fc2ブログ

空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

ありがとう、ジュンク堂書店新宿店……そして、東京堂書店と紀伊國屋書店のリニューアル

長めの記事を続けてあげたので、週末ぐらいお休みにすればいいのですが、ジュンク新宿のことは今日のうちにどうしても書いておきたいので、大型書店の改装・閉店関連3件をまとめて、ごく簡単に(と始めて、簡単に済んだ試しはないのですが;苦笑)


まずは、昨日リニューアルオープンとなった東京堂書店。


東京堂書店 リニューアル1東京堂書店 リニューアル2東京堂書店 リニューアル3

↑リニューアルオープン当日、昼ごろの様子。右端は、入り口脇に出ていたカフェのメニュー。


楽しみに待っていた本好きがたくさんいたのでしょう、お昼ごろの店内は、なかなかの賑わい。カフェのレジには行列ができていましたよ。店内には、出版営業らしい雰囲気の方々が目についたほか(知り合いにもばったり)、ぼくが訪れたときは、ちょうど、同店をひいきにしていることでよく知られる作家、逢坂剛さんの姿もありました。お祝いに駆けつけた出版・著述関係者も多かったんでしょうね。


店内の様子、見た目的にはかなりがらりと変わっています。什器の色が濃いめのものになり、照明の感じもおさえめになっているのでしょうか、もともと派手な雰囲気のお店ではありませんでしたが、以前よりもさらに落ち着いた感じになっています。


東京堂書店 しおり

↑しおりもこの通り、厚めの紙を使ったかっこいいものに。裏はフロアガイド。


ただ、お店がおしゃれに走ったとか、今風になったというわけではないのが、東京堂書店らしいところ。小出版社の全点フェア「TOKYODO PRIME COLLECTION」のコーナーも健在で、第6弾は、月曜社。その月曜社のブログで、店内の様子がくわしくレポートされています。「東京で初めての月曜社全点フェア@東京堂書店神田神保町店」(3/30 ウラゲツブログ)。店内の写真がたくさんあがっています。全点、健在と言えば、ウェッジ文庫のコーナーも残っていたなあ。ちょっとうれしくなりますね。


気になるカフェスペース「paper Back Café」ですが、席数はそれほど多くはないものの、本に囲まれた落ち着いたスペースになっています。作家が選ぶ本を並べる棚がありました。これは常設のようですね。いまは4/2にトークイベント&サイン会が予定されているという、作家、中村文則さんが選んだ本が並んでいます。


今回の新しいお店、全体にいい感じで、これまでの同店のファンをがっかりさせることなく、新しいお客さんのもアピールできそうなものになっていると思います。ただ、1点だけ気になったことを。同店の名物といえば、「軍艦」と呼ばれる平台。他のお店では平積みになりにくいようなものも含め、本好きが喜びそうな本がぎっしりと並ぶ平台は、毎日通っていても見飽きない、見応えのあるものでした。今回の改装で、以前は、右側入り口を入ってすぐのところにあった「軍艦」は、フロアのほぼ中央、レジの真ん前になりました。


サイズ的には、ちょっと小ぶりになった感じでしょうか、ざっと見ただけの印象ですが、以前のものよりも点数やぎっしり感は少し減った感じがします。台の上には、「“知”の泉」というプレートがかかげられていました。それはいいのですが、ちょっと気になったのは、この平台、レジ側の通路がすごく狭いんですね。ここは、上に書いた通り、やはりお店のメインの平台。同店のファンなら、この平台の周りは長居してじっくり見たいと思うはずですが、長居するにはちょっと窮屈な感じ。レジ前が混んでいるときなど、大丈夫なのかなあと心配になってしまいました。ぼく以外にも、同店を以前から利用している方が複数、同じような感想をもらしていましたので、もしかしたら、気になっている人がけっこういるかもしれません。同店の1階の様子は、こちらで見られます。


初日はやはり買い物をしたい、それも東京堂書店らしい本を買いたいと思い、この2冊をピックアップ。


東京堂書店 リニューアル 買った本

岡崎武志さんの新刊『ご家庭にあった本』(筑摩書房)と、柳澤愼一さん『明治・大正スクラッチノイズ』(ウェッジ文庫)。岡崎武志さんは新刊が出たら必ず買うことにしている数少ない書き手の1人。東京堂なら当然サイン本が、と思って、この日のオープンを待っていたんですが、残念ながら見当たらず、通常本を。逆に、まさかこんなサイン本が、というのが『明治・大正スクラッチノイズ』。著者の柳澤愼一さん、昭和一桁生まれですが、プロフィールにも《「死亡説」を見事に吹き飛ばした》などとあるとおり、ご存命なんですよね。復刊ものを多く含むウェッジ文庫に入っていることもあって、サイン本があるだけでなんだか意外な感じ、うれしい驚きです。サインのないほうは誰かにあげようということで、この本、すでに持ってるのに、買っちゃいました。


ところで。店内にいるとき、2000円以上お買い上げで、カフェで使える券をプレゼント、なる、店員さんの案内が聞こえていた気がしたんですが、なぜかもらえなかったなあ。直前でなくなってしまったのか、業界の関係者と思われたりして、もらえなかったのかなあ……。


