FC2ブログ

空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

書皮、初版本と装丁、原弘、蔵書票……最近の出版関連の展示から

今日は荻窪のブックカフェ、六次元のトークイベント『本屋のカバーが捨てられなくて…』に行ってきました。《どむか氏のブックカバーにまつわるお話》というこのイベント、書皮についての話が次から次に飛び出す、書店好きにはたまらないトークでしたよ。


Book Bang チラシ1

六次元では、デジタルフォトフレームを使ったブックカバーと、「本を読むモノたち」の展示もありました。4/15までの展示なので、このタイミングで紹介するのは申し訳ないんですが、でも少しでも間に合う方がいればということで。【展示】4月6日(金)⇒4月15日(日)「Book Bang」 どむか×内沼晋太郎 (NUMABOOKS) × BIBLIOPHILIC ×6次元


最近、このほかにも、出版文化史に興味のある方におすすめの展示・展覧会がいくつか目につきましたので、まとめてご紹介します。



《出版文化が花開いた江戸時代から、私たちが普段目にする本(=洋装本)へと変わった近代、そして電子書籍が登場した現代。そんな本の歴史だけでなく、印刷や装丁の技術、検閲制度、読者と読書の関係性など様々な角度から日本の出版文化を知るための本約80冊を、解説文つきで展示します》というこの展示、ぼくのような出版文化史好きには必見の展示です。千代田図書館と勉誠出版のサイトに写真入りの紹介記事があります。「企画展示「書物で知る出版文化の歴史 ――江戸から現代、そして未来」のお知らせ」(千代田図書館)、「企画展示「書物で知る出版文化の歴史」開催!」(勉誠出版)。


また、《4月30日(月)~5月31日(木)(予定)で、紀伊國屋書店 新宿本店2階で連動フェアを開催します。フェア会場では、展示した本を購入できます(一部を除く)。》とありますから、展示だけじゃなくて、本を買いたい、という方はそちらをチェックされるのもいいかと。


次の「初版本と装丁 近代の文学、夏目漱石を中心に」も、ブックデザインに関心のある向きなら、タイトルだけでどきどきしますね。こんな展示だそうです。《このたび特種東海製紙Pam東京では弊社収蔵品の中から、漱石の作品を中心に、明治から昭和初期にかけて活躍した作家の初版作品を展示いたします。文豪と評され今尚読み続けられる内容もさることながら、漱石の作品に対する美意識が込められた完成度の高いその外観を、同時代、そして漱石に影響を受けた後の作家たちの作品と比較しご覧下さい。》


6/6には、デザイナー、祖父江慎さんが《夏目漱石の本造りへのこだわりについて語》るというセミナーも用意されているようですよ。入場無料、要予約。『坊っちゃん』だけでいったい何種類お持ちなのか、というぐらいに大量にコレクションされていることでも知られる祖父江さんのお話ですから、これはおもしろいものになりそうですよねえ。ぼくも都合がつけば参加したいと思っています。


会場のPam東京はあまり聞き慣れない名前ですが、特種東海製紙のギャラリーで、JR東京駅八重洲南口から徒歩ですぐ、八重洲ブックセンターのお隣のビルの6階だそうです。


次はぼくも大好きなデザイナーの1人、原弘さんの展覧会。場所は、ポロック展が話題になっている東京国立近代美術館本館、2階のギャラリー4。


原弘展1 近代美術館原弘展チラシ1 近代美術館原弘展チラシ2 近代美術館

今回は、ポスターが中心で、エディトリアルは少ないのですが、ポスターの点数がすごくて、それほど規模の大きい展示ではないのですが、ぎゅっと詰まった中身になっていて、けっこうおなかいっぱいになります。全部ではありませんが、指定紙・レイアウト用紙を並べてあるものもあり、デザインの構想段階と出来上がりを比べてみることができるなど、グラフィックデザインに興味のある方にはもちろん、出版文化史的にも興味深いものになっていますよ。


原弘さんの展示だけにしぼれば、神保町からの徒歩での往復の時間を入れても、昼休みにでも見られるぐらいのボリュームです。この内容で420円は安い。おすすめです。図録もありますよ。あと、書店好きは、サイズこそコンパクトながら、美術関連の書籍がぎゅっと詰まったミュージアムショップのチェックもお忘れなく。


最後の「エクスリブリス・コンチェルタート ~日欧幻想蔵書票展~」は、銀座の画廊での蔵書展。今なお多くの探偵小説好きの記憶に強烈な印象とともに残っているであろう、角川文庫の横溝正史、一連の作品の表紙画を手がけた杉本一文さんが参加しています。最近のエディトリアルワークでは、角川文庫の西村賢太作品なども手がけていましたね。


エクスリブリスコンチェルタート

空犬通信では過去に何度か杉本一文さんの展覧会の紹介をしていますが、先生はときどき、このような都内の画廊での小規模な展覧会に参加されています。会場に足を運ばれることも多いのでしょう、会場でお目にかかったことが何度もあります。あの妖しく、おどろおどろしい角川横溝ワールドからは想像できないぐらい、気さくでやさしいお人柄で、素人相手にも、丁寧におしゃべりに付き合ってくださいます。


出品されているのは、銅版画の蔵書票で、角川文庫作品の装画のような作品があるわけではありませんが、角川横溝のファンの方ならば、先生にお目にかかるためだけにでも、そして、伝説の絵師が今どのような画業に取り組んでおられるかを確認するためだけでにでも、足を運ぶ価値はあると思いますよ。


スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sorainutsushin.blog60.fc2.com/tb.php/1822-d26cf357
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめteみた.【書皮、初版本と装丁、原弘、蔵書票……最近の出版関連の展示から】

今日は荻窪のブックカフェ、六次元のトークイベント『本屋のカバーが捨てられなくて…』に行ってきましたか氏のブックカバーにまつわるお話》というこのイベント、書皮についての話が次から次に飛び出す、書店好きにはたまらないトークでしたよ。六次元では、デジタルフォ...

  • 2012/04/13(金) 23:36:04 |
  • まとめwoネタ速suru