空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

ウソ読み、漢ぺき、カタカナ、官能……最近出た変わった辞書たち。

少し前の話になりますが、10月20日付の朝日新聞に、「根づくか「ちょい変」索引辞典 「引きやすく」知恵絞る」なる記事がありましたね。難読語をうまく引かせようという新しい工夫で編纂された以下2冊の辞書が紹介されていました。


  • 玄冬書林編・篠崎晃一監修『ウソ読みで引ける難読語辞典』(小学館)
  • 山田博・高田任康編 『漢ぺき君で引く現代漢字辞典』(サンルイ・ワードバンク)


『ウソ読み』は当てずっぽうの読みで引けるというもので、「ちょうかん」から「長閑(のどか)」が引けるなどの例が挙がっています。


『漢ぺき』はつくりやへんの構成要素の読みで引けるというユニークきわまりないもの。例に挙がっているのは、「嗣」を例にとると、へんの上部分の「口」、その下の「冊」、つくりの「司」の読みの頭文字をとって「くさし」でこの字が引けるらしい。うーん……。


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書店さんが売りたい本……限定復刊『愛について』

先日の朝日新聞(10月28日付)に「1書店から出発 好評で増刷決定 限定復刊の『愛について』」という小さな記事が載っていましたね。web版の記事は、こちら



《長く品切れになっていた大岡昇平の小説『愛について』(講談社文芸文庫)が、熱心な書店員によって復刊された。限定商品としての発売が静かな人気を呼んでいる。》


この「熱心な書店員」というのは、啓文堂書店高幡店の志水雅弘店長。なんでも、学生時代に読み込んだ「思い出の一冊」だとのことで、それを自分で売ってみたいと思い、版元の講談社に自分でかけあったそうである。版元の答えは、「700冊からならば可能かもしれません」。映画やドラマになった原作文庫でも、売れ筋の人気作家の文庫でもない。知る人ぞ知るという感じの、ひと昔前の地味な純文学の文庫である。しかも、講談社文芸文庫だから値段も高めだ。ふつうなら、この数字であきらめるところだろうが、この方のすごいところは、《残ったら定年までに売り切る覚悟で今年3月、重版してもらった》というところだろう。記事によればまだ30代前半の方のようだが、それでも定年までかけてでも売ろうだなんて、ちょっとふつうに出てくる思いではない。


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神保町ブックフェスティバルをのぞいてきました

今日は、家族で神保町に繰り出し、第47回「神田古本まつり」第16回神保町ブックフェスティバルをのぞいてきました。


といっても、今回は、子連れなので、自分の楽しみで本を見る時間はほとんどなし。すずらん通りとさくら通りをぶらぶらしながら、児童書や奥野かるたなど、子どもが喜びそうなワゴンをのぞいたり、屋台でやきそばを食べたり、集英社・小学館の前の子ども向けイベント(人形劇とけん玉でした)をのぞいたりと、完全に子ども中心の半日でした。いくら東京名物、毎年恒例、国内最大規模、などと言っても、古本のイベントですからいつまで続くかわかりません。今日は子どもに、わずか一端ではありますが、このイベントを見せてやれただけでもよかったかなあと思っています。


昨晩雨が降ったので心配していたのですが、快晴とはいかないまでも日中はやや暑いぐらいの天気となりました。人出もすごくて、毎年見ていることですが、本のイベントにこれだけの人が集まるのが見られるだけで、本好きとしてはなんだかうれしい気分になるものです。


靖国通り沿いの青空掘り出し市も盛況のようでした。通りを歩いたというだけで、じっくり見る時間はまったくなかったのですが、行けども行けども本の出店が続く様子はやはり壮観でした。


ブックフェスティバルは土日のみですが、神田古本まつりは11/1(水)まで。まだ3日ありますから、古本探索のほうは、月火水の昼休みや夕方に楽しみたいと思います。


クノーの『文体練習』がコミックに???

