空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

さわや書店、金高堂、あおい書店……新刊書店の開店・閉店いろいろです

書店の開店・閉店関連情報のまとめです。(店名の後ろのかっこ内の数字は坪数。)


●オープン


  • 1/24 YURINDO annex(18;東京都八王子市)
  • 2/ 1 オークスブックセンターつくばアッセ店(90;茨城県つくば市)
  • 2/ 1 東武ブックスサミット王子店(50;北区)
  • 2/ 8 ブックワン(33;長崎県壱岐市)
  • 2/20 アシーネ熊谷店(150;埼玉県熊谷市)
  • 2/28 三洋堂書店東習志野店(200;千葉県習志野市)
  • 3/12 さわや書店イオンタウン釜石店(165;岩手県釜石市)
  • 3/14 未来屋書店和歌山店(285;和歌山市)
  • 2015/3/? 金高堂書店本店(240;高知県)

「YURINDO annex」は有隣堂のブランド名と考えればいいのでしょうか。店舗一覧を見ると、現在ではこの八王子の新店のみに使われているもののようですね。関連記事はこちら。「八王子駅構内に書店「YURINDO annex」出店へ-7時から営業、学生などの利用狙う」(1/23 八王子経済新聞)。


記事の一部を引きます。《八王子北口の駅ビル「CELEO(セレオ)八王子 北館」2階に1月24日、書店「YURINDO annex(アネックス)」(八王子市旭町、TEL 042-655-2311)がオープンする。東京、神奈川を中心にチェーン展開する有隣堂(横浜市戸塚区)が出店。同館8階に構える八王子店に続き、市内では2店舗目となる。》


《店は駅改札口から八王子駅北口のペデストリアンデッキ・マルベリーブリッジへと続く通り沿いに位置。18坪の店内に書籍や雑誌など約2万冊を用意する。朝7時から営業を開始し、駅利用のビジネスマンやOL、学生などをターゲットに据える。》


《8階の店はそのままに2店舗体制で営業。2階については雑誌や文庫、コミックなどを中心に扱い、「手軽で便利な売り場」と同社広報担当者。「8階は500坪の売り場に、一般書はもちろん児童書・専門書まで豊富な品ぞろえで展開する」という。》


オークスブックセンターは、昨年11月に閉店した友朋堂書店つくばアッセ店の居抜きとのこと。


東武ブックスの新店はスーパー「サミット」内のお店。先日の開店閉店関連の記事で、スーパー「サミット」に入っているブックスゴローが撤退になるらしいという記事を紹介しましたが、今回のように、新たに別の書店が入るケースもあるようで、単純に、サミットから書店(書籍売場)がなくなってしまう、ということでもないということなんでしょうか。


さわや書店の新店は、イオンタウン釜石内に入るお店。地理がよくわからないのですが、住所は「岩手県釜石市港町」、地図で見ると海のすぐそばですね。165坪というのは書籍・雑誌の売場面積だそうで、情報をくださった方によれば、「その他25坪」となっているそうです。文具などの雑貨を扱うことになるのでしょうか。釜石にはすでに、さわや書店釜石店がありますが、2店体制になるようです。


高知の金高堂本店は、『本屋図鑑』にも登場する四国を代表するお店の1つ。関連記事はこちら。「金高堂書店、2015年3月に新本店開店へ」(1/23 文化通信)。《金高堂書店(高知県)は2015年3月、新本店を開設する。現在の本店近くに新しくマンションが建設され、その1階240坪に入居する。1月22日、高知で開催された金高堂書店新年会で具体的内容が公表された》とのことです。


●リニューアル


  • 2/21 ブックファーストルミネ大宮店(129;さいたま市大宮区)
  • 2/22 天満屋ハピータウン宮脇高梁店(110;岡山県高梁市)
  • 2/28 ビッグワンツタヤ鹿沼店(300;栃木県鹿沼市)

ブックファーストルミネ大宮店は、前回のまとめ記事で紹介していますが、詳細がわかりましたので、あらためて。以前は5階にあったのが、6階に移転となり、80坪から増床となるようです。


天満屋ハピータウンは、商業施設内の移転・改装で、80坪からの増床。ビッグワンツタヤ鹿沼店も移転・増床で、170坪からと、ほぼ倍のサイズになっています。


このほか、リニューアル関連では、ふたば書房京都大丸店(@futabadaimaru)がツイッターで、1/29付のツイートで《大丸店の改装工事が始まりましたので本日から店内のレイアウトが少し変わっております。工事期間中は通路が少し狭くなりましてご迷惑をお掛けいたしますがよろしくお願い致します》《雑誌のジャンルの位置が少し変わりました「あれ?前ここに…」となられた場合はすぐにスタッフまでお問い合わせ下さいませ!》という案内を出しています。


また、数が多く、改称のみのようですので、個別には取り上げませんが、昨年、ファミリーブックを買収したゲオが、既存店の改称・リニューアルを進めているようです。昨年の買収についての関連記事はこちら。「ゲオ、群馬の「ファミリーブック」買収 事業拡大狙う」(2013/10/9 MSN産経)。


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祝東京初出店!……ふたば書房丸ビル店を見てきましたよ

先日、JR東京駅の近くに用事があったので、先週1/24にオープンしたばかりの新店、ふたば書房丸ビル店を訪ねてきました。


140129ふたば書房丸ビル店 外観

店内の写真だけを見せられたら、ビジネス街にあるお店とは思えないような雰囲気と品ぞろえで、とてもすてきなお店でした。京都・河原町の丸井に入っている「FUTABA+」を思わせるような感じでしょうか。


同店について、「丸の内ドットコムトップ」には、《京都の老舗書店が都内に初出店!居心地よいおしゃれな店内に、こだわりの書籍と雑貨を揃えました。ベストセラー、新刊はもちろん、独自のスタイルあるセレクトコーナーもあり、ふだん使いの書店としておすすめです。また、ライフスタイル雑貨も充実し、丸の内ワーカーの方から観光のお客様まで、楽しくお買物していただけます》とあります。


業界紙2紙にも開店を伝える記事が出ています。「ふたば書房、関東初出店の丸ビル店がオープン」(1/24 新文化)、「ふたば書房、新たな本と雑貨の融合店 丸の内に80坪で開店」(1/29 文化通信)。


