空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

川の光……松浦寿輝の新作を読み始めました

いやあ、それにしてもすごい雨でした。そういえば、今日28日は、先日の朝日新聞他の新聞記事によれば、皆既月食が観られるはずだったんですよね。「28日に皆既月食 全国で観察6年半ぶり」。それが残念ながら、この雨。はたして月食は観られたのかどうか。少なくとも、関東の天文ファンはさぞがっかりしていることでしょう。


さて、こんな本を読み始めました。


  • 松浦寿輝『川の光』(中央公論新社)


松浦寿輝さんは、新作が出ると必ず買うことにしている、現役では数少ないお気に入り作家の一人です。これまでは、くたびれた中年が主人公でうらぶれた雰囲気の作品が多かったのですが、今回は、ネズミが主人公の動物もの。


連載開始前、昨年の7/18付で、連載媒体の読売新聞に掲載された記事「一木一草 自然が主人公 松浦寿輝さん」によれば、この作品の構想には、リチャード・アダムズの『ウォーターシップダウンのうさぎたち』や、ケネス・グレーアムの『たのしい川べ』といった児童文学の存在があったとのこと。これまでの小説の作風からすると意外な感じを受けるかもしれません。でも、アーサー・ランサムやドリトル先生などの児童文学作品を愛読していることは、エッセイ集でも語られていますから、ファンならよく知るところでしょう。それからすると、ネズミを主人公にした本作のような物語が生まれたのも、作家にとっては必然、だったのかもしれません。この記事と合わせて、先日8/21付け朝日新聞も参考にどうぞ。「松浦寿輝氏の『川の光』 命のドラマ紡ぐ動物物語」


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B級者必見?!……グラインドハウス、USA版先行です

いよいよですね、これ。




上映形態決定までにはいろいろあったようですが、結局、日本では以下のように分かれての公開となりました。



公開は9/1(土)から、東京では、TOHOシネマズ六本木ヒルズみゆき座他。タラ好き、ロドリゲス好き、B級者、ホラー者、秘宝者、みんなまとめて迷わず全速力で館かけつけてください。


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探偵作家、恐竜文化……最近買った本たち。

  • 若狭邦男『探偵作家追跡』(日本古書通信社)
  • 金子隆一『知られざる日本の恐竜文化』(祥伝社新書)


『探偵』は書肆アクセスで購入。その書肆アクセスがらみのニュースですが、[書評]のメルマガで、「本屋さんの現在とこれから」 という、書店好きには気になる名前のイベントが紹介されています。《小さな個性派書店・書肆アクセス閉店の問題を通じて、改めて個性的な書店の可能性・必要性を考えたいと思います。》というものだそうで、ゲストは、書肆アクセス店長の畠中理恵子さん、そして、この手のイベントにはかかせない永江朗さん、さらに、『彷書月刊』編集長の田村治芳さん。


少し先になりますが、日時は10月7日(日)午後2時~4時、場所は、東京古書会館の地下1階で、無料とのことです。


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三省堂書店神保町店のSFフェア、始まりました

今日は昼休みに、三省堂書店神保町店で開催中の「ブックフェア SF再発見」をのぞいてきました。このフェア、8月30日(木)~9月3日(月)の5日間、パシフィコ横浜で開催される《日本で、アジアで初めてのワールドコン=世界SF大会》を記念したものだそうです。


SFフェア

1階と8階の催事スペースが会場。今日は8階のほうをのぞいてきました。ブックフェアとありますが、会場には、ブリキのおもちゃなど北原照久氏のおもちゃコレクションあり、50年代などの古いものを含むSF映画のポスターコレクションあり、SF関連書の古書ワゴンセール、そしてSF関連新刊の展示ありと、フェアは新刊本にかぎらない内容になっています。規模はそれほど大きくはないものの、それなりにバラエティに富んでいて、なかなか見応えがありました。