ネットで新刊案内を見ていたら、こんな本が出ていたのを発見してびっくりしてしまいました。


  • マット・マドン『コミック 文体練習』(大久保譲訳、国書刊行会)


同名異作ではなく、元はやはりあのレーモン・クノーの『文体練習』(朝比奈弘治訳、朝日出版社)のようです。



『文体練習』と言えば、ひとつの出来事が99通りもの徹底的な変奏で書き分けられているという、いわば究極のことば遊び本。原文の魅力はわかりませんが、訳者の力業の成果というほかない邦訳のほうは、よくぞ訳し分けた、しかも読み物として成立しうる訳文にまとめあげたものだと、うならされます。とにかく圧倒される1冊です。それがコミックになるとは。


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やっと訪問、古書往来座……池袋で書店巡り

今日は仕事の用事で池袋へ。いくつか新刊書店を回り、最後にジュンク堂書店池袋店のKさんを訪ねて、配布されはじめたばかりの「LOVE書店」の新しい号をいただき(Kさん、サンキュウでした!)、その後、編集プロダクションの人と打合せ。あまった時間に、前々から行ってみたかった古書往来座を訪ねてきました。


LOVE書店3号

この古書往来座は、以前、東京芸術劇場の建物内にあった古本大学(こういう店名だったのです)にいた方が新しく開いたお店。古本大学は本の量も多く、品揃えもいい店だったので、閉店してしまったときは大変残念でした。場所を変えて生まれ変わったことは読み聞きしていたものの、なかなか訪れる機会がなく、それがようやくかなったわけです。


ちょうど今読んでいる途中の『路上派遊書日記』にも登場していました。

《ジュンク堂の前から明治通りを三分ぐらい歩くと左側に看板が見えてくる。ショーウィンドーには日本文学の初版本が展示されている。……ナカは、吉祥寺の〈よみた屋〉をギュッとコンパクトにした感じか。新しい本と、古い本がほどほどに混在している。》

(余談ですが、同書の注に、「東京芸術劇場の地下にあった〈古本大学〉」とあるのは、「1階にあった」の誤り)。


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すごい発掘映像! ブラッフォードのライヴDVDを即買いです

音楽は好きですが、ライヴを映像で観ることにあまりこだわりがなくて、音楽DVDについてはさほど熱心にチェックしているわけではないのですが、先日、新宿タワーでこれを目にしたときは、即買いせざるを得ませんでした。


  • ブラッフォード『ロック・ゴーズ・トゥ・カレッジ』


ビル・ブラッフォードのソロ・プロジェクト/バンドであるブラッフォードの1979年のライヴ映像。何がすごいって、そのメンバーです。ドラムはもちろんビル・ブラッフォード、ベースにジェフ・バーリン、キーボードにデイヴ・スチュワート、そして、なんとなんと、ギターはアラン・ホールズワースなのです! ホールズワースがブラッフォードに在籍していたのはごく短期間で、ライヴ音源すら公式リリースはないというのに、まさか映像作品が残っているとは! しかもそれが今頃出てくるとは! まさにファンなら感涙必至、文字通りの「発掘」映像作品です。


演奏されているのは、『フィールズ・グッド・トゥ・ミー』『ワン・オブ・ア・カインド』からの8曲。



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活字の日、そして神田古本まつり

明日、10月27日は、「文字・活字文化の日」


《2005年7月29日公布・施行の「文字・活字文化振興法」によって制定された。文字・活字文化への理解や関心を国民の間に広めることを目的とする》という日で、文字・活字・本・読書などをキーワードにイベントなども行われるようですが、今ひとつ認知度や盛り上がりにかけている印象は否めませんね。なんとかの日を設定したからって、何がどうなる、というわけではないのかもしれませんが、文字・活字の仕事に関わる身としては、「文字・活字文化への理解や関心を国民の間に広め」ていただけるのであればそれは大変うれしいことであるのはまちがいないので、もう少しうまく機能すればなあ、などとおもいます。


明日10月27日にからむイベントその他を紹介してみます。


まず、「読書」がらみでいうと、読書週間の開始日ですね。2006年度の第60回読書週間は、10月27日から11月9日(木)。今回の標語は「しおりいらずの 一気読み」だそうです。


読書週間

古本者にとっては、もちろん、「神田古本まつり」の開始日ですね。幸い、天気もだいじょうぶそうなので、古本者は忘れずに神保町にレッツゴー!、全速力でかけつけてください。