偶然、大型書店の改装が重なりました。先日の記事でも紹介していますが、紀伊國屋書店の2店、新宿本店と新宿南店も、ほぼ同じタイミングでリニューアルオープンとなっています。関連記事はたくさんありますが、たとえばこちら。「紀伊國屋書店、新宿本店と新宿南店を改装オープン 」(3/30 共同通信PRワイヤー)。


紀伊國屋南 リニューアル1紀伊國屋南 リニューアル2紀伊國屋南 リニューアル3

↑高島側から見た様子(左)。フェアなどに使われていた、高島屋寄りの一画が、タリーズになっています。


高島屋からの連絡通路がある3階にカフェができ、旅行ガイドと雑誌のフロアになっています。文芸は上の4階にあがり、文庫・新書とまとまりました。


南店のリニューアルの3大ポイントの1つに「日本最大級の「洋書フロア」で異文化に触れよう。」というのがあがっています。もともと売り場面積の大きい洋書売り場でしたが、隣接する語学・辞書などの売り場との間にも広くスペースをとり、とてもぜいたくにスペースを使った売り場になりましたね。


同店の洋書売り場、問い合わせレジの前あたりに、洋書の新刊台があります。片側がフィクション、片側がノンフィクションで、サイズといい、見せ方といい、前述の東京堂書店の「軍艦」に通じるものがある台ですが、レジに対して垂直の向きだったころに比べると、周りが広々した感じになりました。これぐらいゆったりとってあるといいのになあ。


そして、この日のメインの目的、ジュンク堂書店新宿店へ。今日は、朝から春の嵐が吹き荒れ、電車も止まったり遅れたりと大変な一日でした。ふつうなら、家に引きこもっているところですが、無理して出かけたのは、やはりジュンク堂書店新宿店の最終日の様子を見たかったからです。


同店の最後のフェアについては、その熱い内容もあって、あちこちのメディアで取り上げられていましたし、写真入りで詳細に伝えているサイトなどもありますから、それらについてはふれません。同店の思い出についても、書き出すときりがないし、過去に書いたこととも重なるので、今回はあえてふれません。


ジュンク堂書店新宿店で最後の買い物。今日はいっぱい買うぞと最初から決めていました。どうせならば、やはり特撮の棚(7階の映画棚と8階の実用書の棚の両方をもちろんチェックします)とか、書店関連の棚(7階の読書論の隣と6階のマスコミ関連の棚の両方)とか、宇宙とか生物とか格闘技とか、自分の好きな棚、得意な棚から本を選びたい。今日は連れてこられなかったけど、うちの子のお気に入りのお店でもあったから、代わりに児童書も何冊か買いたい。あっという間にかごはいっぱいになりました。


かごからあふれんばかりの本の総額は無料配送額を余裕で超えていたけれど、帰り道は雨で荷物が心配ではあったけれど、最終日でただでさえ閉店に伴う作業がたくさんあるはずなのに「送りますか?」と店員さんは聞いてくれたけれど、もちろん、持って帰ってきましたよ。


ジュンク新宿閉店告知1ジュンク新宿閉店告知2

がらがらになってしまった棚を目にするのはやはりさびしかったし、残念ながら、お世話になった担当さんにも会えなかったけれど、最後の最後まで、楽しい買い物をすることができました。ジュンク堂書店新宿店のみなさん、最後まですてきなお店をありがとうございました。


この空犬通信を始めてから、たくさんの書店の閉店を取り上げてきました。閉店直前の様子を目にしたことも、最終日に居合わせたこともあります。お店の閉店直前の光景は初めてのことではありませんが、何度立ち会っても慣れるものではありません。今回のジュンク堂書店新宿店の閉店、ふだん使いのお店を失うという意味において、また、複数の知り合いがいるというお店を失うという意味において、この喪失感は、吉祥寺の弘栄堂書店のとき以来かもしれません。ほんとに、ほんとに、残念です……。



ジュンク新宿フロアガイド

↑いくら書店好きでも、各店のフロアガイドをコレクションしたりはさすがにしていませんが、これは、とっておこうかなあ。今日買い物した本のどれかにはさんでおいて。


3件だけとしましたが、最後に、書店オープンの話で終えるのも悪くないでしょうから、この件にもふれておこうかな。本好き書店好きの間で、大変な話題になっているようですね。「第0回:はじめに - 内沼晋太郎の本屋開業奮闘記」(3/31 WEB本の雑誌)。場所は、下北沢。時期や規模などについての詳細はまだ発表されていませんが、《目指しているのは「街の本屋」》《取次から商品を仕入れる、いわゆる新刊書店》《扱うのは新刊書だけではありません。当然古本も雑貨も扱うし、お酒も出すし、イベントもやる》《博報堂ケトルと協業で運営》ということだそうですよ。


《これからお店ができるまでの諸々を、こちらで連載させていただくことになりました》とありますから、書店オープン、それもメガストアやチェーンではない書店ができるまでの、貴重な記録になるのではないかと思われます。書店好きは注目ですね。


スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sorainutsushin.blog60.fc2.com/tb.php/1817-abb55097
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)