空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

吉祥寺散歩の合間に原研哉装丁展を見てきましたよ

週末は家族と一緒に過ごすことにしている空犬ですが、今日はめずらしく、半日ほどぽっかり空いたので、独り吉祥寺へ繰り出しました。


ヨドバシでオーディオを眺めたり、プラモを買ったり(←何やってんだか)、ディスクユニオンでCDを買ったり、山野楽器でギターを眺めたり、ハモニカ横丁でラーメンを食べたりしてきました。毎日のように出入りしてても、やっぱりこんなふうに吉祥寺で過ごす一日は楽しいものですよ。


で、吉祥寺散歩の合間に、こんな展覧会を観てきました。


    原研哉デザイン展 本

    会期:2009年1月24日[土]-3月1日[日]

    開館時間:10:00-19:30

    入館料:100円場所:武蔵野市立吉祥寺美術館

原研哉1原研哉2

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虚構機関、宇宙創生……最近買った文庫たち。

あいかわらず宇宙にSF、そんな本ばっかりの空犬です。


  • 大森望・日下三蔵編『虚構機関 年刊日本SF傑作選』(創元SF文庫)
  • 『宇宙創生』(文庫)



『虚構機関』は2007年の日本SFの傑作選。小川一水、山本弘らプロパーのSF作家に混じって、中原昌也、岸本佐知子、福永信らの名前も見え、なかなかバラエティに富んだセレクトになっているようで、読むのが楽しみ。最後を締めるのは、最新作『ハーモニー』がすばらしい伊藤計劃の一編。『ハーモニー』も近く紹介予定です。



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チェス、14歳のブックガイド……最近買った本たち。

文庫以外で買った本も紹介しておきましょう。


  • 小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』(文藝春秋)
  • 豊崎由美『勝てる読書』(河出書房新社)



ジュンク堂書店新宿店Sさんのおすすめです。チェスが出てくる物語だと聞いて、刊行前からとても楽しみにしていたもの。昨日も帯のコピーの話を書きましたが、こちらも《小川ワールドの最高傑作!》なる文言が踊ります。傑作と書きたくなる気持ちは、わかります。


ところで、チェスもしくはチェスプレイヤーが出てくる物語と言えば、何が思い浮かびますか。空犬にとってのチェス本と言えば、こちらです。


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東京の文人、古書エッセイ、SF史に残る大傑作……今日買った文庫たち。

BOOKSルーエでまとめ買いです。


  • 大村彦次郎『東京の文人たち』(ちくま文庫)
  • 野田昌宏『レモン月夜の宇宙船』(創元SF文庫)
  • 上田早夕里『魚舟・獣舟』(光文社文庫)



『東京の文人』、ここでいう文人は、小説家だけじゃありません。画家・随想家・劇作家・劇評家・詩家人・役者ら、広義の「文人」が取り上げられているあたりがユニーク。百人、全員が知っている名前、興味のある名前ではありませんが、この書名で、目次に、植草甚一、色川武大といった名前を発見してしまったら、買わずにはいられません。


野田さんの文庫はうれしいなあ。短編集+エッセイ集で、後半のエッセイは、『SFパノラマ館』からの抜粋です。この本、古本屋さんであまり見かけないうえに、けっこうな古書価がついていたりするので、買えずにいたもの。全収録でないのは残念だけれど、同書がこんなふうに手軽に読めるようになったのを心から喜びたいです。しかも、古本ネタのエッセイありですよ。まさに空犬好み。



↑たまたまこの日みたら、冗談みたいな値段がついてます……(\35,800-!)