うち、新文化を引きます。《1月24日、東京・千代田区の丸の内ビルディング4階にオープンした。売場面積は80坪。「書籍」60坪、「文具・雑貨」15坪。同社の雑貨事業を手がけるANGERS(アンジェ)が店舗設計した。メインターゲットは丸の内に勤めるビジネスマンやOL、観光客を想定。雑貨のセレクトは他店よりも実用性を重視したという。同23日には関係者に向けた内覧会を開いた。洞本昌哉社長は「この店が今後の出店の試金石になる。目指すのはライフスタイルの提案」と話している。初年度の年商目標は1億8000万円。店長は京都駅八条口店で文庫などを担当した伊藤慶彦氏。同店は青山ブックセンター丸ビル店の跡地》。


同店のFacebookにも、店内の写真がいろいろあがっていますので、先の記事に引用された写真と併せて見ると、店内の雰囲気がなんとなくわかるかと思います。


ふたば書房といえば、京都・滋賀を中心に十数店を展開している、関西の本好きにはおなじみの老舗チェーン。雑貨のアンジェは一足先に東京進出していましたが(2010年に上野エキュート内に出店)、ふたば書房としては今回の丸ビルが東京初出店とのこと。


ざっと店内の様子を見てみます。(取材をさせてもらったわけではなく、ほんとにざっと見て回っただけの、個人的な印象です。)


お店に入る手前の共用通路部分は真っ白のイメージなんですが(いちばん上の写真、参照)、店内に入ると、照明の色味の効果もあるのでしょう、とたんに印象がやわらかくなります。什器はシックな色使いで、ジャンルを示すプレートの表記なども洗練された感じです。


通路側に開口部が2か所ありますが、それぞれに平台があります。この平台が単に新刊・話題書で埋めただけのものではない、ユニークなセレクト台になっていました。


140129ふたば書房丸ビル店 平台1140129ふたば書房丸ビル店 平台2

↑2つあるうちの右側の平台。夏葉社の本が並んでいたので、お店の方に断って、写真を撮らせてもらいました。まさか、ビジネス街のビル内にできた新店の、メインの平台の正面、真ん中に夏葉社の本を発見することになるとは! うれしい驚きです。この台には、夏葉社の本のほか、古ツアさんの本など、本好きが喜びそうな本がいろいろ並んでいて、驚いたことに、高田渡さんの詩集『個人的理由』(文遊社)まで並んでいました。いやはや。


平台の左脇には、新刊の柱。通路側には直木賞作品などが並び、反対の店内側は京都本のコーナーになっていました。平台の右となりの柱もフェアに使われていて、こちらには、「技術」関連の本が並ぶフェアが展開中。工学的な「技術」だけではなく、幅広いジャンルの本が並ぶ、おもしろいセレクトになっていて、本の積み方、並べ方にも工夫が凝らされていましたよ。


ビジネスと人文の棚を見ながら奥に入ると、正面の壁面は、文芸の棚。作家の五十音順に全方位的に並べた感じではなく、こちらも表の平台同様いかにも本好きが喜びそうなセレクトになっています。文庫と単行本が混在した並べ方で、サブジャンルの立て方にもなかなか工夫がされています。


文芸の棚では、テーマ・ジャンル・作家のプレートが、いい具合に混在していて、たとえば作家名のプレートには、売れ筋の人気作家というよりは、趣味性の強い、玄人受けしそうな作家の名が並んでいます。「ミステリー」「SF」「海外文学」など、ふつうのジャンルも立っているのですが、よくセレクトされているようで、たとえば「ミステリー」には、このミスの上位作品・作家は並んでいなくて、久生十蘭、夢野久作、中井英夫、種村季弘といった名前が並んでいます。ヴォネガットとブラッドベリは「SF」ではなく、「海外文学」のほうに入っていたりと、担当の方が、目で見て、順番や隣との組み合わせにも気を配って並べたのであろうことがうかがわれるものになっていました。


「本の本」がまとめられた棚もあって、うれしいことに『本屋図鑑』もありましたよ。メモをとったわけでも撮影したわけでもないので、ちょっとうろ覚えですが、「仕事と文学」といった、ミニフェアといってもいいようなテーマ別のサブジャンルも立っていたように思います。


壁面に沿って見ていくと、隣には、音楽や映画などの芸術関連が並んでいます。棚の下段に、そのジャンルの雑誌が並べられ、上の段にそのジャンルの単行本が並ぶという並べ方になっていました。


文庫、レギュラーの棚は作者の五十音順に並べられていました。海外文学も同じく五十音順で、五十音順の並びを採用しているお店でも、レーベル別を併用されることの多い、ハヤカワ文庫など、レーベルにファンがついているタイプのものも、すべて作家でばらして五十音順になっていました。新刊棚はレーベル別です。こまかくチェックしたわけではないのですが、文芸の棚に並んでいる文庫とは、重なりなどがないよう、配慮されているのでしょうか。


コミックは、文庫のレギュラー棚と同じ並びにありました。棚は2本と分量的には控え目です。ビジネスマン向け大人向けのタイトルに絞ってあるのかと思ったら、コナンや進撃など、人気作品も並んでいて、(あくまで、あまりコミックに強くない者が見た印象ではありますが)コンパクトながら偏りのないセレクトになっているようでした。


雑貨は、なんとなくコーナーは分かれているものの、売り場を完全に分けてしまうのではなく、ライフスタイル関連の棚の近くには生活雑貨が、児童書の近くには知育玩具が並ぶなど、本と雑貨の融合が図られているような配置でした。文具やブックカバーなどの読書グッズは、レジの正面の目立つ台に並んでいました。


140129ふたば書房丸ビル店 書皮

↑こちらが書皮(ブックカバー)。これは文庫にかけてもらったものですが、天と地の折り返しのない帯状の紙です。


140129ふたば書房丸ビル店 しおり

↑購入特典としていただいたしおり「スワンタッチ」。「ふたば書房」と店名が入っています。


140129ふたば書房丸ビル店 カード

↑ショップカードもかっこいい。ふたば書房とアンジェのものがあります。アンジェのものは、辞書の項目を模した洒落たもの。


カードといえば、ふたば書房には「Honya Club」というポイントカード同店の案内によればメンバーズカード)がありますが、取扱店が限られているようで、東京では使えないのでしょうか、今回は、レジでは丸ビルのカードの有無は聞かれましたが、こちらのカードについては、聞かれませんでした。


140129ふたば書房丸ビル店 買った本

↑こちらが今回買った文庫。ところで、この本、どこに並んでいたと思いますか? 文芸<SF? 文庫<創元SF文庫? 文庫<な行の作家? これ、柴田元幸さんや岸本佐知子さんらの本が並ぶ、文芸棚の「翻訳者の仕事」という棚にありました。