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さようなら、小島信夫さん

作家の小島信夫さんが亡くなりました。「作家の小島信夫氏が死去」


訃報を目にする前に読んでいた坪内祐三『本日記』に、

《一九一五年生まれで同い年の小島信夫はますます元気》

などというくだりがあったのを目にしたばかり(坪内の日記は、2005年4月7日の記述で、同い年云々というのはその前日になくなったソール・ベローのこと)、偶然というにはあまりにもなタイミングで、驚いてしまいました。ぼく自身はさほど熱心な読者だったわけではないのですが、敬愛する保坂和志さんが敬愛する作家、ということで無視できない作家の1人でした。


初めて読んだのは『アメリカン・スクール』(新潮文庫)。その後、背伸び気味に読んだ江藤淳『成熟と喪失 “母”の崩壊』 (講談社文芸文庫)の影響もあって、『抱擁家族』(講談社文芸文庫)他を続けて読みました。書棚をあたってみると、講談社文芸文庫に入っているものが数冊、さらに、『島』(集英社文庫)、『ハッピネス』(講談社文庫)、『実感・女性論』(講談社文庫)など、おそらくいずれも絶版で講談社文芸文庫にも拾われていないであろう文庫がいくつも見つかり、こんなに読んでいたのかと、自分のことなのにあらためて驚いたりしている次第です。


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女ドラゴンのアクションにしびれまくり!……「女必殺拳」3部作

みなさん。もちろんご覧になりましたね。何を?ですか? もちろん、「女必殺拳」3部作ですよ。


  • 『女必殺拳』(監督:山口和彦)
  • 『女必殺拳 危機一髪』(監督:山口和彦)
  • 『帰ってきた女必殺拳』(監督:山口和彦)


以前から観たかったこのシリーズ、観るならDVDを買うか、ラピュタ阿佐ヶ谷で「志穂美悦子特集」か「70年代和製カンフー映画特集」か、そんなような特集をやってくれる日を待つか、それぐらいしかチャンスはあるまいと思っていたのですが、いやはや、テレビ東京、さすがです。


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ドイツ製鉛筆削りを買いました

先日、神保町はすずらん通りの文房堂で、こんなものを買いました。


エンピツ削り1

鉛筆削りです。大小2つ穴のある2連タイプで、上から見るとこんな感じです。ドイツ製で、Germanyの文字が見えますね。


エンピツ削り2

小さいのに持ち重りのするしっかりした造り。筆記具は万年筆が好きで、ふだんはほかにジェルインクのボールペンを使うことが多いのですが、鉛筆もよく使います。なので、鉛筆削りは必需品なのです。


電動の鉛筆削りって嫌いなんです。仕上がりが妙にシャープだし、押し込んでると、削りあがっているのにどんどん削れちゃう感じも苦手です。というわけで、この鉛筆削りも、オブジェとしてではなくて、実用です。文鎮代わりにもなってなかなかgoodです。


文房堂は建物もすてきだし、売っているものも、実用一辺倒ではない、外国製の木製おもちゃや、この鉛筆削りのようなちょっとオブジェめいた洒落た文具、デザイン用品などを扱っていて、見ているだけで楽しいお店です。絵心もないくせに、よくのぞきにいきます。


まもなく神田古本祭りですが、神保町に足を運ばれる方で、文房具や雑貨が好きな方はぜひのぞいてみてください。

ブックスルーエ発フリペ「ルーエの伝言」ができました

東京・吉祥寺の書店、ブックスルーエのフリペ「ルーエの伝言」第1号ができました。じゃーん。


ルーエの伝言

これまでの日記でたびたび書いてきたことですが、ぼくは書店の独自情報発信に興味があるもので、書店発のイベントやらPR誌やらフリペやらは大歓迎。空犬一押しの書店フリペとして、本日記でたびたび紹介している有隣堂ルミネエスト新宿店の「うーりん新聞」の存在をルーエの花本氏に報せ、その独特のノリを激賞、ライバル心をあおりまくって、ルーエでもぜひフリペを!と前々からけしかけていたのです。