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秘宝恒例、ベスト&トホホ10

恒例のベスト&トホホ10です。


  • 『映画秘宝』2009年3月号(洋泉社)



表紙は、『ヤッターマン』のドロンジョ様、演じるは深田恭子。個人的にはそんなに興味ない女優さんですが、このビジュアルはいいですねえ。なんていうか、かなりいいですよ、これはっ! 公式サイトでもまだオープンになってないんですね、この姿。レンタルDVD、いやテレビでもいいかな、ぐらいに思ってた作品なんですが、いやあ、これだけで観に行きたくなってしまいましたよ。


で、肝心のベスト10ですが、これはもう本誌をぜひご覧いただきたいので、あえて紹介しませんが、1位はもちろん、空犬の昨年ベスト1でもある、あの作品。当然ですよね。

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本屋大賞、ノミネート10作発表です

本屋大賞のノミネート作品が発表になりましたね。「2009年本屋大賞ノミネート10作品発表!」


直木賞受賞作、このミス国内1位作家、キノベス1位作、日本SF大賞作、週刊文春のミステリーベスト10の1位作品と3位作品……ほかにもまだあるかもしれませんが、受賞歴やランキングだけでもすごい作品群ですねえ。


最近のエンタメ小説はそれほどちゃんと読んでいるわけではないのですが、いまちょうど、エントリーされているうちの1冊、これを読んでいます。ほんとは冬休み読書になるはずだったんですけどね。


  • 貴志祐介『新世界より』上下巻(講談社)


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オバマ米大統領就任

我が空犬通信では、自身が苦手な政治とか経済とかのネタについては扱わないできたんですが、これについては、ちょっとふれておきたい感じです。「オバマ米大統領就任 「新たな責任の時代」」(1/21朝日新聞)。


映画やフィクションの世界では実現していた“アフリカ系(黒人)”(←最近の新聞の表記にならってみました)の大統領登場。多くの人がそうだろうと思うのですが、こうして現実のものとなるのをリアルタイムで見られるとは、ついこの前までは思ってもみませんでした。


大統領就任演説は、いろんなところで、観たり読んだり聞いたりできますが、たとえば、動画は朝日のこちらで、就任演説の原文は、読売のこちら、和訳全文は、同じく読売のこちらでどうぞ。


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白水社の新しい世界文学シリーズに期待

こんなシリーズが出るそうですね。《エクス・リブリス Ex Libris》白水社)。小冊子のコピーによれば、《独創的な世界文学を厳選して贈るシリーズ》とのことで、推薦人に柴田元幸、古川日出男、桜庭一樹の3氏の名が挙がっています。


エクス・リブリス

↑書店店頭で無料配布されているリーフレット。


翻訳文学は売上的には苦戦と聞く状況下のシリーズものとしては、かなり勇気のある企画だと思います。河出の世界文学もよくぞこの時期に的な企画でしたが、あちらは選者が池澤夏樹、いくら従来の世界文学全集のカテゴリにおさまらないような作家・作品を入れたとはいえ、ラインナップにはぜんぜん知らぬ名ばかりが並ぶわけではなし、しかも第1回配本は、日本でも知名度・人気の高いケルアックの新訳『オン・ザ・ロード』でしたからね。




それに比べると、こちらのラインナップはすごい。よほどの世界文学通でないかぎり、これらの作家・作品をすべて知っている、(原書で)読んでいる、などという方はいないでしょう。それだけ刊行意義ありと言えますが、商業的に大丈夫かなあと心配になってしまいます。


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ヒプノシスの新しい作品集が出ましたよ

こんな本が出たそうですよ。「「ヒプノシス」オーブリー・パウエル 懐かしのLPジャケット」(1/13付産経新聞)。


  • Aubrey Powell『For the Love of Vinyl: The Album Art of Hipgnosis』(Picture Box Inc)



記事を引きます。

《1960年代後半から80年代のロック音楽全盛期、数々の名盤のジャケット・デザインを手がけた英のグラフィック集団「ヒプノシス」。先ごろ作品集「フォア・ザ・ラヴ・オブ・ヴィニール ジ・アルバム・アート・オブ・ヒプノシス」を発売した。来日したメンバー、オーブリー・パウエルは「LPというフォーマットがジャケットを含めた総合芸術だった時代が懐かしい」と語った。》


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芥川賞・直木賞が決まって、なぜか落選史に惹かれたり

芥川賞・直木賞が決まりましたね。

「芥川・直木賞:芥川賞に津村さん 直木賞に天童さんと山本さん」(1/16毎日新聞)、


「「ポトスライムの舟」で芥川賞受賞 津村記久子(つむらきくこ)さん(30)」


「「利休にたずねよ」で直木賞受賞 山本兼一(やまもとけんいち)さん(52)」

「「悼む人」で直木賞受賞 天童荒太(てんどうあらた)さん(48)」 (1/15産経新聞)