このほか、詳述はしませんが、もちろん雑誌やライフスタイル関連の実用書の棚もきちんとそろっていて、全体にバランスのいい品ぞろえになっているように思いました。


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西荻窪beco cafeで予定している2014年の出版・書店・音楽関連イベントです【更新】

西荻窪のブックカフェ、beco cafeで、ときどき、出版・書店関連(ときどき、音楽関連も)のイベントを企画・主催しています。ご興味のある出演者、テーマなどがありましたら、ぜひ遊びに来てください。(予約などの詳細、出演者のプロフィールなどは、イベント一覧の後にあげてあります。)



◆これからのイベント◆


2014年のbeco talk、beco reco、beco utaなど、beco cafeでの空犬企画イベントはすべて終了となりました。12月 町本会シンポジウム開催のためbeco talkはお休みとなります。


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今年もやります、ブックンロール!

イベントの開催予告です。今年もやります、「ブックンロール」


「ブックンロール2014」、日程は6/27(金)、会場は昨年と同じ、阿佐ヶ谷ロフトAです。まだいろいろ企画中ですので、詳細は少し先になりますが、後日、空犬通信で発表します。


今年も、昨年同様、いや、昨年以上にもりだくさんなイベントにしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。



「こんにちは、仕事」……書店のフェアに選書で参加しました

あちこちの本屋さんに出入りしているものですから、知り合いの書店員さんのいるお店から、フェアに選書で参加しないかと声をかけていただくことが、ごくたまにあります。これまでは、東京の本屋さんばかりでしたが、初めて、東京以外の本屋さんから声をかけていただきました。



開催店は、大阪のスタンダードブックストア茶屋町。阪急梅田駅そばの商業ビル、Nu茶屋町の2階に入っている、すてきなお店です。フェアは、同店のツイッター(@standardbook_c)によれば、このような内容です。


《はたらくって、なんやろう?そもそもどんな仕事があるんやろう?好きなことを仕事にする?しない?はたらくを考えること=何を大切にして生きたいかを考えること。そんなこんなを知る、考えるフェア》。


仕事にまつわる本、はたらくにまつわる本を集め、本を通して、「何を大切にして生きたいかを考える」。おもしろいテーマですよね。難しいけど、本好きとしては、挑戦してみたくなるテーマです。


1人、3〜5冊で、コメント付き。ぼくは、得意の出版・書店関連の本1冊を含む4冊をピックアップしたんですが、残念ながらうち1冊が品切れだったので、3冊での参加となりました。開催中のフェアですので、書名や推薦コメントは、ここにはあげませんが、終了後に、機会があれば、記事で紹介します。


それにしても、選書に参加しているメンバーの豪華なこと! 依頼をいただいたときは、ほかにどんな方が参加しているのかは、聞きませんでした。空犬に話があるぐらいだから、知り合いの書店員さんや出版関係者にたくさん声がかかっているんだろうなあ、ぐらいに思っていたのですが、後で、参加している方々のお名前を知ってびっくり。どんな方が参加しているかは、同店のツイート、こちらこちらこちらをどうぞ。


今回、声をかけてくださったのは、大阪のスタンダードブックストア茶屋町のKさん。昨年7月に、大阪の隆祥館書店で開催した『本屋図鑑』刊行記念のトークイベントに参加くださった方で、そのときのご縁で、今回、参加できることになりました。


空犬通信には何度も書いていますが、こちらは高校卒業まで大阪で育った身。スタンダードブックストア茶屋町は、ぼくが大阪にいたころにはなかったお店ですが、それでも、大阪の書店、キタの書店にはやはり特別な思いがあります。大阪の本屋さんに、限られた期間であっても、わずかな冊数であっても、自分が選んだ本が、自分の名前とコメント付きで並ぶのだと思うと、大阪育ちの本屋好きには、感慨深いものがあります。紀伊國屋書店をはじめとする、キタの書店にせっせと通っていた、当時の、高校生の自分に教えてやりたいような気分です。


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「町本会」始動!……公開会議第1弾、無事に終わりました【更新】

先日、1/17に西荻窪のブックカフェ、beco cafeで、トークイベント、beco talk vol.12「「町には本屋さんが必要です会議」〜町本会立ち上げ、公開企画会議〜」が開催されました。「町本会」の外向けの活動・イベントとしては、これが初めてのものとなりました。イベントに参加くださったみなさま、ありがとうございました。トークイベント終了後の交流会にも、たくさんの方が駆けつけてくださいました。遅い時間に集まってくださったみなさま、ありがとうございました。「町の本屋さん」について、たくさんの示唆を得ることができました。


今回は、「町本会」初めての公開会議。何しろ、「初めて」ですから、まだまだ話し手の我々も手探りの状態です。何か結論を出せたりしたわけではありません。これから何を話していくべきか、誰と話していくべきか、どんなことをすべきかについて、意見を交わし合いました。


今回の会議では、今後、話し合っていかなくてはならないであろうトピック、避けては通れないであろう書店をとりまく問題がいくつも浮かび上がってきました。交流会でも、多くの方から、ご意見をいただいています。それらを参考にしながら、来月の町本会公開会議第2弾では、いくつかトピックを立て、今回よりもさらに踏み込んだ議論にしたいと思います。


今回は、書店の方、出版関係の方、一般の読者の方のほか、取次の関係の方や、図書館関連の方も来てくださいました。町の本屋さんの話をするトークイベントに、図書館の方が来てくださったことが、個人的にはとてもうれしく思われました。図書館というと、ベストセラーの複本やたくさんの予約待ちのことなど、どうしても新刊、とくに売れ筋の新刊の扱いに関する書店との利害の問題が取りざたされがちですが、書店と図書館の関係は、そんな単純な問題ではないはずです。今後も、図書館のことは、町本会で話すべきトピックの1つとして、継続して考えていきたいと思います。


今回は、全国紙の方の取材も入りました。beco talkに業界紙ではない一般紙の取材が入るのは初めてのこと。記事になるかどうかは、もちろんまだわかりませんが、出版業界外の方から注目されたというだけでもうれしいことです。


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トークイベントbeco talk、3月は晶文社が登場です