すると、偶然にも、花本氏も前々からフリペをやりたいと思っていたとのこと(花本氏の「新文化」連載「ルーエからのエール」第5回「愛ラブ・フリーペーパー」を参照ください)で、あっという間に話しが盛り上がり、レッツゴー!ってな感じになったのです。で、その花本氏の情熱が見事に実って、このようなフリペが完成した次第なのです。


手作り感あふれるたたずまいはライバル(?)の「うーりん新聞」同様ですが、こちらは一回り大きいA5判で全8ページ。写真有り、詩有り、戯画有り、日記有り、もちろん本の紹介有りと、バラエティに富んだ内容になっています。


興味のある方は、吉祥寺、サンロードを少し入った右側、ブックスルーエに全速力でかけつけてください。遠方で行けぬという方は、ルーエ花本氏にコンタクトを(本欄にコメントいただければば、空犬からお伝えすることもできます)。送料実費で送ってもらえるかもしれません(すみません、ここ、花本氏の確認をとらずに書いています)。

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映画雑誌×2……今日買った本たち。(2)

  • 『映画秘宝』2006年12月号(洋泉社)
  • 『この映画がすごい!』2006年12月号(宝島社)


『映画秘宝』の表紙は沢尻エリカ。『パッチギ!』で初めて観たときから強く印象に残る女優でしたが、予想通り、大ブレイクですね。テレビは観ないのでよく知らないのですが、『タイヨウのうた』ドラマ版で歌手&女優としても大ブレイクだそうではありませんか。いやはや。特集はクリント・イーストウッド。



対する『この映画がすごい!』の表紙は、美人なんだかなんなんだか微妙な感じのアン・ハサウェイ。『プラダを着た悪魔』でメリル・ストリープにイビられながら化けていく駆け出しファッションエディターを演じています。『ブロークバック・マウンテン』、『プラダ』と順調に見えますが、個人的にはどうも、このお人形のような目が気になってしまって落ち着きません……。ほかに、ブライアン・デ・パルマ入門、「スター学習帳EX」モニカ・ベルッチ(記事に「いま地球上でもっともエロい生物モニカ・ベルッチの肉体美に迫る!!」などと、大笑いなサブタイトルがつけられています)など。


おもしろミニコミ誌、『季刊さはん』を発見しました

先日、あるカフェに置いてあったこんなミニコミ誌を見つけました。

  • 『季刊さはん』(季刊さはん編集部)

今回購入したのは、Vol.14 特集「中古主義!」(2003年5月)と、Vol.16 特集「活字中毒」(2003年12月)の2冊です。


さはん

ミニコミといっても、ワープロで作ったようなものではなく、A5判64ページで、表紙はカラー、本文もきっちりデザインされた、なかなか立派な作りで、出版社のPR誌のような感じに仕上がっています。


本日記をお読みの方であればやはり気になるのは16号のほうでしょう。活字中毒をテーマにした短篇小説やアンケート、都内大型書店に勤務の書店員さんへのインタビュー、本のソムリエがすすめるおすすめ本、といった記事が並びます。


発行人の住所を見ると阿佐ヶ谷。中央線関連の本や雑誌はだいたいおさえているつもりだったのですが、これは未チェックでした。


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横浜に最大“級”の書店! あおい書店開店

なんだか最近、開店だの閉店だのの話題が続いています。さて、今日、10/21の朝日新聞に、横浜にあおい書店の新しいお店が開店することを告げる全5広告が載っていました。広告には、

《読書家&プロ・専門家のための大型書店》

《最大級の書店/横浜西口に/誕生/1000坪の大空間に不変の知、時代の情報がギッシリ!!あらゆる興味を満たす55万冊の品揃え。》

という威勢のいいコピーが踊っています。開店は本日10/21(土)10:00、店の場所はJR横浜駅西口、ダイエー横浜西口店新館4・5・6階だそうです。


支店の正式な名前が広告に出ていないのですが、あおい書店横浜店、もしくは、あおい書店横浜西口店、が正式な名称になるんでしょうか。


東京西部に暮らす者にとって、品川以南というのは心理的に遠くて、加えて仕事の用事もあまりないもので、なかなか足を伸ばす気になれず、めったに行かないのですが、横浜を訪れる機会があればぜひのぞいてみたいものです。近隣の方はぜひ偵察をお願いします。