一時期は、芥川賞は熱心に追いかけてたんですが、最近はノミネート作品も知らない作家名・作品名が増え、受賞作もちゃんと読んでなかったり。そうそう、芥川賞、と言えば、最近、新書で出たこんな本が気になっています。


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別にみんなが続編を望んでいるわけではないと思うのです

たいそう不安です、これ。「クマのプーさん:80年ぶり、ただいま 英米で10月に続編出版」(1/12付毎日新聞)、「80年ぶり「クマのプーさん」続編 10月に英米で出版」(1/10産経新聞)。


“公式”の続編が、10月5日に、英米の2出版社から発売されるのだそう。一部引きます。《続編の題は「リターン・トゥ・ハンドレッド・エーカー・ウッド」(100エーカーの森に帰る)。ストーリーはこれまでプーさんの音声CDなどを手掛けてきた英脚本家デービッド・ベネディクトゥス氏が担当。挿絵も別の画家が新たに描く。》なんだそうです。


ちなみに、気になる日本語版については、《出版予定は不明》とあります。続編を手がけるベネディクトゥス氏のコメントが引用されていて、《「ミルンのアイデアを補い、維持していく本にしたい」と抱負を述べ》ているんだとか。ううむ。


昨今の映画界には、シークエル(続編)、プリクエル(前日譚)、リメイクの嵐が吹き荒れまくっていて、なかには『ダークナイト』のような希有な例もあるにはあるものの、オリジナルの名作評価を汚しているとしかいいようのないダメダメなものがたーくさんあるのも事実(余談ですが、つい先日、年末にテレビでやってたのを録画しておいた『エクソシスト・ビギニング』を観てみたら、やはり悪い冗談にしか思えませんでした)。本の世界では、映画ほどには名作便乗商売は派手には行われていませんが、でも、十分に不安にさせられますよねえ。



↑右が必見のほうですから、お間違えのありませんよう。



過去にも何度か書いてますが、『クマのプーさん』『プー横丁にたった家』は、個人的にとても大事な本で、まさに空犬心の1冊的存在なのです。そのような愛読者の立場から言わせていただくと、正直なところ、続編は要りません。ミルン作で、絵がシェパードでないなら、要りません。さらに、日本語版も、石井桃子さんの訳でないなら、要りません。





それにしてもなあ、“公式”というからには、遺族が許可したってことなんでしょうね。うーん、なんかフクザツな気分にさせられるニュースです。


立川の聖人たちと万年筆事件

ため息モードの空犬です。前々回の記事で、モスラ原作本を見つけて、今年は幸先いいぞなんていい年をして浮かれていたせいでしょうか、まだ2009年始まって半月だというのに、大事件発生です。


通勤の途上で、愛用のペンケースを落としてしまったのです。なんだペンケースかよ、という声が聞こえてきそうですが、問題は中身で、お気に入りの万年筆が2本ささった状態だったんですよ。


うち1本は、大学を卒業するときに買ったもので、かれこれ十数年愛用していたことになります。まだ初任給ももらっていない身にはかなり高価な買い物だったんですが、なんでまたそんな買い物をしたかとういうと、これから本とか文章とかに関わる仕事をしていくぞ、という宣言のつもりだったんですね。なんかこうやって書くと青臭くてはずかしいですが……。そんなわけで、大変愛着のある1本だったのです。嗚呼……。


同じモデルは買えますし、同じどころか、今ならより高価な万年筆だってその気になれば買えるんですが、そういうことではないんですよねえ……。






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吉っ読(ただの飲み会ですが)新年会

昨日は吉祥寺で、吉祥寺書店員の会「吉っ読(きっちょむ)」の新年会でした。あれ、吉っ読って活動休止じゃなかったっけ?と思われた方もいるでしょう。たしかに、会としての活動はいったん休止としたんですが、これまでの関係や流れをいきなりゼロにしてしまうのはもったいない、単に集まってお酒を飲みながら本の話、書店の話をするだけの場だけでも続けたいなあ、そんなふうに考えたメンバーが多かったもので(多い、というか、ほぼ全員でした)、今年も、ゆるやかな集まりとして、こうして月に1度を目安に、吉祥寺で楽しいお酒を飲むことにしたのであります。