西荻窪のブックカフェ、beco cafeで、ほぼ毎月開催している出版・書店関連テーマのトークイベントbeco talk。3月のトークのご案内です。


    beco talk vol.15
    いま、犀の本がおもしろい!
    〜晶文社はこれから何をしようとしているのか〜

    日時:2014年3月28日(金)
    OPEN 19:00 START 19:30(〜21:30)
    会場:beco cafe(東京・西荻窪)
    会費:1000円(ワンドリンク付)
    出演:斉藤典貴(晶文社)、空犬(編集者・本屋図鑑編集部)
    *1/30(木)から予約受付開始となります。

お待たせしました。beco talk初めての出版社特集は、みんな大好き晶文社の登場です。電子書籍での全集刊行が当たり前になりつつある今、あえてボリューム・内容ともに本格的な全集を紙で出す『吉本隆明全集』、「就職しないで生きるには」の新シリーズ、『絵本ジョン・レノンセンス』新版など、過去の定番・名作のリニューアル・復刊、『古本の時間』など「本の本」へのこだわり……危機を乗り越えて生まれ変わり、次々に新しいことに挑戦している晶文社の「これまで」と「これから」を、晶文社の現役編集者が語ります。


トークは、3部構成を予定しています。第1部は晶文社のこれまで。過去の主要シリーズや代表的な出版物、晶文社に関わった方々についてのほか、全国紙で危機が報じられてから、どのようにして現在のような出版活動ができるまでになったのかを聞きたいと思います。昨年亡くなった中川六平さんのお仕事についてもお話が聞けるかと思います。


第2部は、晶文社のこれから。吉本隆明の全集出版、「就職しないで生きるには21」、新シリーズ「犀の教室」など、晶文社がいま何をやろうとしているのか、これからどんな本を出そうとしているのかをうかがいます。


第3部は、公開企画会議。事前に、「こんな本が晶文社らしいのでは」「こんな本を晶文社で出してほしい」というアイディアを、募ります。そこで集まった企画の内容や可能性、晶文社らしさなどについて、あれこれ話します。もちろん、同社の正式な企画会議ではありませんから、まじめなものだけでなく、妄想に近いもの、実現がとうてい不可能に思えるような企画が出てくるのもおもしろいかもしれません。


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ブックファースト梅田、ブックスゴロー……新刊書店の開店・閉店いろいろです【更新】

2014年、最初の書店の開店・閉店関連情報のまとめです。前回、昨年末に、年末年始の件をまとめて紹介しましたので、今回は数はあまりなく、オープンが一件もなかったりするのですが、大きな閉店ニュースがありますので、それを中心にご紹介したいと思います。(店名の後ろのかっこ内の数字は坪数。)


●リニューアル


  • 2/21 ブックファーストルミネ大宮店(埼玉県さいたま市)

●閉店


  • 2/28 ブックファースト梅田店(530;大阪府大阪市)

今回は、ブックファーストが2件です。まずは、大宮店の移転から。公式サイトに案内が出ています。「ルミネ大宮店 フロア移転に伴う一時休業のご案内」


内容を引きます。《ブックファーストルミネ大宮店は、ルミネ大宮館内において店舗を移転することになりました。移転工事に伴う一時休業の日程は下記の通りです。移転先の詳細は、ルミネのリニューアル告知とあわせて発表させて頂きます》。


日程は、画像になっているので、そのまま引用できませんが、2/1〜2/20が一時休業、2/21がリニューアルオープンとあります。


大宮店は、JR大宮駅に隣接するルミネ大宮店内にあるお店。ごく簡単なものではありますが、以前、大宮の書店のレポートをまとめた際に、同店の様子についてもふれています。こちら。大宮では、昨年、ジュンク堂書店がLOFTから高島屋へ移転リニューアルしていますが、それに続く移転リニューアル。こちらは館内移動ということですが、店舗サイズがどうなるのかが気になるところですね。


続いて、こちらはちょっとショックなニュースです。「梅田店 閉店のお知らせ」


公式サイトの案内を引きます。《ブックファースト梅田店は、2014年2月28日(金)をもちまして営業を終了いたします。2004年4月の開業以来、多くの皆様にご愛顧いただき誠にありがとうございました。閉店に伴い、3F リビングカフェにつきましても、2014年2月28日(金)をもって営業を終了いたします》。


ブックファースト梅田店は、新阪急ビル1〜3階を占めるお店。超のつく大型店がひしめく大阪中心エリアにあっては、現在の感覚からするとサイズ的には控え目に見えてしまいますが、530坪もあります。


ブックファースト梅田店は、当方が大阪を離れてからできた店ですが、大阪では必ず顔を出すお店の1つで、ブックンロールの第1回で、同店発行の書店フリペを配布させてもらい、それがきっかけで同店の方と縁ができたりと、個人的な思い出もたくさんあるお店です。過去の記事で、お店の様子を紹介したこともあります。こちら。ちなみに、この記事、2010年に書いたものですが、ブックファーストはトーハン傘下になる前で、旭屋書店本店も健在のころでした。


御堂筋をはさんだ向かいあたりには、以前は、旭屋書店本店がありました。阪神百貨店の周辺、駅でいうと地下鉄東梅田駅の近くの大型書店2つが、2年強の間に続けて閉店ということになってしまいました。ほかにもいろいろ書店があるではないか、と思われる方もいるかもしれませんが、ブックファーストがあるあたりからは、紀伊國屋書店もジュンク堂書店もちょっと離れていますから、同店を日常的に利用していたお客さんはやはり不便な、そしてさびしい思いをすることになりそう。大型店ではありませんが、近くには、清風堂書店と旭屋書店梅田地下街店がありますから、ぜひそれらのお店を利用していただき、本を買うという行為自体から離れてしまったりがないことを祈るばかりです。


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三鷹にできた新しい古書店はすてきなお店でした

しばらく前に、吉祥寺のお隣、三鷹の新しいブックカフェとブックイベントを紹介する記事を書きましたが、今回は、三鷹にできた新しい古書店をご紹介します。


お店は、水中書店。オープンは本日1/18で、場所はJR三鷹駅の北口側、駅から徒歩四分、TSUTAYA三鷹北口店のすぐ近くです。こちらに地図が出ています。土日はなかなか古書店巡りはできないのですが、今日は偶然、三鷹駅の近くに用事があったので、我が家の本好き小学生と2人で訪ねてきました。


