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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

ブンブンコ通信、最近こんなの読みました、炎の文庫日誌……書店フリペがおもしろい!

この空犬通信ではたびたび取り上げていますが、わたくし空犬は書店独自の情報発信にとても興味があるもので、書店が独自に出しているフリーペーパー、なかでも担当の方の思いや個性が存分に発揮された、手作り感にあふれるタイプのものが大好き。そうしたフリペとの出会いは、書店をおとずれる際の楽しみの1つになっています。


最近いくつかおもしろいフリペを手に入れたので、まとめて紹介しなくちゃなあ、と思っていたら、このところ、ツイッター書店員さんたちの間で、何やらとみにフリペの話題がにぎやか。そうした話題にお互いに刺激されたのでしょうか、フリペを作ろうという話が出ていたり、実際に作っちゃった方がいたり、それらを送ったの読んだのの、どの店に並べたのといった話が飛び交ったりしています。昔から書店フリペをプッシュしてきた身としては、実にうれしいことになっています。


今度の金曜日、6/17は本・書店・音楽のイベント「ブックンロール」ですが、昨年夏に開催したときは、フリペがテーマの1つでした。その資料として、空犬が個人的にあちこちで集めた書店フリペをセットにして、入場者のみなさんに配ったりしたのです。そのときのフリペ一覧はこちら。「書店発のフリーペーパーはやっぱりおもしろい!」(2010/9/5 吉っ読日記)。


今年のブックンロールでは、特にフリペの話題を取りあげることはしませんが、トークの出演者、笈入さんの往来堂書店は「往来っ子新聞」を、花本くんのBOOKSルーエは「ルーエの伝言」を発行していますし、長谷川さんも、BOOK EXPRESSディラ上野店時代は、「季刊めくる」を発行していたことがあるなど、全員がフリペに関わっている方々ですから、今回も話の流れによっては、フリペのことが出てくるかもしれませんね。


というわけで、今回は、「往来っ子新聞」「ルーエの伝言」以外の、書店発フリペをいくつか紹介します。(以下、フリペ・冊子に、編集人・発行人・担当などのお名前の明記がある場合のみ、文中でお名前を紹介しています。ツイッター発だったり、ツイッターで話題になっていたりるものについては、アカウントを入れたものもあります。)


まずは、書店関連の話題をまとめた以前の記事で紹介済みですが、ツイッター書店員さんたちの間で話題になっていた、というか、このようにフリペが盛り上がるきっかけになったとも言えそうな、このコラボフリペ2点、三省堂書店有楽町店(@yrakch_sanseido)の「ブンブンコ通信」と丸善ラゾーナ川崎店(@maruzenkawasaki)の「最近こんなの読みました」から。


ブンブンコ通信4最近こんなの読みました11.6

↑前回の記事で紹介したときは入手できていなかったもの。その後、新しい号も出ているようで、またもらいにいかなくちゃ。


「ブンブンコ通信」はA5版4頁でオール手書き。「ブンコ」とあるとおり、新刊文庫の紹介が中心で、書影はなし、文章のみのシンプルなスタイルです。文庫中心ですが、ハードカバーのおすすめもあったり、内容紹介のほかにも、新刊発売予定のカレンダーがあったり、「注目タイトル」として発売日ごとにずらりとタイトルが一覧されていたりと、文庫好きにはうれしい内容になっています。


製作を手がけているのは文庫王子さん(@bun_bun_ko)のようですが、写真のVol.4から「文庫姫」さんも登場しています。(*註:記事を書いたときは、「ミシマ社のミシマガジン「本屋さんの遊び方」で取りあげられていた方ですね」としてしまいましたが、ミシマガジンの記事は、有楽町店の公式アカウントの中の方でした。フリペを紹介するのに、人違いをしてしまうとは……。関係のみなさんには大変失礼なことをしてしまいました。)


対する「最近こんなの読みました」は、A5判24頁とボリュームがあります。こちらは、ワープロ打ちの文章がぎっしりで、紹介本には書影だけでなくイメージ写真が添えられているものがあったり、店頭で使われているPOPを写真で見せていたりと、なかなかにぎやか。こちらにも、文庫の発売予定カレンダーや発売日別の新刊一覧があります。


たくさん取りあげられている本の紹介文末尾には、それぞれ担当の方のお名前が記されていますが、中心になっているのは沢田史郎さん(@ossann46)とのこと。タイプの異なるこの2種のフリペが、2店の店頭で仲良く並んでいるわけです。先の記事にも書きましたが、別のチェーンでこのようなコラボが実現するのは、きわめてめずらしいことではないでしょうか。書店フリペ好きには実にうれしい光景ですよね。


さて、このコラボフリペ、これまでは2店2紙の話だったんですが、資料を集めてこの稿を準備している間に、さらに話がいろいろ進んでいるようで、今日、またまた強力な1紙が加わったようです。