今日は、そのキックオフということで、吉っ読メンバーのほかに、書店・出版関係の仲間をお呼びしましたので、にぎやかな会になりました。プレジデント社Iさんと奥様のNさん、リトルモアKさん、啓文堂書店吉祥寺店のIさんとNくん、紀伊國屋書店Nくん、新文化Mさん、ありがとうございました。みなさんが集まってくれたおかげで大変楽しい会になりました。


そして、今回も枡野浩一さんが、ご担当の集英社Iさんと一緒に参加してくださいました。お別れ会のときに引き続き、本当にありがとうございます。吉っ読にとっては文句なしのナンバーワン地元作家。三冠王を生み出した合同フェアのようなかたちで応援するチャンスは当面はないかもしれませんが、今年も、いろんなかたちで関わらせていただければと思っています。よろしくお願いします。



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書店回り、そして松浦寿輝サイン本をゲット

いつも仕事始めの週は、よく出入りしている書店さんに顔を出して、年始のあいさつを、なんてことをやるんですが、今年はたまたま今週、大きめの会議が続いたりして、なかなか時間がとれません。


昨日は、なんとか時間を捻出して、ジュンク堂書店新宿店と紀伊國屋書店新宿本店へ。さらに、吉祥寺へ移動して、啓文堂書店吉祥寺店へ顔を出したところで時間切れ。結局、知り合いの書店員さんにはあんまり会えなかったのですが、駆け足でも新年のお店の様子をざっと見て回ることができてそれなりに満足。


この日は、ジュンク堂書店新宿店にで、こんな本を購入です。


  • 松浦寿輝『吃水都市』(思潮社)



サイン本です。松浦氏は新刊が出ると必ず買うことにしている数少ない作家の一人で、これまでの本も全部持ってますが、サイン本は初めて。やっほー。






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今年最初の掘り出し本です

今年最初の、探求古書との出会い、です。


  • 中村真一郎・福永武彦・堀田善衛 『発光妖精とモスラ』(筑摩書房)



また怪獣かよ……という声が聞こえてきそうですが、聞こえないふりをして話を進めると、この本、説明不要のタイトルですが、映画『モスラ』の原作本ですね。原作者が中村・福永・堀田の純文トリオであるからなのかどうか、この種の本としては、版元が筑摩書房というのが意外な感じかもしれませんが、そこは香山の『ゴジラ』や実相寺監督のウルトラ関連著作をしっかり文庫に入れてくれている会社のことですからね。






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極上のモンスター映画まもなく……ヘルボーイ

昨日が仕事始めの空犬です。さて、昨年、試写会で観ていたのですが、公開ぎりぎりに紹介しようと思い、あやうく忘れるところでした。2009年最初の紹介映画はこちら。じゃーん。



ヘルボーイ、プレス

またアメコミ? なんて思う方もいるでしょう。それだけでスルーしちゃう人もたくさんいそう。『アイアンマン』はしかたないけど、一大傑作『ダークナイト』でさえあたらなかったぐらいですからね。でも、それはもったいない。これ、ただのアメコミ映画ではなくて、実によくできたモンスター映画、クリーチャー映画なんですよ。


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本年もよろしくお願いします

あけましておめでとうございます。昨年はたくさんのご訪問とコメントとをいただきまして、ありがとうございました。今年もどうぞよろしくお願いします。


昨年末は結局、引越後の片付けに追われ、2008年のベスト本&ベスト映画とか、2008年の出版・書店業界のニュースをふりかえってとか、一年のまとめっぽい記事を書くつもりでいたのが、ぜんぜん更新できませんでした。


今年も、毎日更新はむずかしいのですが、本と書店の話を、それもできるだけ明るい、楽しい話をたくさん紹介していきたいと思います。よろしくお付き合いください。


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