水中書店 外観1水中書店 外観2

↑お店の外観。店頭には均一本の箱が出ています。店頭には、西荻窪の古書店、音羽館からの、お祝いの花輪も。


水中書店 ショップカード1水中書店 ショップカード2

↑こちらはショップカード。かっこいいロゴですね。


店頭をざっと見てから、店内に足を踏み入れます。木製の落ち着いた色味の什器に、硬軟とりまぜた、よくセレクトされた古書が並んでいます。プロパーの棚にもいい本が並んでいますし、均一本の棚にも、こんなものまで均一に、というような本が混じっていました。


中央線沿線の古書店でいうと、三鷹の上々堂、西荻窪の音羽館、阿佐ヶ谷の古書コンコ堂などのお店と、品ぞろえやお店の雰囲気に共通するものを感じます。同店のツイッター(水中書店(今野)@Konno_o)によれば、店主の方は音羽館にいらっしゃったとのこと。なるほどなあ、という感じですね。


洗練された雰囲気ではありますが、敷居の高い感じはありません。お店の一角には児童書、それも、大人向けのお洒落に偏ったものではなく、ふつうの児童書が並ぶ棚もありましたので、連れてきたうちの小学生も、あちこちの絵本や児童書を手にとりながら、居心地良さそうにしていました。


レジ脇の棚には新刊も並んでいます。同店に本を納品したという話は島田さんから聞いていましたが、たしかに夏葉社の本がそろっています。うれしいことに、『本屋図鑑』も平積みになっていました。


棚の本は、ぎっしりという感じではなく、ゆったりめに並べられていて、店内には、まだ本の入っていない棚もありました。これから本が増えて、棚が埋まっていくと、さらに雰囲気のあるお店になっていきそうです。これは楽しみだなあ。


駅から徒歩ですぐですし、夜も10時までと遅くまで開いていますから、三鷹駅利用者はもちろん、中央線沿線在住の古本好きにも通いやすそうですね。


三鷹駅の北口側の古書店事情としては、ブックステーションが閉店になり、才谷屋書店も移転してしまうなど、ちょっとさびしい状況が続いていました。ところが、最近、先の記事で紹介した点滴堂ができたり、児童書専門店「りとる」の跡地に風待文庫ができたり、三谷通り沿いに無人の古書店(正式な名称がよくわからない)ができたりと、本好きにはうれしい動きが続いています。そこへ、また新たに、古本屋さんらしい、それも中央線沿線の古本屋さんらしいお店が加わったかたちです。三鷹・吉祥寺エリアの本好きにはうれしいニュースですね。


というわけで、三鷹にできた新しい古書店、水中書店、すてきなお店ですから、近隣の古本好きは、ぜひ訪ねてみてください。


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渋谷発、「大盛堂書店2F通信」がおもしろい!……最近注目の書店フリペ その1

久しぶりに書店フリペの話題を取り上げます。しばらく前のことになりますが、渋谷で書店回りをした際、大盛堂書店に寄り、フリーペーパー「大盛堂書店2F通信」を入手してきました。


大盛堂書店2F通信

↑店頭には、最新号だけではなく、バックナンバーもずらりと並んでいましたので、まとめていただいてしまいました。


140115大盛堂書店 フリペ 27、28

↑こちらは、昨日入手したVol.27とVol.28。後者には、このフリペのことを教えてくれた1人で、猛烈にプッシュしてくれたT男さんも寄稿しています。


この「大盛堂書店2F通信」、知り合いの書店員や出版営業マンなど、こちらの書店フリペ好きを知る複数の人からすすめられていたのです。実物を手にしてみれば、これが噂通りというか期待以上というか。いやはや。これはすごいなあ。おもしろいなあ。


140115大盛堂書店 フリペ バックナンバー140115大盛堂書店 フリペ バックナンバー2

↑店頭ではこんなふうに配布されています。手作りのウォールポケットのようなものが壁面にとめられていて、そこに最新号と、バックナンバーが最近の数号、順番に並んでいました。


フリペは、A3の用紙を横置きにして上下半分に切り、それを折りたたんだもので、ほぼ文庫判。号によっては、別紙がはさみ込んであったり、ホッチキスでとめてあったりなど、割にゆるやかなフォーマット。表紙はロゴもテキストも手描きで、本文のほうは手描きとワープロが混在しています。この表紙だけで、おもしろそうだな、という感じがしますよね。表紙の、いい具合に力の抜けた感じや全体の雰囲気には、大阪の長谷川書店が発行している「ハセガワしんぶん」と共通するものを感じます。


内容は、本・作家にまつわる特集・コラム・アンケートや、書評、インタビューなど、内容も寄稿者もバラエティに富んでいます。新刊の発売日の案内やお店の売上ランキングといった書店フリペによくある要素はなく、より読ませる記事が中心になっているようです。


これはぜひ担当の方にお会いして、フリペの話をうかがわなくてはと思ったのですが、何度訪ねてもすれ違いでなかなか会えません。昨日、ようやくという感じで、フリペを作っている山本亮さんにお会いして、話をすることができました。


山本さんは、大盛堂書店の2階の売り場責任者。フリペは外部の寄稿はあるものの、制作自体は一人で手がけているそうです。特集や寄稿者の重複を避けるためでしょう、バックナンバーを一覧にしたリストまで作成されていました。フリペもユニークでおもしろいのですが、山本さんが手がけている売り場が、これまたおもしろい。決して大きくはないフロアに、文庫や新書、人文やスポーツなどが、ぎゅっと詰まっています。これが、なんというか、いい意味で駅前の本屋さんらしからぬ、実に不思議におもしろい品ぞろえと並びになっているのです。


このサイズなのに、ミシマ社や左右社や土曜社の本が並んでいて(それも、1冊2冊ではない)びっくりさせられたかと思うと、『新編 大杉栄追想』(なかなかインパクトのある表紙だったりする)が面陳になっていたりする(笑)。新書コーナーは、棚が何本も何段もあるわけではないのに、いちおしの新書が6面も並んでいたりする。立地からするとかための本が多すぎるぐらいに並ぶノンフィクションの棚は、棚の本数こそ少ないけれど、本がよくセレクトされて、密度が濃いものになっている。その隣がスポーツで、格闘技などのDVDもずらりと並んでいたりする。フェア台ではフリペと連動したフェアが展開されている。とにかく、本好き書店好きならば、うれしくなるような、(いい意味で)やんちゃな本の並べ方になっているのです。これは楽しい。


お店にいたのはわずかな時間でしたが、山本さんの話からも、棚からも、いろいろ刺激を受けました。beco cafeで開催しているトークイベントbeco talkで、いつか書店フリペをテーマに取り上げたいとずっと思っていたのですが、すぐにも企画したくなりました。


このおもしろフリペが注目されるのは当然でしょう。昨年はラジオにも取り上げられ、山本さんも出演したとのことです。「9月27日(金)小林悠×玉袋筋太郎」(TBSラジオ「今日のたまげた」)。


大衆めし 書影

↑大盛堂書店で買った本。『大衆めし 激動の戦後史』(ちくま新書)。お店の規模的にはあり得ないぐらい、これでもかという感じで並んでいて、ここで買わないわけにはいかない、という気にさせられました。


大盛堂書店 書皮

↑大盛堂書店は、実は、書皮もかっこいいのです。


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2/12トークイベントにスペシャルゲストの参加が決まりました!