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今度は原書で……ポール・オースターの最新作

昨日、通販で買ったこんな本が届きました。


  • Paul Auster『Travels in the Scriptorium』(Henry Holt & Co )


先日の日記では邦訳の新刊『ティンブクトゥ』(新潮社)を紹介しましたが、こちらは、昨年の『The Brooklyn Follies』以来となる原書での、つまり文字通りのオースターの最新作です。



300ページを超える前作から一転して、今回は140ページほど、中編のボリュームです。どうやら自分がだれか、どうやってここに来たかを一切忘れているらしい一人の老人が、見知らぬ部屋で目覚める冒頭からして、オースター節全開。英文の内容紹介に"labyrinthine novel"(迷宮小説)という表現がありましたが、まさにそんな感じ、ニューヨーク三部作を思わせる初期オースター作品の雰囲気が濃厚で、先を読むのが楽しみな1冊です。



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蛇、ルチャリブレ……最近惹かれるくだらない映画たち。

怪獣、ホラー、特撮、SF、モンドと、特殊映画、くだらない映画、B級映画への当方の偏愛ぶりは、これまでの日記でみなさんにはとうにバレているでしょうから、安心して、こんな映画を観たいと書けます。



飛行中の航空機内での蛇対人間の死闘……タイトルまんまの内容です。なんで蛇なのか、が笑っちゃいます。犯罪の目撃者である証人をFBI捜査官2人(1人は主演のサミュエル・L.ジャクソン)が、飛行機で移送することになるのですが、それを知った犯罪組織が、よっしゃ、始末したれ!とばかりに、数千匹の毒蛇を機内に送りこんだのです。送り込んだ、って、あんたそれ(苦笑)。


どう考えても、数千匹の毒蛇を用意して、飛行機の中に送り込むというその行為自体のほうが、ふつうに刺客を送り込むよりも、何十倍も大変で手間がかかってしかも危険だろうが、って(苦笑)。ねえ? ダメ度700%って感じでしょ? 観たくなりますよね、当然。


「ボス」「ふん?」「例の証人ですが」「あいつか。で、どうやって消すんだ?」「もう手は打ってあります」「そうか」「今回は蛇でいきます」「なに? 蛇だと?」「はい。しかも、1匹2匹じゃありません」「どれだけ用意するんだ」「数千ほど」「そうか、わっはっは。そいつはいい。よし、今回は蛇だ。まかせたぞ」「はっ」

……みたいなやりとりが組織であったものと想像されます。しかし、毒蛇はどこに発注したんでしょうか。やっぱオンラインショッピングなんでしょうかね。数千匹って、在庫はだいじょうぶだったんでしょうか。


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三鷹の古書店、げんせん館、閉店?

以前の日記で三鷹の古書店、上々堂を紹介したことがあります。品揃えといい雰囲気といい、なかなかgoodな古本屋さんなのですが、上々堂ができる前は、三鷹の古書店と言えば、げんせん館でした。そのげんせん館が、どうやら閉店してしまったようです。


ふだんなら遅くまでやっている店のはずなのに、この2、3か月ぐらいでしょうか、たまに立ち寄るとシャッターが降りている、というのが続いたので、どうしたのかなあと心配に思っていたのです。で、今日寄った際に、シャッターが降りているだけでなく、テナント募集中の表示が出ているのに気づいた次第なのです。


げんせん館は、洒落た感じの上々堂とは違って、よくある街の古本屋さんという感じでした。マンガもアダルトも置いていましたし、規模も品揃えも突出していたわけではありません。ただ、かたい本、黒っぽい本もそれなりにそろえていましたし、古書展などにもよく出店していて、いい本を出品していました。今、本棚をざっと見渡してみると、『夜想』のボルヘス特集、種村季弘のサイン本、モダン東京の特集雑誌、その他雑多な文庫たち……げんせん館で買った本がいくつも目に入ります。


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川本文庫を読むと、東京散歩がしたくなる

このところ、2冊の東京本を持ち歩いています。


  • 小林信彦『昭和の東京 平成の東京』(ちくま文庫)
  • 川本三郎『東京の空の下、今日も町歩き』(ちくま文庫)