島根県益田市のブックセンタージャスト高津店の「炎の文庫日誌」がそれ。作成されたのは、ツイッター書店員の間ではいまや説明不要の有名人、同店の文庫担当、野坂美帆さん(@nezd03)。野坂さんについては、こんなツイッターまとめがありますよ。これを読んで、「炎の文庫日誌」を読みたい、お店の棚を見てみたい、そんなふうに思わないでいることはまず不可能でしょう。


炎の文庫日誌2011.6

この「炎の文庫日誌」ですが、サイズはB4判で、タイトル・内容紹介など一部をのぞいて、文字は手書き。ダイナミックな手書き文字が踊る紙面はなかなかのインパクト。お店では、壁新聞として店内に貼られているそうで(タイトルのところに「フリーダム壁新聞始めました。」とあるのはそのため)、正確には配布前提のフリペとはちょっと違うものかもしれませんが、でもこれ、内容といい体裁といい、そのまま配れそうな感じですよね。そのように思われる書店員さんが出てくるのは当然で、早速、丸善ラゾーナ川崎店の沢田さんがお店で配布を開始されたとのことです。関東にお住まいの本好き書店好きで、実物を見てみたいという方は、ぜひ同店を訪ねて、他の2種と一緒に入手してください。


このフリペが丸善さんで置かれるようになった件を含め、作り手の野坂さんが、ツイッターで熱い思いを披露しています。これ、ご本人が拡散を希望していることもありますし、ぜひ空犬通信を読んでくださっている非ツイッター使いの書店員の方々にも読んでいただきたい内容でもあるので、ちょっと引かせてもらいます(原文はいくつかに分けてツイートされたものですが、文章はそのままに、1つにまとめさせてもらいました。)


《徐々に『炎の文庫日誌』送付しております。読まれた皆さんがきっと笑っちゃうようなのさか100%な内容です。そんな『炎の』があの丸善ラゾーナ川崎様で配布していただけることになりました。地方書店の皆さんの中には、都市部の大型店や、有名書店に悔しい思いをもたれている方も多いと思います。でも、どんな立場の書店員であっても、本が好きで、本を大事に売りたくて、本を売る場を大切にしている思いは一緒。みんなでまずは自店の店頭をにぎやかにしてみませんか。売場を楽しみましょうよ。お客様に楽しいお店だな、と感じてもらえるようなお店にしましょう。これからもしかしたら立ち上がるかもしれない楽しい構想にツイッターを通じて全国の有志が参加してくださいますように。文芸文庫だけでなく、書店のすべての売場に輪が広がりますように。日本の隅っこからこんなことをつぶやいてみます。長文ですがなんとか拡散してね!おわり。》


文中にある「構想」というのは、三省堂書店海老名店さんを中心に企画が進んでいる「フリーペーパー書店構想」。全国書店のフリーペーパーを展開しあう、というものだそうです。なんともおもしろそうな話ではないですか。


昨年の夏、ブックンロールでフリペを取り上げたのも、そして、いくつかの書店にお願いして、それこそお目にかかったこともない大阪の書店員さんにいきなり電話して50部ほしいからなどと図々しく送ってもらったりまでして、フリペを配布させてもらったのも、こういうフリペの存在を、そして(なかには自腹で)フリペを作ってまで本を紹介したいという思いにあふれた書店員さんたちの存在を、いろんな方に知ってほしかったからなんです。さらに、ルーエとBEX、ルーエと往来堂で実現したような、フリペを通したコラボが実現すればいいなと思ったからなのです。昨年夏のブックンロールのときには、大阪の書店発のフリペを東京で紹介するぐらいがせいいっぱい、こちらの力が足りなくて、残念ながら東西に離れた書店の交流はその時点では夢物語でしかなかったのですが、フリペを通した書店の交流、それも地域的に離れた書店同士の交流が現実に動き出しているようで、ちょっと感激です(涙)。


このような話題が大いに刺激になっているのでしょう。ツイッターを眺めていると、フリペを作ろうという話が複数出ていますね。なかには、学参で作ろうとか、ビジネスで作ろうとか、ジャンルを限定したフリペのアイディアも出ています。書店フリペに多いのは、文芸や文庫を中心にしたもので、あとはジャンル別だと、児童書やコミックは見ますが、特定のジャンルに絞ったものは多くはありませんよね。フリペの話題の盛り上がりのなかから、今までに見たことのないようなタイプのものが出てきたらおもしろいなあ。傍で見ているだけなので、暢気なことを言ったり書いたりしていますが、一書店好きとして、この盛り上がりは、ほんとうれしいし、これからが楽しみです。


ほかにも紹介したいものがあるのですが長くなったので、稿をあらためます。

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