西荻窪のブックカフェ、beco cafeで、ほぼ毎月開催している出版・書店関連テーマのトークイベントbeco talk。2/12の「いま、岡山のブックスポットがおもしろい! 書店・古書店・ブックカフェで歩く岡山」に、なんと、岡山から書店員さんが出演者として駆けつけてくださることになりました。


今回、来てくださることになったのは、451ブックス(@451BOOKS)の根木慶太郎さん。451ブックスは、『スケープス』の岡山特集にも登場しているお店です。店主の根木さんは、これも記事で紹介されている、岡山のブック&アートマップ「For Book Lovers」を個人で作成、発行している方で、岡山で新たに築かれつつある新しい本のネットワークの中心人物。まさに、「本がつなぐ街 岡山」のキーパーソンです。今回の特集でも、お店のセレクトや取材に全面的に協力してくださいました。岡山の本のネットワークを紹介するトークイベントの出演者としては、これ以上の方は考えられない、と言っていいでしょう。


東京で、岡山の書店事情について、その中心人物の1人と言っていい方から直接話を聞ける機会は滅多にないかと思います。トークイベント「いま、岡山のブックスポットがおもしろい! 書店・古書店・ブックカフェで歩く岡山」、岡山に縁のある方もそうでない方も、ぜひ聞きに来ていただければと思います。


    'Scapes presents beco talk special
    いま、岡山のブックスポットがおもしろい!
    〜書店・古書店・ブックカフェで歩く岡山〜

    日時:2014年2月12日(水)
    OPEN 19:00 START 19:30(〜21:30)
    会場:beco cafe(東京・西荻窪)
    会費:1000円(ワンドリンク付)
    出演:根木慶太郎(451ブックス)、内田剛(三省堂書店)、空犬(本屋図鑑編集部)
    企画:空犬通信
    主催:'Scapes スケープス編集部
    *定員のため、予約受付終了しました。

雑誌『スケープス 'Scapes』第5号についてはこちらの記事も、トークイベントについてはこちらの記事も併せてご覧ください。


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「世界の夢の」シリーズ、今度は図書館……『世界の夢の図書館』がまもなく刊行

昨年は、実にたくさんの「本の本」「本屋本」が刊行され、うれしい悲鳴だったんですが、今年もその傾向が続きそうで、この年末年始に、すでに気になる本がいくつか刊行されたり、刊行が告知されたりしていますね。そんななか、美しい本屋本をいくつも出してきた版元から、またまた気になる「本の本」が、それも、なんだかすごい本が出るようです。



世界の夢の図書館 書影

同社からは「世界の夢の」を書名にもつ本が、空犬通信でも紹介済みの書店3部作など、いくつか出ています。今度の新刊は、その「世界の夢の」シリーズの真打ちになりそうな、「本が並んでいるところ」が好きな向き(わたくし空犬がまさにそうです)には、相当たまらん感じの、(うっとりの意味での)ため息が漏れそうな感じの、中を開くとおお!となること必至の、とにかく強烈な1冊です。


書名の通り、建築的に美術的に視覚的に美しい、まさに夢のような図書館を世界じゅうから集めた写真集。大判の写真と簡潔なテキスト、詳細なデータで見せるところは、『世界の夢の本屋さん』シリーズと同じです。著者名表記がありませんが、地域ごとに複数の書き手の方が分担していて、『世界の夢の本屋さん』の清水玲奈さんのお名前もあります。


「西ヨーロッパ/南ヨーロッパ」「中央ヨーロッパ/北ヨーロッパ」「北アメリカ/南アメリカ」「アジア/アフリカ/オセアニア」の4つのエリアに大きく分けられ、30超の図書館が取り上げられています。ここで図書館名をあげることはしませんが、欧米の超有名どころから、聞いたことのないものや、最近できたばかりの最新施設まで、幅広いセレクトになっています。アジアからはインドと中国のみで、日本のセレクトはありません。


これがもう、なんというか、どの図書館もほんとうに美しい。すごいです。書店シリーズと違うのは、取り上げられている施設に大きめのものが多いことで、建物のボリューム感が圧倒的、息をのむ迫力です。


世界じゅうの美麗図書館を集めた写真集というと、これを思い浮かべる方も多いでしょう。



hofer libraries cover

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「町には本屋さんが必要です会議」(町本会)、本格始動です!

昨年の記事でご案内しました「町には本屋さんが必要です会議」(町本会)。いよいよ本格始動となります。


これまでは、イベントとしては、beco talkの公開会議が2つ予定されているだけ、情報発信も、この空犬通信でのイベント告知のみでしたが、今後は、発起人の往来堂書店笈入さん、夏葉社島田さんが中心となって、さまざまなかたちで情報を発信していくことになります。


そこで、以下のようなツール・場を用意しました。すてきなロゴを作ってくれたのは、『本屋図鑑』のイラストの得地直美さん。



町本会の活動については、今後は、空犬通信ではなく、上記のブログ・facebook・ツイッターでご案内していくことになります。「本屋さん」に関心をお持ちのみなさん、ぜひ登録・フォローなど、よろしくお願いします。


笈入さんと島田さんの名前で作成した、会の趣意書があります。上記のサイトでも読めるようになっていますが、重要な文書ですので、この空犬通信でも読めるよう、以下に引用しておきます。


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岡山のブックスポット特集掲載の雑誌『スケープス』第5号が発売になりました

昨年はたくさんの雑誌の書店特集号が発売されましたが、この年末年始にも複数の書店特集誌が発売になっていますね。それらについてはあらためて記事にまとめたいと思いますが、今回は、わたくし空犬が寄稿させていただきました、こちらの雑誌を紹介したいと思います。