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刊本作品抄、蒐集家の散歩道……最近買った本たち。

武井武雄の刊本作品や豆本など、空犬好みの本が満載の素敵な目録をいつも送ってくださる呂古書房で、久々にちょっと高い買い物をしてしまいました。


  • 武井武雄『武井武雄刊本作品抄 1~10縮刷集』(刊本作品友の会)
  • 武井武雄『武井武雄第2刊本作品抄 No.11~20縮刷集』(刊本作品友の会)
  • 植草甚一『蒐集家の散歩道 洋酒マメ天国第18巻』(サントリー)

刊本作品抄1
刊本作品抄2
洋酒マメ天国
洋酒マメ天国

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ギター、秘宝、タブー、作家、小学校……最近買った雑誌たち。

いつものと、と言えば、いつものばっかりですが、こんな雑誌たちを読んでます。


  • 『ギターマガジン』2007年9月号(リットーミュージック)
  • 『映画秘宝』2007年10月号(洋泉社)
  • 『サイゾー』2007年9月号(インフォバーン)
  • 『ダカーポ』2007年9月5日号(マガジンハウス)
  • 『ザ・小学教師 別冊宝島Real』(宝島社)


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出版界の暗い話題大好き……朝日新聞の記事にまたしても複雑な気分

またこういう記事ですか……。「出版、断てるか負の連鎖 書店や取次会社の試み始まる」。大手新聞様、なかでも朝日新聞はほんとにこの手の話題がお好きなようで。


記事はこんなリードで始まります。

《出版業界がもがいている。総売り上げは減り、本の寿命は縮まり、廃業する書店が後を絶たない。ネット書店の伸長も既存書店には逆風だ。それでも「本をつくっても売れない、読者の手に入らない」という「負の連鎖」を打開しようと、書店や取次会社の試みが始まっている。》


いつもの感じですね。いつもいつも出版界のことをご心配くださって本当にありがとうございます。……ぐらいしか感想が出てきません。


◆今日のBGM◆

  • クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ『イン・コンサート コンプリート・ヴァージョン』


阿久悠さんのことにもふれなくてはならないのですが、ベストテン世代の空犬は思い入れが強すぎて、なかなか文章化できません。というところに、またこんな訃報が。「ジャズドラムの巨匠マックス・ローチさん死去」


ソニー・ロリンズ、チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス……ディスコグラフィーを見るとジャズの巨人の名がずらりと並んでいます。どの盤をあげるか迷うほど多彩なリストから、一緒に組むことの多かったクリフォード・ブラウンとの共演盤で、イラストのジャケットがいい味を出しているこの盤をあげておきます。


ジュンク堂のみなさんと飲み会、そしてあり得ない名刺

さて先日、この夏、初ビアガーデンに行ってきました。お相手はジュンク堂書店新宿店および池袋店のみなさんです。ジュンクのみなさんとの会はいつも楽しいのですが、今回は、いつにもまして異次元の話題が飛び交う会になり、いやはや、もうなんというか、実に楽しい数時間で、笑い死に寸前、しばし暑さを忘れることができました。


ふつうの飲み会ならブログのネタにはしなくてもいいのですが、今回はあまりにも異次元な、空犬好みの会だったので、やはり書かずにはいられなくなってきました。それに、ジュンク堂という書店の魅力の一端を伝えることになるかもしれませんしね。


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暑すぎる夏にレゲエな日々

それにしても、暑い日が続きます。連日30度超でまいったなあと思っていたら、今日のニュースで、岐阜の多治見では40度超で、過去の記録を更新したとか。熱いお風呂の中を歩いている感じでしょうか。心身ともにやわにできている空犬は、文章を読んでいるだけで熱死しかけました。


暑いから、というわけではないですが、このところ、レゲエ……わたくしの聴くものですからいまどきのじゃなくて、もちろん古いのばかりですが……をひっぱりだして片っ端から聞いています。『キャッチ・ア・ファイア』『ボブ・マーリー・ライヴ』『ハーダー・ゼイ・カム』『ロッカーズ』……。



