20年前の今日11月6日。ある俳優が亡くなりました。ふと駅の売店で目にしたスポーツ新聞の見出しがとうてい信じられず、ふだんまず買ったことのないスポーツ新聞を買い、その一面に大きく取り上げられた記事を読んで、あまりのショックに、駅でしばらく動けなくなってしまったのを、今でもようく覚えています。
だから、この映画は、今日、観にいく必要があったのですよ、個人的には。


2009年は、松田優作の没後20周年、生誕60周年の年。その節目の年の命日に、「最初で最後の公式ドキュメンタリー」(予告編より)とい作品が公開されるのです。これはファンとして観にいかないわけにはいきません。
映画の内容については、公式サイト、「松田優作20thメモリアルプロジェクト SOULRED」他、いろんなところで書かれてますから、あえてふれません。とにかく。映画としての出来云々は抜きにして、ある年齢から上の男子の心の中にデフォルトで設置されている優作スイッチが激しくONに振り切れること必至の作品です。
あなたが、なんの但し書きも条件付けもなしの「松田優作ファン」なら、もう全速力で映画館に駆けつけてください。そこまでのファンでなくても、優作の主演作を3つあげられるなら、印象的な場面や台詞を3つあげられるなら、もう迷わず、館にレッツゴーです。空犬通信、全面的かつ強力プッシュの1本です。
これだけで終わりにしたいところなんですが、多少の感想や、ちょっと物足りなかった点なんかにもふれたり、個人的な思い出を書いたりしますので、以下、興味がある方だけご覧ください。(ストーリーがある作品ではないので、ネタバレ的な心配はないと思いますが、内容にふれます。)
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『明智小五郎読本』『芋虫』『東宝特撮総進撃』……このところ、空犬好みの新刊が続いてますが、どういうわけか、またまた探偵だのSF/ホラーだの幻想だのって、空犬好みの本が続けて刊行されます。うれしいけど、なんか高額本ばっかりで、お金が大変……。以下、正確には「購入したい本リスト」です。
- 東雅夫・石堂藍編著『日本幻想作家事典』(国書刊行会)
- 石田一『フォーレスト・J・アッカーマン ホラーSFコレクション博物館』(キャッスルカンパニー)
- 川北紘一『平成ゴジラクロニクル』(キネマ旬報社)
『日本幻想作家事典』、ぼくの好みからすれば、本来なら迷うことなく購入してしかるべき本なんですが、うーん、これ、1991年刊の『日本幻想作家名鑑』(幻想文学出版局)の増補改訂版なんですよねえ。別冊幻想文学として出たこの本も、けっこうな値段出して買ったのになあ……。
ただ、3倍以上の分量になっているというし、「怪奇幻想漫画家事典」と「怪奇幻想映像小史」が附録として収録されているというから、別物と考えるべきか。それにしても8000円弱はなあ……。はあ。キケンなので、店頭で遭遇しないように気をつけてます……。
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『パノラマ島』の次は、これがきましたか……。
『パノラマ島綺譚』が、第13回手塚治虫文化賞「新生賞」を受賞したこともあってのグレードアップ、でしょうか、今回は、上製本(ハードカバー)です。
前作『パノラマ』もそうでしたが、乱歩初期の怪奇幻想短篇のうち、「鏡地獄」「人間椅子」「芋虫」といった視覚的な妄想度の高い作品って、ビジュアル化がむずかしいと思うのですよ。熱心なファンであればあるほど、頭の中で、独自の乱歩的妄想世界が構築されているはずで、少しでもずれると、ピンとこない、これは(自分の考える)乱歩ではない、といったことになりかねないからです。
で、本作ですが、丸尾末広さんのエログロワールドが前作以上に遺憾なく発揮されていて、なんだかすごい世界になっています。細部の書き込みがすごくて、読み飛ばせなくて、ついつい絵の隅々まで見入っちゃうもので、読み終わったら、もうへとへとです(悪い意味ではなく)。間違いなく、乱歩世界ともっとも相性のいい漫画家でしょう。って、マンガのことをよく知らないくせになんですが、でも、乱歩者をそう思わせる迫力に充ち満ちた作品なのです。乱歩者は必携必読かと。
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