スケープス 201401 書影スケープス 201401 扉写真


旅をテーマにした隔月刊の雑誌『スケープス』、1/4に発売となった第5号、メインの特集はアイスランドですが、国内特集として、「本がつなぐ街 岡山」という、岡山での新たな本の動きを紹介する特集記事が掲載されています。


ブックカフェ、古書店など岡山のブックスポットを写真と文章で紹介する、12ページにわたる記事です。取り上げられているのは、以下のお店です。



取材とテキストはわたくし空犬が担当しました。写真は、写真集『浅田家』など、ユニークな家族写真で知られる写真家、浅田政志さん。雑誌の書店特集でよく目にする写真とはちょっと雰囲気の違う、とてもすてきな写真になっています。そのすばらしい写真の例をお見せしたいところですが、ここはぜひ現物でご確認いただければと思います。


今回の取材は、万歩書店をのぞき、初訪問のお店ばかり。なかには、取材直前にできたばかりのお店もありました。以前からずっと気になっていた451ブックスや蟲文庫といったお店を訪ね、お店を隅から隅まで見せていただき、店主の方、ご担当の方にじっくりとお話をうかがう。各店で過ごした時間は、書店訪問・書店巡りが趣味である当方にとっては至福としか言いようのないもので、最高に充実した、楽しい取材となりました。それが誌面に、文章にうまく出せているといいのですが……。


今回取材したお店は、いずれも個性にあふれていて、続けて回っても、また長時間滞在してもまったくあきることがありませんでした。なかでも、とくに印象的だったのが、451ブックス。バスを降りたときには、こののどかな風景の、いったいどこに本屋さんが……と驚かされたものですが、店内に入るとさらに驚かされることになりました。住宅街のなかの1軒がお店なんですが、品ぞろえといい、お店の造りといい、ちょっとびっくりするような、すばらしいものだったからです。


店主の根木さんご夫婦(上の写真右で、扉対向ページの写真に写っているお二人)もとてもすてきな方で、店内を取材するという目的がなかったら、ずっと話し込んでしまいそうな感じでした。お店自体も印象的だったんですが、根木さんの活動自体にも驚かされました。本文でも紹介していますが、詳細なブック&アートマップを作成しているのが根木さんで、今回取材した岡山で広がりつつある本をめぐるネットワークの、まさに中心にいる方なのです。


……と、この調子で書いていると、本誌をご覧いただく楽しみを奪ってしまうことになりかねませんし、後述する刊行記念トークのネタを先に明かしてしまうことにもなってしまいますので、これぐらいにしておきます。ぜひ誌面で、そのすてきな店構え、店内の様子をご確認いただければと思います。


この特集の刊行記念ということで、『スケープス』編集部主催のトークイベントがあります。"POP王"こと三省堂書店の内田さんをお相手に、わたくし空犬が取材時に見聞きしてきた各店の様子を、写真(残念ながら、浅田さんの写真ではなく、空犬が記録用に撮影した、下手なスナップ写真ですが……)をお見せしながら、くわしくご紹介するものです。岡山ご出身の方など縁のある方はもちろんですが、ふだんは行けないエリアのブックスポットがどんな様子か知りたいという、岡山には直接縁のない書店好きの方にも、ぜひ、というか、むしろそういう方にこそ来ていただきたいイベントです。


『スケープス』岡山特集掲載号刊行記念トークイベント「いま、岡山のブックスポットがおもしろい!〜書店・古書店・ブックカフェで歩く岡山〜」は、2/12(水)、西荻窪のbeco cafeにて開催となります。現在、beco cafeにて予約受付中です。


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「ほんまに」15号……特集は1冊まるごと街の本屋さんと海文堂書店

昨年、刊行が告知されてからずっと楽しみにしていた本が、年末に届きました。



ほんまに15 書影

特集は「新刊書店と本の話[街の本屋]海文堂書店閉店に思う」。1冊丸ごと海文堂書店と街の本屋さんの記事です。一日も早く読みたくてしかたがなかったので、年末に本が届いたときは、送ってくださった「くとうてん」さんへのお礼のメールも、ツイッターでの受領報告も後回しにして、一気に読んでしまいました。これ、今後、「街の本屋」さんのことを考えるときには、必ず思い浮かべる1冊になるだろうなあ、などと思いながら。


今回の特集には、同店を長く利用してきた方、同店にフェアなどで縁のあった方、同店の姿を絵や写真で記録にとどめた方、本で取り上げた方、とにかく、同店に関わりのあったたくさんの方が文章を寄せています。どの方の文章も、海文堂書店、それに街の本屋さん自体への思いに満ちた印象的なものばかりで、流し読みを許しません。


どのような方が寄稿されているかは、サイトに目次が出ていますので、そちらをご覧ください。実は、私もそうした寄稿者の末席に名を連ねているのですが、周りの方の文章がすばらしいだけに、自分の駄文が、ほんと、はずかしいかぎりです……。嗚呼……。ところで、この錚々たるメンバーのなかで、なぜトップバッターが「夏葉社 島田潤一郎×空犬太郎」の[『本屋図鑑』編集部と海文堂書店]なんでしょうね。なんだか、図々しいような、申し訳ないような気も……(厳密にいうと、本のなかほどでふたたび登場する、編集者・石井伸介さんが巻頭言を寄せていますが、本文としては本屋図鑑編集部2人のものが最初、ということです)


いずれも読ませる文章、考えさせられる文章ですが、なかでも、高田郁さんの一篇が個人的にとても印象に残りました。半年ほど前に、惜しまれつつ閉店したばかりのお店についての文章を集めた1冊です。湿っぽくなりがちな、そんな閉店書店の特集号に、ユーモアあふれる、すてきな文章を寄せていらっしゃいます。


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新年の書店回り……そして、やっぱりルーエのフェアはおもしろい

昨日今日と、仕事始めの2日間、それぞれ午後を書店回りにあてて、あちこちの書店をせっせと回ってきた(もちろん、仕事です)、本業が営業なんだか編集なんだか、あいかわらずよくわからない空犬です。


毎年仕事始めの日は、なじみの書店さんに新年のあいさつということで、書店回りをすることにしているのです。なかでも、欠かさずに必ず仕事始め初日にうかがうことにしているのが、吉祥寺のBOOKSルーエ。社長さんを訪ね、年末年始の本の動きや、昨年の業界のこと、今年の見通しなどを、あれこれお話させていただいています。


