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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

驚愕の探偵豆本をゲット……西荻窪の盛林堂がいろいろすごい

今日は家族で西荻窪へお散歩に。今日明日と開催中のチャサンポー(西荻茶散歩)を楽しんできましたよ。


西荻茶散歩 2012

西荻は頻繁に降りている割には、いくところはいつも決まっていて、飲食店だとbeco cafeや戎、書店だと今野書店、颯爽堂、音羽館など、同じところばかり。今日はふだんは行けない/行かないお店やエリアをあちこち散歩できて楽しかったんですが、家族と一緒だったので、本の関係は、古書店の盛林堂書房しか寄れませんでした。


チャサンポーがどんなイベントで、どんなところを回ってきたかを書いてると長くなるので、その盛林堂での収穫、それも探偵関係についてのみ記します。


盛林堂 外観

盛林堂は中央線沿線の古本好きには説明不要のお店ですよね。昭和の文学や探偵小説が好きな向きなら、店内に一度足を踏み入れたら、手ぶらで出てくるのが困難な、すばらしい品揃えのお店。せっせと通いたいところなんですが、閉店がやや早めなので、会社帰りにはなかなか寄れないのが残念なところ。


今日は、店内の一部の棚を使って「西荻街角ミニミニふるほん市」が開催中でした。参加店は、お店のツイートによれば、《蟲文庫、ひぐらし文庫、善行堂、おこりおやじ(林哲夫)、あやかしや、聖智文庫、アカミミ古書店》と、古本好きが反応しそうな名前がずらり。さらに、ショーウィンドーでは、ミニ展示「山王書房店主関口良雄と昔日の客」も。後で、「写真撮影大歓迎」というツイートを見かけたんですが、写真を撮ってこなかったのが残念。


盛林堂 目録 2

↑古本好きの間で話題を呼んでいて、気になっていた目録「盛林堂の本棚」も無事入手(隣の文庫はサイズ比較のためのもの)。特集は「山王書房店主関口良雄と昔日の客」。フルカラーの、実に手の込んだ目録で、ほんと、すばらしすぎる……。広げると、内側も書影入りの目録になっていて、こちらがまた、並んでいるのがすてきな本ばかり。まとめ買いしたい……。実物になかなかお目にかかれない本の書影もありますから、眺めているだけでも楽しいです。野呂邦暢のコバルト文庫は1万円超かあ……(ため息)。


盛林堂 豆本2点

↑本日のメインの収穫。Webで見かけて以来、ずっと欲しかった、渡辺温『兵隊の死』(暢気文庫)。全集も文庫ももちろん持ってるけど、これは買うよね。サイズ比較のため、隣に創元推理文庫を並べてみました。


もう1点は、会計のときに、レジで、お店の方から、「これも探偵小説ですよ」と教えていただいたもの。橋本五郎『廣告燐寸』(十三舎)。おお、なんと、橋本五郎ではないですか。渡辺温の豆本というのも十分驚きですが、橋本五郎の豆本を造ろうなどという方いるとは。本気でびっくりしてしまいました。しかも、これ、単行本未収録作だというのです。


橋本五郎と言えば、一般的な知名度はともかく、「レテーロ・エン・ラ・カーヴォ」「疑問の三」などで、我々探偵者にはおなじみの名前。探偵小説のアンソロジー以外に、今は論創ミステリ叢書がありますから、割に手軽に読めるようになりましたね。橋本は2巻ありますが、『廣告燐寸』はいずれにも収録なし。


橋本五郎2点

↑こちらです。


これが、また凝った造りの豆本で、マッチ箱に入っていて、中にはほんとにマッチも入ってるんですよ。いやあ、これはすごいなあ。紙は、こういうのも含めて楽しいんだよね。小さくしたり、マッチ箱に入れてみたり。素材に凝ってみたり。作品については、版元、十三舎のサイトにくわしい説明がありますから、そちらをご覧ください。


これは、渡辺温の豆本と違って、その存在も知らなかったし、お店の方に声をかけてもらわなかったら、そのまま気づかずにお店を出ていたかもしれない。こういう出会いは、ほんと、うれしいなあ。十三舎といえば、これも買いました。海野十三『ペンで征く』(十三舎)。


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リブロ、ジュンク、池袋で見かけたおもしろフェア……東京堂で始まった杉本一文原画展と本の雑誌関連展示

今週は連日の書店回り(もちろん、お仕事です)、楽しかったけど、週の終わりの今日になって、腕と足が大変なことになっていることに気づき、うんうんうなりながらお酒を飲んでいる空犬です。


あちこちの書店で、おもしろそうなフェアに出会ったんですが、全部にふれてると、きりがないので、今日回ってきた池袋の2店、リブロとジュンクで目についたフェアをご紹介します。