2人とも複数の東京本の著書があり、うち複数がちくま文庫に収められているという共通点があるのですが、本の中身のほうは、同じ東京本でもずいぶんテイストが異なります。


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『ブラック・ダリア』を観てきました

これまで、8/259/25と、二度も本日記で紹介している映画『ブラック・ダリア』を観てきました。


まだ公開が始まったばかりで、これから観る、という人も多いでしょうから、感想はもう少ししてからあらためてじっくり書きたいと思います。とりあえず、デ・パルマ・ファン、エルロイ・ファンとしては楽しく観ることができたことだけ、報告しておきます。


書店回り、そして、おめでとう!開店2周年丸善

事情があって、この数日、仕事の用事で都内の書店さんをいろいろ回っています。営業担当じゃないんですが、書店さんを回るのは好きなので、けっこう楽しんでやってます。


昨日は、担当の人が公休だったり休憩だったり、アポとってた人にさんざん待たされて会えなかったりで空振り続き。こういうのが続くとさすがにへこみますが、今日は一転、回った書店ほぼすべてで運良く用事がうまくこなせて、心地よく疲れました。しかも、ジュンク堂書店池袋店のKさんを訪ねたら、たまたま余裕があるときにあたったのか、本や映画のことを立ち話できたりして、ごく短時間ながら思いがけず楽しい時間も過ごせました。書店のみなさんとは店頭では話がなかなかできないので、こういう機会があるとすごくほっとします。それだけで、残りの半日うれしい気分で過ごせました。残りの書店は、やっほー!とか言いながらスキップで回りました。単純な人ですね、我ながら。


さて、書店と言えば、先日有隣堂ルミネスト新宿店が開店1周年と書きましたが、ほかにも開店記念の店がありました。丸善丸の内本店は9月14日で開店2周年なんだそうです。遅ればせながらおめでとうございます。


丸善丸の内本店

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そこがいいんじゃない!……やっぱりおもしろい、みうらじゅんの映画本

みうらじゅんが『映画秘宝』に連載している映画コラムが単行本にまとまりました。


  • みうらじゅん『そこがいいんじゃない! みうらじゅんの映画批評大全1998‐2005』(洋泉社)


『映画秘宝』でほとんど全部読んでいるはずなのに、本になるとやはり読みたくなるもの。迷わず購入、読み始めたらやっぱりおもしろくて、即日読了です。文章も添えられたマンガもどちらも最高ですが、なかでもケッサクは、「映画秘宝の読者のみ捧ぐ!」とわざわざ書かれたマンガページ『スター・ウォーズ』(p.49)。日本の特撮好きなら大笑い間違いなし。このページを立ち読みして笑えたという方は、即買い&一気読みするほかありません。


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河出文庫版『須賀敦子全集』、第1巻が出ましたね

河出文庫版『須賀敦子全集』の刊行が始まりましたね。


  • 須賀敦子『須賀敦子全集 第1巻』(河出文庫)


鮮烈なデビュー作『ミラノ霧の風景』、そして『コルシア書店の仲間たち』、さらに単行本未収録の連作エッセイ『旅のあいまに』12篇、が収録されています。


この最後の「単行本未収録」というのがくせもの。須賀敦子さんの本は単行本か文庫でだいたい持っているのですが、こういうのがあるので、また買っちゃうんですよね、ダブり承知で。カバーの感じも落ち着いていていい感じだし。刊行予定を見ると、『遠い朝の本たち』本がらみの著作を集めた第4巻なんて、やっぱりほしくなります。



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本格書店ミステリ?『配達あかずきん』を読んでみた

ぼくはミステリ読みではありませんので、新刊ミステリを本日記で取り上げることはまずないのですが、先日の日記で紹介した大崎梢『配達あかずきん』(東京創元社)は、「書店もの」ということですので、書店好きとしては取り上げないわけにはいきません。



駅に隣接のファッションビルの6階にある成風堂書店。そこで起こった本をめぐる事件の数々を、店員の杏子とアルバイトの多絵の探偵コンビが解決していくという、本の紹介文によれば「初の本格書店ミステリ」、それが本書です。短編集で、5編収録されています。