今日は、昨日見てきた吉祥寺の書店のうち、BOOKSルーエとパルコブックセンター吉祥寺店の様子を、簡単に紹介したいと思います。(店内写真はすべてお店の方に断って撮影したものです。写真は1/6の様子で、お店の様子は変わっている場合があります。)


BOOKSルーエ、文庫売り場のある2階では、昨年末に、ツイッターでも紹介しました通り、松沢呉一さん『ぐろぐろ』(ちくま文庫)が、レジ斜め前の新刊コーナーで大々的に展開中ですが、昨日のぞいたら、昨年よりもさらにパワーアップしていました。



ルーエ ぐろぐろ1ルーエ ぐろぐろ2

↑担当の花本氏の手になる、妙に力の入った文章が踊るパネルまでできていました。


『ぐろぐろ』、この手のサブカルにも目配りのきいた、ちくま文庫らしいとしか言いようのない1冊なんですが、しばらく品切れになっていたそうです。花本氏に教えてもらったのですが、書店限定復刊(書店が一定数を引き取ることを前提にした復刊)ということで、BOOKSルーエだけでも●●●冊(すみません、冊数は伏せてておきます)も買い切ったのだとか。こちらは、一応出版関係者で、しょっちゅうルーエに出入りしている身で、しかも、ちくま文庫の大ファンです。どんな文庫が、ルーエではどんな動きをしそうか、それなりに想像はつきますから、この冊数を聞いたときには、本気でびっくりしました。ひえー。そんな数、とっちゃって大丈夫なの?!


びっくりしていたら、一緒に限定復刊を持ちかけたという盛岡のさわや書店(同書の帯裏に、さわや書店の松本さんがコメントを寄せています)の数を聞かされ、さらに驚くことに。なんと●●●冊も買い切りにしたのだとか! 数を聞いて、のけぞりました……。百田さんの本とか、佐伯さんの文庫とか、そういうのじゃありませんからね。『ぐろぐろ』ですからね。……。


さらに話を聞くと、さわや書店の、先月だったか先々月だったかの文庫売上ランキングに、『ぐろぐろ』が3位に入っているのだとか。信じられん……。中央線のサブカル系書店のランキングじゃなくて、地方都市の駅ビルに入っている、一般書店のランキングですからね。しかも、1位、2位は百田さんの文庫ですからね。さらに、先月は直木賞受賞作の『下町ロケット』も出てますからね。ふつうだったら、絶対にありえないランキングです。


それで『ぐろぐろ』3位って……。ひえー。さすがさわや書店、というか、さわや書店おそるべし、というか……。さわや書店の店頭で、『ぐろぐろ』がいったいどんな展開がされているのか、ぜひ見てみたいものです。(さわや書店を利用されている方、どなたか、ぜひ写真、上げてください!)


というわけで、『ぐろぐろ』、万人におすすめできる本ではありませんが、ルーエとさわやが一大プッシュなんて、いったいどんな本だろうと、興味を持たれた方は、ぜひBOOKSルーエ、または、さわや書店フェザン店でお買い上げいただければと思います(ぼくはすでに所有しているので、売上げに貢献できないのが残念です)


BOOKSルーエ2階といえば、しばらく前に始まったフェア「この怪優がスゴイ!!」も、なんだかいやに力が入っていてすごいことになっていました。



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あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。


昨年末の記事に書きました通り、この年末年始は、とにかく本を読もうということで、自由になる時間はひたすら本に没頭するという、本読みらしい休みを過ごしました。


2014年、最初の読了本はキング『11/22/63』。上巻500頁強をまったくあきさせないのもすごいし、その時点で残りがまだ500頁強もあるのに、まだこんなに、などとはまったく思わせないあたり、ほんとにすごいなあ。年をまたいでの読書になりましたが、大変満足でした。


2014年読んだ本12014年読んだ本2

↑年末年始に読んだ本の一部。


ほかにもたくさんの本を読みました。読書はかなり進んだのですが、ただ、キングも『ブラインドサイト』も、その他の読了本も、最近購入した本ばかり。これだけたっぷり読書時間を確保したのに(しかも、内容的にもとても充実したものだったのに)、未読本の山はほとんど変化なし(つまり、減っていない、どころか、12月に買いすぎたせいで、むしろ増えている……)、という事態に、どうしたものやらと、新年早々、頭を抱えています……。


最初の映画館での映画は『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(うちの子のリクエスト)、最初の自宅DVD映画はリチャード・ドナー監督版『劇場版スーパーマン』です。


ちなみに、なぜ自宅映画の最初がよりによって、1978年の『スーパーマン』なのか。年末にレンタル屋さんに行ったら、その時点で新作扱いの『マン・オブ・スティール』がずらりと並んでいます。でも、なんだか惹かれなくて、劇場でもスルーしています。ならば(というのも変ですが)、久しぶりに(自分にとっての)オリジナルを観ようというので、手にしたのでした。このリチャー・ドナー監督、クリストファー・リーヴ主演の1978年版、実はけっこう好きなんですよね。公開当時、親に連れられて劇場で観ているんですが、たぶん、ぼくが映画館で観た始めての洋画なんです。そういうこともあって、思い出の1本を年初の1本にしたわけです。


スーパーマンサントラ

↑アナログ2枚組のサントラまで所有していたりします。


音楽は、読書のBGMにいろいろ聴きましたが、テデスキ・トラックス・バンド、サニー・ランドレスや、『ウルトラセブン・クラシック』(すばらしいです)などを楽しんだほか、大瀧詠一さん『A LONG VACATION 30th Edition』を繰り返し聴きました。


2014年聴いたレコ

↑ロンバケ以外にもいろいろ引っ張り出してきました。大瀧詠一さんのアナログたち(の一部)。


事情があって、年末年始はあまり外出できなかったんですが、2014年初の本屋さん訪問は、紀伊國屋書店新宿本店、そして、パルコブックセンター吉祥寺店(いずれも、残念ながらぜんぜん買い物できませんでした)。これからしばらくは、新年のごあいさつを兼ねて、ふだんよく出入りしている書店を順に訪ねて回ろうと思っています。



2014年が、本に関わるみなさんにとっていい年になるといいですね。ぼくも、自分にできることを、できる範囲で、がんばるかなあ、と、そんなことを思っています。年末年始に読んでいた本(『11/22/63』です)が、自分にできることは何なのか、自分が何をすべきなのか、を真剣に問い続ける男が主人公の話であったのが、偶然とは思えない感じです。本年もどうぞよろしくお願いします。


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