まずは、リブロ。1階、Cartographiaでは、「坂口恭平『独立国家のつくりかた』(講談社現代新書)刊行記念」として「坂口恭平の独立国家をつくるための20冊」が展開中。
独立国家
坂口恭平さんの名前(『0円ハウス』(リトルモア)の方ですね)にぴんとくる方、『独立国家のつくりかた』を読んだ、または読もうと思っている方には、なかなか興味深いセレクトになっているのではないかと思いますよ。国家論といったかたい本ばかりでなく、SFに落語に児童文学にと、幅広くセレクトされているところがポイント。


傍らで展開中の東京本のフェアも、個人的に好きな東京本がたくさん含まれた、楽しいセレクトになっていて、思わず隅から隅まで見てしまいました。この、Cartographia、毎回興味深いテーマ設定やセレクトがされるコーナーですが、担当のYさんに会えたので、話をうかがったところ、夏以降にも、何やらおもしろそうな企画が控えているようですよ。くわしいことをオープンにできるようになったらあらためて取材させてもらう予定なので、お楽しみに。人文好きは要チェックですね。


2階の芸術書フロアでは、アルテスパブリッシング、創業5周年記念のフェアが。吉祥寺(から事務所は離れてしまったんですが)出版飲み仲間のスズキさんがひとこと寄せたフェア小冊子も。



アルテス フェア リブロ

同じ2階、芸術書フロア、レジ脇の壁面スペースでは、「チェコ絵本バザール」が。《トゥルンカやラダなど、近年人気のチェコ絵本のバザールを行います。商品は全て、海外で買い付けを行った一点ものです。会場には、チェコの絵本の挿し絵や雑貨などもございます》というこのフェア、数はそれほど多くはないものの、クラシックなたたずまいの絵本、素朴なタッチの絵が並んでいて、絵本やイラストが好きな人にはいいと思いますよ。絵本の挿絵がバラ売りされていて、しかも値段がけっこうリーズナブルなのもうれしいところ。


B1の文学書の売り場では、「現代企画室がいざなう「ラテンアメリカ文学の森へ」フェア その奥深き、豊穣な世界」が開催中。


ラテンアメリカ文学への誘い

現代企画室は、ラ米文学読みには説明不要の版元ですね。プイグ、パス、マルケス、ビオイ・カサーレス、バルガス・リョサらを含む「ラテンアメリカ文学選集」やサバト、オネッティらを含む「セルバンテス賞コレクション」を刊行している出版社。このフェアは、現代企画室の出版物を中心に、白水社、新潮社、水声社といった他の版元の作品も集めた、けっこうなボリュームのフェア。この本、まだ生きてたんだ!、というようなタイトルを含め、大型書店のラテンアメリカ文学棚でも、なかなかここまではそろっていない、というぐらいのセレクト。ラ米文学読みはもちろん、海外文学好きで、ラ米文学をのぞいてみたい、という方にもぴったりのフェアになっているのではないかと思います。


3階、語学書売り場のレジ脇では、「ちょっと変わった英和辞典あります」フェアが。しばらく前に出た『犯罪・捜査の英語辞典』(三省堂)が、翻訳ミステリー好き、とくに原書読みの間で話題になったようですが、同書のほか、食・スポーツ・クリシェ・しぐさなど、変わり種や専門分野の英語辞典が並んでいます。『舟を編む』効果のせいか、新聞やWebにも辞書関連の記事が出ることが多いようですし、新たに辞書に興味を引かれたという読者もいるでしょう。そういう方に、辞書という書物の裾野の広さを知ってもらうには、ぴったりのフェアかも。


次はジュンクへ。1階のフェア台では、「3・11以降の〈旅〉サウダージ・ブックスの本+α」が開催中。サウダージ・ブックスとは、《《旅と詩》をテーマにする非営利のスモール・プレスです。小出版の活動を行うほか、書物やアートにかかわる社会活動、イベント企画などをしています》。フェアの内容は上のリンク先を見てみてください。後援は、吉っ読にも縁の深い、鎌倉の出版社、港の人。


3/11以降の旅

同じく1階、常設の「愛書家の楽園」、現在展開中のVol. 006は「老人たち」。


老人たち

8階、語学書・児童書売り場、案内カウンターそばの窓際では、「本屋さんイチオシの100冊」が展開中。


本屋さんイチオシの100冊読売KODOMO新聞 0531

「本屋さんイチオシ」とは、店頭で配布されていたフェアのチラシによれば、《2011年に創刊した読売KODOMO新聞の人気書評コーナー。全国各地の本屋さんが、「子どもたちにぜひ読んでほしい」というイチオシの児童書を毎週2冊紹介しています》というもの。店頭では、フェアのチラシと、ふだんは有料の『読売KODOMO新聞』5/31号が無料で配布されていましたよ。同じ8階では、「「よりみちパン!セ」学校・開校記念」フェアも。


これらを全部見てたら仕事にならないので、何が行われているかだけチェックしたら、あとは泣く泣く離脱。いずれも後日、ゆっくり再訪したいと思います。


あと、前回の記事でふれた、東京堂書店の展示2件もついでに紹介しておきましょう。本日、6/1に始まった「杉本一文原画展」、昼休みに早速見てきましたよ。


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