レゲエといえば、先日、タワレコで、こんなのを見つけて即買いです。


  • Lee Perry & The Upsetters『Ape-ology』


リー・ペリーの名作カップリングにさらにもう1枚と、3枚がセットになったお得盤。オリジナルの迫力満点のジャケ(下にこちらもあげておきます)が本盤ではおとなしいものになっているのがちょっと残念ですが、内容的には文句なしの1枚でしょう。しかも、タワレコでは2000円を切る値段で入手できて、お得感はさらに倍増。



この夏、冷たいビールにおともにこんな暑苦しい猿ジャケ盤はいかがでしょう。

ロンドン・コーリング……必見音楽映画です

この夏~秋、興味深い音楽映画が続きます。



ロンドンコーリング1

↑かっくいいチラシ。


ロンドンコーリング2

↑こんなのも発見。


『ロンドン・コーリング』は空犬にとって宝物盤の1枚なんです。これは観ないわけにはいきません。ジョー・ストラマーの伝記としては、昨年の『ビバ!ジョー・ストラマー』もあり、そちらは見逃していたのもので、今回は初日に駆けつけるべく、今からウォーミングアップに余念のない空犬です。9/8から渋谷のアミューズCQNにて。すべての音楽好きは全速力で渋谷にかけつけてほしいものです。


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夏への扉を久しぶりに開けて……今日読んだ本。

この夏、必ず再読しようと決めていた1冊です。


  • ロバート・A・ハインライン『夏への扉』(ハヤカワ文庫)


いやあ、よかったなあ。いい作品だなあ。……それだけでおしまいにして、よけいな感想をつらねたくない気分です。


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名古屋の乱歩……最近買った本。

書肆アクセスの閉店については先日の日記で報告した通りですが、閉店までは、行ける日は毎日行こう、迷っていた本はとにかく買おうと決め、ほんとに毎日のように顔を出しています。で、先日、こんな本を購入しました。


  • 小松史生子『乱歩と名古屋 地方都市モダニズムと探偵小説原風景』(風媒社)


このような本がふらりと入った書店で買えるのも、すずらん通りに書肆アクセスがあるからなんですね。


書肆アクセスがなくなってしまったら、わたくしは、このような本を、そして『「新青年」趣味』を、無明舎出版みずのわ出版の本を、地方誌をどこで買えばいいのでしょうか……。



ロボット者必見!……トランスフォーマー、観てきました!

SFとホラーと特撮にうつつを抜かしている空犬です。続けて映画の話題、リンチの次にロボットかよ、と言われそうですが、好きなんだからしかたありません。観てきました。『トランスフォーマー』


監督は、『アルマゲドン』『パール・ハーバー』他の大作主義者、マイケル・ベイ。この2作も合わなかったし、なにより前作『アイランド』がなまぬるい作りだったので、あんまり期待していませんでした。



ところが、本作、すごいです! 驚きました。これがあのマイケル・ベイ? モンスターのたぐいをなかなか見せずに観客をじらす怪獣特撮やホラー映画の流儀なんか関係ないぜとばかりに、開始早々10分ほどで、早くも“トランスフォーム”を、そして変形したロボットの暴れっぷりをがんがん見せてくれ、のっけから全速力。途中、しつこめのギャグなど多少の中だるみはあるものの、2時間を超える尺を感じさせないノンストップアクションの連続。圧倒的なスピード感です。


マイケル・ベイにはうんざりという方も、本作ならいけるかもしれません。SF者、とくにロボ好き、メカ好きは必見でしょう。DVDを待とうなどと思わず、この迫力をフルに味わうため、ぜひとも全速力で映画館にかけつけてください。