書店好きとしては、やはり書店がどのように描かれているかが気になるところです。この「駅に隣接のファッションビルの6階にある」という設定だけで、都内の書店好きならば、たとえば、昨日紹介した新宿の有隣堂はルミネの6階で雰囲気もぴったりだな、恵比寿のはアトレの5階だっけ6階だっけ、とか、東京駅の三省堂書店大丸東京店は大丸のたしか6階だけどファッションビルとは言えないなあ、とか、立川のオリオン書房はルミネの何階だっけ……などなど、いろいろと思い浮かぶ店があることでしょう。


全編書店が舞台ですから、店内の様子や書店さんの日常業務の描写もかなり出てきます。なるほど、さすがに元書店員が書いただけあって、こまかいところまで「リアル」に描かれている感じがします。読んでいると、どうしても知っている書店の店内や書店員の方の様子が思い出され、本の世界と頭の中でイメージが重なるので、なおさらリアルな感じでした。


どの程度「本格」なのかは当方にはよくわかりません。くわしい内容紹介やミステリとしての出来については、他のミステリ読み巧者のみなさんにおまかせしたいと思いますが、小道具としての本の使い方もうまく、主人公のふたりも魅力的で、本好き・書店好きとしては楽しく読めたことを報告しておきます。


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おめでとうございます! 有隣堂ルミネエスト新宿、開店1周年

ぼくがふだんからよく足を運ぶ書店の1つで、本日記にもたびたび登場している、東京・新宿の有隣堂ルミネエスト新宿店。先日手に入れた「うーりん新聞」最新号によれば、10月1日で開店1周年なんだそうです。遅ればせながら、おめでとうございます。


うーりん第6号

↑「うーりん新聞」最新号、第6号です


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ギタマガのギルモア特集に、ギター気分を刺激され

  • 『ギター・マガジン』2006年11月号(リットーミュージック)


昨日ピンク・フロイドのDVD『驚異』のことを書いたと思ったら、ギタマガ今月の特集は「David Gilmour ピンク・フロイド『驚異』徹底分析~『狂気』を完全再現した空前のライブに迫る!」。なんというタイミング。


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横溝、山渓、新書、辞書、古典……最近の新聞から。

新聞が苦手です。仕事がら、ということもあって毎日目を通しはしますが、文字通り、「目を通す」だけ。もちろん、本・書店・出版がらみの記事は必ずチェックしますが、どちらかというと記事よりも書籍広告・雑誌広告目当てで読んでいるような始末です。なもので、読み終わってはっと気がつくと、1面のトップ記事の見出しすらまったく印象に残っていない、なんてこともざらです。


そんな新聞音痴の私ですが、最近の朝日新聞の記事と広告で、本・出版がらみで目にとまったものを挙げてみました。


  • 「横溝正史の生原稿5000枚、旧宅で発見 未発表も」
  • 「インプレスが「山と渓谷社」買収」
  • 朝日新聞社「朝日新書本日創刊」(広告)
  • 三省堂『ウィズダム英和辞典』第2版・『ウィズダム和英辞典』(広告)
  • 光文社「光文社古典新訳文庫」(広告)

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洋楽に邦題が復活しているそうで

少し前の話で恐縮ですが、10/6付け朝日新聞夕刊に「洋楽に日本語タイトル復活」という記事が載ってましたね。最近は原題をカタカナでそのまま置き換えたのばかりで、めっきり見かけなくなっていた「邦題」。それが復活してきていて、原題のカタカナ表記タイトルに日本語の邦題を付けたものが増えているんだそうです。


なにしろ音楽好きといってもチャートに無縁な音楽生活をしているもので、記事に挙げられていた最近の例はよく知らないのですが、70年代の例として紹介されている、「明日に架ける橋」「見つめていたい」「素顔のままで」なんかは空犬にもなじみのもの。以上は曲名ですが、記事に挙げられていた以下のようななつかしいアルバムたちも、ぼくにはばっちり得意エリアです。


  • イエス『こわれもの』
  • キャロル・キング『つづれおり』
  • ユーライア・ヒープ『対自核』
  • ピンク・フロイド『原子心母』
  • ピンク・フロイド『狂気』


