保町は、『おじさん図鑑』(小学館)にも書かれてましたが、やっぱり、おじさんの街、なんですよね。だから、このお店を歓迎するような、このコンセプトを喜んでくれるようなお客さんが(潜在的な部分も含め)どれぐらいいるのか、それがちょっと気になります。新しいお客さんの層の開拓という意味も含め、がんばってほしいお店です。


件数が少ないから、短く済むはずだったのに、長くなってしまいました。閉店(1件しかないんですが)は、稿をあらためます。

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