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リンチ節全開!?……インランド・エンパイア観てきました

リンチの新作『インランド・エンパイア』に幻惑されてきました。


インランド・エンパイア

物語にふれたからといって興味をそがれるタイプの作品ではないですし、何より、素人が物語をコンパクトな紹介文にまとめること自体を拒否しているような作品なので、当方の駄文を読まれたからといって何か影響があるとも思えませんが、リンチマジックをフルに味わうにはできるだけ白紙の状態がいいでしょう。ご覧になる予定の方は続きはお読みにならないほうがいいかと思います。


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短い夏旅行、地ビール、そして平安堂

毎日毎日、暑いですねえ。


今年は仕事の関係で、8月にあまり長い夏休みは取れそうもありません(泣)。しかし、親の都合で夏に何もイベントがないのでは子どもがかわいそう。というので、この週末、信州は黒姫に出かけてきました。


黒姫童話館では、新刊『ミサコの被爆ピアノ』(絵・木内達朗、講談社)が出たばかりの松谷みよ子さんの講演会+サイン会+演奏会に参加。



黒姫と言えばコスモスですが、さすがに季節が早く、ぱらぱら程度。花よりなんとか、ではないですが、ぼくがいちばん楽しみにしていたのは、やはり地ビール。信濃ブルワリーは、黒姫の天然水を使ったビール醸造工場にレストランが併設された施設。4種類の地ビールに加え、この時期は夏季限定品も1種出ていて、5種の地ビールを楽しむことができました。店内もいい雰囲気ですが、天気が良ければ、ウッドデッキに出て、緑に囲まれた屋外で一杯やるのが最高でしょう。店の奥では、窓越しに、ではありますが、醸造工場の様子も見ることができます。そんなわけで、ビール好きなら満足必至の、おすすめスポットです。ちなみに、地ビールは通販もあります。


さて、旅先の楽しみといえば、空犬の場合、当然書店も欠かせません。長野県といえば、書店では地元のチェーン、平安堂が有名ですね。昭和の初めに創業の老舗です。今回は、乗り換えのわずか20分ほどの短時間でしたが、長野駅前にある平安堂長野店を大急ぎで探検してきました。


ビルの2、3、4Fを使った3フロア構成の店内の第一印象は明るくて見やすいなあというもの。棚は壁際をのぞけばそれほど高いものを使っていないせいか、全体にとてもゆったりした空間です。


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京王古書市、そしてなぜか急に林芙美子

都内のデパート古本市としては最大規模の、京王百貨店新宿店の古書市「第57回東西老舗大古書市」が始まりましたね。8/7(火)まで。古本者は全速力で駆けつけてください。


さて。平台に並ぶ新潮文庫の新刊を見ていたら、林芙美子? 島尾敏雄? なんてのがあるではないですか。映画化とか生誕○○年とか何かあるのかな、と思ったら、そうではないよう。中の新刊案内を見ると、「人生で二度読む本」なるコピーの新潮文庫名作復刊シリーズとのことでした。島尾は持ってるので、早速、林芙美子『風琴と魚の町・清貧の書』を購入。



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ヴォネガットの遺作と追悼特集

以前にヴォネガットの訃報について書きましたが、早いものでそれからもう3月半。雑誌の追悼特集と遺作エッセイが同じ時期に書店に並ぶことになりました。


  • 『SFマガジン』 2007年 9月号(早川書房)
  • カート・ヴォネガット『国のない男』(日本放送出版協会)


『SFマガジン』は、日本語版のほとんどを出してきた早川ですから、当然、いや遅すぎると言っていいかもしれない特集です。表紙は早川版単行本のカバーを飾ってきた和田誠のイラスト。ヴォネガットの未訳作品とか発掘作品、は残念ながらないのですが、2006年のインタビューと、池澤夏樹、巽孝之、爆笑問題・太田、川上未映子他の追悼エッセイが収録されています。


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神様、逝く……

すみません、今日は本にも書店にもぜんぜん関係ない話です。「「プロレスの神様」 カール・ゴッチ氏死去」(中日新聞)。


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