ああ、これ全部LPで持ってるなあ。というのも、偶然というべきか、これらの作品、全部ジャケットもいいんですよね。キャロル・キングは本人のポートレートでまあ、このなかでは地味ですが、イエスのアルバムの多くを手がけたロジャー・ディーンのイラストなんて実にすばらしい。『対自核』は違ったと思うけど、ロジャー・ディーンはユーライア・ヒープのアルバムにも印象的なカバーアートがあります。なかではこれが好き。


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シアターN渋谷で『デビルズ・リジェクト』を観てきました

先日、シアターN渋谷で、『デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2』(監督:ロブ・ゾンビ)を観てきました。『ミーナの行進』を紹介したすぐ後に、こんな作品を取り上げたりすると、読者のみなさんがずずずーと音を立てて地平線の彼方に引きまくっていくのが目に見えそうですが、懺悔のつもり(?)で書くことにします。


デビルズ・リジェクト

↑ぜったいに道で会いたくない人たち


とはいえ、やはりこの作品の話は思いっきり人を選びそうなので、まずは館の話をさせてください。なんか順番が変だけど。でも、前半はふつうの映画好きの方も読んでくださいね。


さて、このシアターN渋谷、目指しているのは「本屋さんみたいな映画館」なんだそうです。サイトから、宣言的な一文をひいてみます。

《“シアターN渋谷”のコンセプトは、「本屋さんみたいな映画館」です。/本屋さんは、雑誌・コミック・文芸書・児童書・実用書から専門書まで 様々なジャンルの出版物を扱い、年代・性別を問わず、/最も幅広いお客様が来店する小売店の1つであると言われています。/“シアターN渋谷”も幅広い年齢層のお客様にご満足いただける作品を選んで上映し、たくさんの方に出会える空間を目指しています。》

なんだそうです。なんだか好感が持てますね。


同時期のレイトショーが、レゲエ映画の定番『ロッカーズ』だったりするあたり、セレクションのユニークさがうかがえます。まあ、あきらかに観る者を選びまくっている『ロッカーズ』と『デビルズ・リジェクト』が館の言う「幅広い年齢層のお客様にご満足いただける作品」なのかどうか、というつっこみはここではなしってことで……。



この館は、もとユーロスペースがあったところに、居抜き(映画館の場合もこの言葉でいいんだろうか)のようなかっこうでオープンしたもの。本日記にも何度か登場のシネマヴェーラらと並んで、渋谷のあたらしいミニシアターの動きとして、話題になったりしましたね。少し前の記事になりますが、朝日マリオンの記事に「映画館に新しい風」として、シネマヴェーラ、上野の一角座らと並んで紹介されています。


では、これ以降は作品の話です。だいじょうぶそうな方だけ、「続き」をお読みください。

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竹中英太郎生誕100周年関連続報、弥生美術館にレッツゴー

先日の日記で紹介した竹中英太郎、その生誕100周年を記念する展覧会が弥生美術館で開催中です。


    生誕百年記念

    竹中英太郎と妖しの挿し絵展

    ~エロティシズムとグロテスク

    ……闇にきらめく妖美の世界~


    場所:弥生美術館

    〒113-0032 東京都文京区弥生2-4-3

    TEL:03(3812)0012

    会期:9月30日~12月24日(日)

    開館時間:午前10時~午後5時

    休館日: 月曜日

    ギャラリー・トーク:11月12日(日)午後2時より


展示内容は、挿し絵の原画が中心とのこと。『新青年』など掲載誌や装幀本も並ぶようですから、湯村の杜 竹中英太郎記念館は遠くて行けないという東京近郊のファンならば、迷わずレッツゴーでしょう。


小説、大丈夫、忌中……今日買った本たち。

ふう、この10日ほどかかりきりだった仕事の山を1つ片付けたので、気持ちもサイフの紐もゆるんだのか、新刊をまとめ買いしてしまいました。


  • 保坂和志『小説の誕生』(新潮社)
  • 小川洋子『深き心の底より』(PHP文庫)
  • 車谷長吉『忌中』(文春文庫)
  • 夏石鈴子『きっと、大丈夫』(角川文庫)
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